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【閲覧注意】 集落にまつわる怖い話

集落系はまじでありそうで怖い

更新日: 2015年08月22日

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「あの神社、なんで左右に小屋があったんじゃろ」

「わからん。その話だけじゃ、わからんことが多すぎる。
 今日、じいちゃんが帰ってきたら聞いてみる。今度は神社じゃなくて、おまつりの話を」

「うん。僕のかあちゃんが知ってるぐらいだから、村長はもっと詳しく知っとるかもしれん。あとな…マサオ、入院してて忘れたかもしれんが、僕達、黒い箱出しっぱなしで帰って来たろ」

「ああ。そうじゃ。あの箱出しっぱなしじゃ。」

「あれ、大丈夫かなぁ」

「アカンじゃろ…怖いけど、それはアカンじゃろ。しまわないと、たたられる」

「もっかい行くんか。?僕は嫌じゃ。あそこは怖い。マサオは行くつもりか」

「僕かて行きたくないよ。でも行かな、鬼さんに食われてしまうかもしれん」
そんなことないとは言えなかった。
これまで起こったこととかあちゃんの話を合わせれば、もしかしたらまだマサオは危ないのかもしれない。

「マサオが行くなら、僕も行く」

「あたりまえじゃ。僕ひとりで行かすつもりだったんか」

即日決行。その足で山の神社へと向かった。
胸にまだ糸が縫われているマサオと、マサオに噛まれた右手のかさぶたがはがれない僕と。

「マサオ、新しい靴買ってもらたんか。かっこいいなぁ」

「ああ。かあちゃんが買ってきたんじゃ。でも、僕は前の靴のほうがええ。これ大きさ合ってないんじゃ」

「今日は裸足じゃないから、痛くないな」

「アレはあぶない。こないだの、けっこう足の裏も切れてたぞ」

「僕もじゃ」

けもの道を抜け、例の石段の前までやってきた。

「マサオ、やっぱり怖いよ」

「僕かて怖いって。でも、よく思い出してみぃ。こないだはオバケも神様も、鬼さんも出てこなかったじゃろ。
 だから、そんなに怖がることはないのかもしれん」
マサオは僕に言っているようで、一方でマサオ自身に言い聞かせるようだった。

石段を上ると、前回と同じようにツルで覆われた鳥居が見えた。

「間違いない、あの神社じゃ。消えたりしてないなぁ」

「お前は方向音痴だから、僕と一緒じゃないと来れんぞ。はぐれたら、死ぬからな」

「怖いから、一人では来んよ」
左右に小屋が、正面に本殿が。しかし、神社の敷地に広げたはずの木の板は、一枚残らず無くなっていた。もちろん、黒い箱も。

「無いぞ、マサオ。だれか持っていったんか?」

「そんなことあるか。あんなもん欲しいやつおらんて。でも、キレイさっぱり無くなっとるぞ」

「もしかして、鬼さんか」

「お前、怖がりのくせに何でそんなこと言うんじゃ。怖くなるじゃろが」

「怖いから言うんじゃ。鬼さんが持っていったのかもしれん」

小屋の裏も、本殿の裏も探したが、一枚も見つけることができなかった。

「マサオ、どうする」

「まだ探してない場所があるじゃろ」

「それはイヤじゃ。また入るんか。あの部屋は真っ暗じゃ」
まだ本殿の中は探してなかった。もしかしたら。誰かが本殿の中に箱を戻しているとしたら。

「確かめんと」

「懐中電灯は?」

「そんなもんない」

「うう、マサオ、このまえみたいにいきなり走ったら許さんぞ」

「アホか、僕かて怖くてそんなことはもうできん」
そして、暗い暗い本殿の中を進んでいった。

「やっぱりじゃ。箱がある。これ間違いないぞ、あの箱じゃ」

「マサオ、怖いぞ。これは怖いぞ。なんで、誰がもとに戻したんじゃ。」

「わからん。逃げろ。」

マサオと僕は全速力で本殿を飛び出し、そのまま神社を抜け出て、けもの道に戻ったところでようやく一息ついた。

「怖かった~。なんじゃ。マサオ泣いとるのか」

「ホンマじゃ。泣いとる。なんじゃ、お前も泣いてるんか」

「あれ、僕も泣いてる」
僕たちは完全に歩みを止めた。
こいつは、この感じは、マサオじゃない。僕も、僕じゃない。

「マサオ。」

「ばかたれ。怖くて涙が出ただけじゃろ。早く、山を降りるぞ」

コンクリート道路に帰ってくると、マサオと僕は山を見上げた。

「僕、やっぱり、じいちゃんにおまつりのこと聞くのやめる」

「うん。知らんほうがいいのかもしれん」

結局、僕のかあちゃんから聞いた『おまつり』の昔話。あれは全部が本当じゃないけど、全部が嘘というわけでもない。僕達はそう結論づけた。怖くて、これ以上調べる気にはなれなかった。

よりかたさま 【集落にまつわる怖い話

会社の新入社員研修の時に同じ部屋だった同期の藤田から聞いた話。

研修中、毎晩毎晩うなされてて煩いので、問い質したら冗談めかして以下のような話を始めた。
多分、作り話だろうけど、最近ある機会に思い出したので。

藤田は都内の大学を卒業して新卒で会社に入ってきたんだけど、出身は新潟。
それも実家があるのは、かなり田舎の方らしい。

で、この藤田の祖母がかなり迷信深い人で、昔から色々な話を聞かされたんだとか。

その中でも一番よく聞かされたのが『よりかたさま』という妖怪だかの話らしい。
簡単に要約すると、実家近くの山の下には地底の国があって、そこには『よりかたさま』たちの国がある、って話。

藤田の実家の周りは山があって、「人穴」と呼ばれる洞穴がいくつかあって(というより、話を聞く限りだと、山にある深い穴を人穴と呼んでたような印象を受けた)、有名な人穴は神社に祭られてたりしたらしい。

多分パワースポット的な物なんだろうと思う。
でも、その人穴の中には一つだけ「蛇穴」と呼ばれるものがあって、それは『よりかたさま』たちの国に繋がってる~云々。

だから、山の中で洞穴を見つけても迂闊に近寄っちゃいけない、と言い聞かされてきたんだとか。

藤田は、その『よりかたさま』と言うのが何なのか、よくわからなかったけど、
事あるごとに
「夜遅くまで騒いでると、『よりかたさま』が来るよ!」
と祖母に言われていたため、漠然とした怖さを感じていたらしい。

そんで時は流れて藤田は都内の大学に進学してスキーサークルに入ったんだけど、二年の冬休みに友達3人と藤田の実家に泊まろうって話になった。
藤田の出身の新潟は豪雪地帯で、実家から近くにスキー場があるので、ちょうど良いからそこに泊まってスキー合宿をしよう、という事になったみたいだ。

藤田達と友達の3人は冬休みの間、どっぷりスキー三昧だった。
ただ、流石に毎日スキーばっかりだと飽きてくるみたいで、大晦日は藤田の実家でゆっくりしてた。

年末特番にも飽きてきて適当な雑談をするも、話題が尽きてくる。

ついつい藤田は『よりかたさま』の話を友達にしてしまったらしい。
テレビもつまらないし、やることも無いということで、肝試しも兼ねて
「蛇穴を探してみよう」
という話になった。

藤田は
「いや、流石にヤバいから」と拒否した。
というのも藤田の地元では山にまつわる迷信がいくつもあるのだが、その中に『大晦日は山に入ってはいけない』というものがあったからだ。
(藤田の地元だけじゃなくて新潟には結構、○日は山に入っていけない、という迷信があるそうな)

しかし、完全に友人たちは乗り気で、藤田もこれに水を差すのもどうかと思い、最終的には蛇穴探しを承諾した。

子供の頃ならともかく、藤田自身『よりかたさま』の話なんて信じちゃいなかった。
「冬眠中の熊に出くわさないように」とか、そんな理由で子供が洞穴に無暗に近づかないように作られた与太話だと思ってた。

結局、ちょっとスリルを味わってテンション上げてから新年を迎えよう、くらいに思って山に入ったんだと。
地元の人の間ではいくつか「近づくな」と言われている洞穴があって、藤田はその内のどれかが件の蛇穴だろうと当たりをつけていたらしい。

藤田と友人達の計4人はそれらを一通り回ることにして、山に続く道を歩いた。
ただ、丁度「ここら辺りから山だな」と思ったあたりから、藤田は心なしか違和感のようなものを覚えた。

幼い頃から遊び場にしたりして、何度も上っていた筈なんだけど、全く見知らぬ土地に迷い込んだみたいな、所謂、未視感を覚えたらしい。

夜の山に入るのは藤田も初めてで、真っ暗な山道を懐中電灯だけで歩いたから、それで違和感を覚えてるんだろう。
そんな風に藤田は自分を無理やり納得させたんだそうだ。

背筋が凍えるような嫌な感覚を覚えつつも、藤田達4人は洞穴を回った。
山に入った時点で「ヤバい」と感じつつも他の3人がノリノリで洞穴に入っていったせいで、止めるに止められなかったそうだ。

ただ、一つ目と二つ目の洞穴は本当にただの洞穴で5メートルも続いてなかったんだとか。
(でも洞穴の中は本当に真っ暗で、懐中電灯だけで中を照らしてたので「マジで怖かった」とのこと)

三つ目でついに『当たり』を引いてしまった。

その穴は急な斜面を上った先にあって、藤田達4人は殆ど崖みたいな角度の坂を登って行った。
穴の入り口自体は斜面の下からでも見えるんだけど、普通の横穴にしか見えないらしい。
でも、実際に入り口まで登っていくと、明らかに異常だと分かるんだと。
まず臭い。
入り口の近くには鏃のようなものが散らばっていて、そのうちの幾つかには蛙の死骸が刺さってたんだとか。

それが物凄い腐乱臭を放っていたらしい。
3人の友達、村木、中川、高橋は「くっせえ」なんて言いつつ笑ってたんだけど、藤田はもう内心ビビリまくりで軽く膝が震えてたらしい。

ただ、やっぱり明らかに蛙の死骸と鏃が大量に転がってるのは異常だってことで、その内村木も
「これ、ヤバくないか?」
って言い出した。

藤田も村木に同調した。
でも残りの中川と高橋は変に強がってズカズカと、洞穴に入って行ったらしい。
なし崩し的に藤田と村木も着いていくことになった。
洞穴は結構深くて、多分10メートル以上あったんじゃないか、とのこと。
横幅も結構広くて二人くらいは並んで歩けたらしい。

で、やっぱり中にも鏃やら、それに刺さった蛙の死骸やらが放ってあった。
4人とも顔見ただけで分かるくらいビビってたんだけど、肝試し特有の強がりで帰るとも言い出せずに洞穴の奥まで進んでいった。

横穴を奥まで進んでくと、さらにそこから斜め下方向に小さな穴が延びていたらしい。
大きさは、人の頭より少し大きいくらいで、大人ではギリギリ入れないくらいだったとか。
穴の1メートルくらい前には洞窟の両端に石の柱があって、間に注連縄が掛かっていたらしい。

懐中電灯で照らした瞬間、注連縄の白い紙垂が見えて、藤田は思わず情けない声を漏らしたとか。
流石に4人とも神社なんかで注連縄を見たことはあるもんだから、良いにしても悪いにしても、どんな由縁があれ、軽々しく触って良いもんじゃ無いと思ったらしい。
暫くみんな黙ってて、重苦しい空気が漂い始めた。

誰からともなく
「どうするよ?」
なんて疑問が出たんだけど、普段から少しDQNぶってる所があった中川が、
「いや、ここで帰るのも無い話でしょ」
なんて言い出したらしい
(以下、藤田から聞いた話を想像も交えて会話風に起こしました)。

藤田「いや、マズいって。これ絶対マズいって(迫真)」

中川「何が? 注連縄くらい俺の近所の神社にもあるし」

村木「先輩、まずいですよ!」

中川「何? ビビってんの?」

高橋「携帯で撮るだけなら問題無いんじゃね?」

藤田「は?」

高橋「いや、穴の外から中の写真撮ってみようよ」

藤田・村木「……」ポカーン

中川「よし、それ採用で」

高橋「じゃあ撮って。どうぞ」

中川「俺が撮るのかよ。おまえ撮るんじゃないのかよ」

みたいな流れで、中川が携帯で穴の奥の写真を撮ることになったらしい。
(提案者の高橋は土壇場でビビって断固拒否して中川が撮ることになった)

中川は注連縄を跨いで穴の前まで行った。
で、穴の中を照らそうと懐中電灯を向けて携帯を取り出した途端、穴の奥で何かが動いたらしい。

中川はそれを見た瞬間悲鳴あげて注連縄の後ろに下がった。
残りの三人も近くまで来て穴を覗き込んでいたから、4人ともそいつを直視してしまったそうだ。

懐中電灯の先に移ったのはミイラみたいカサカサに乾いた茶褐色の人間の顔で唇も眼も無くて眼窩は真っ黒。
そいつが穴から這い出してきたらしい。
4人とも一瞬呆然となってそいつを見つめてたらしい。

その時、藤田は直感的に「こいつが『よりかたさま』なんだ」と思ったそうだ。
ミイラみたいな顔の下に続いてるのは蛇みたいな細長い体で、変にねじくれた尻尾が二股に分かれてたんだとか。
4人とも固まってたのは一瞬で、次の瞬間には大声を上げて洞穴の出口に向かって走り出したらしい。

藤田は一度だけ後ろをチラっと振り返ったんだけど、そいつは注連縄の向こうから動かずにジッとしてたらしい。
真っ暗で顔は良く見えなかったはずなんだけど「俺を見てニヤッと笑った気がした」んだとか。

そんで4人は這う這うの体で洞穴から飛び出て斜面を転がり落ちながら降りたらしいんだけど、そっから記憶が曖昧で気が付いたら藤田の実家の部屋で目を覚ましてたらしい。
藤田の母親が言うには年明ける前くらいに、4人で青白い顔してフラフラ帰ってきたんだとか。

母親も、おかしいと思って声かけたんだけど、4人は無視して部屋に入ってったんだとか。
藤田は夢だったのかとも思ったんだけど、4人とも洞穴で見た人頭蛇身の妖怪だかを覚えている。
4人そろって同じ夢なんか見るわけがないってんで、それでまた4人とも意気消沈。
スキーやれるようなテンションじゃないってんで、次の日に東京に帰ったそうだ。

ただ注連縄を超えて穴の近くまで行ってた中川はそれ以来、毎日あの『よりかたさま』(仮)の夢を見るんだとか。

それが妙にリアルで、中川は日に日に情緒不安定になっていって、就活終わったくらい(4年の春くらいか?)に鬱で大学に来なくなったらしい。

中川が大学に来なくなってから暫くして、藤田も奇妙な夢を見るようになったんだとか。
夢の中で藤田は両腕を斧だか鉈だかで肩から叩き落とされて、足の骨を砕かれて、例の注連縄の張ってあった穴の中に落とされるんだとか。

肩が叩き落されてて細くなっているせいか、藤田はすんなり穴の底に落とされる。
穴は相当深くて、何時も落ちていく途中で目が覚めるんだそうだ。
藤田がしきりに「次は俺の番」って呟くのを見てゾッとしたのを覚えてる。

で、流石に藤田も気になって、家族に『よりかたさま』の事を聞いたんだけど、藤田の祖母は藤田が高校進学した時に、祖父は小学校の時に亡くなってて、両親も『よりかたさま』の事は詳しく知らないらしい。

近所の人にも「大学の文化人類学の授業で必要だから」って言って、『よりかたさま』の話を聞いて回ったんだけど、近所の寺の住職や、本当に高齢な一部の爺さん祖母さんが少し知ってたくらいだったそうだ。
それでも分かったのは、せいぜい

・藤田の地元には昔から、蛇神信仰があった(というか今でもある。神社も多い)
・両腕をもがれた神様が蛇になって新潟まで逃げてきて土着の神様になった、という神話もある
・藤田の地元の近くを舞台にした御伽噺で、男が洞穴に落とされて地底の国を旅して大蛇になって地上に出る、と言うものがいくつかある
・『よりかたさま』は他にも『さぶろうさま』とか『みなかたさま』と呼ばれるらしい

ってことくらい。
(他にもゴチャゴチャ色んなこと言ってたが、重要なのは多分↑の情報くらい)
で、藤田が言うには夢の中の光景は、恐らく何かの儀式では無いかとのこと。

また、上述の御伽噺や神話になぞらえて、蛇に見立てて両腕を落とされた人間を『よりかたさま』と呼んだのではないか、とも言っていた。

最近は少しずつ夢も長くなってきていて、穴の底に落ちた後の光景もわかるんだと。
穴の底では自分と同じようになった『よりかたさま』がたくさん居て、這いずり回ってるんだそうだ。

その『よりかたさま』達に先導されてどこかに連れてかれるんだけど、
まだ最後まで夢は見れてないので、どこに連れて行かれるかはわからないんだそうだ。
「最後まで見たら多分、俺も中川みたいになる」
最後にそう言って藤田は話を締めたんだけど、正直、途中途中でニヤニヤしてたし、かなり冗談めかしてたんで作り話だと思ってる。

もともと、いっつも冗談ばっか言ってるヤツだったし、おちゃらけたヤツだった。
だいたい、パニクってる時に見た『よりかたさま』だかの特徴をそんな覚えてるとは思えないし、夢の話も御伽噺やらの話もすっげえ胡散臭かった。
というか村木と高橋はどうなった。

ただ、こないだ同期を集めての研修が東京の本社であったんだけど藤田は来てなかった。
同じ支店に配属された同期の話だと自律神経失調症だかになって休職の後、退職したらしい。

休職の話を聞いて長年忘れてたが「そう言えば」と藤田から聞いたこの話を思い出して、どうしても誰かに伝えたくなった。

底なし穴の奇妙な儀式

友人と2人で車でスキー旅行に行った帰り、真夜中3時過ぎ、東北の某村を、近道して通り抜けようと車を走らせていました。
土地勘が無い上に街灯の無い真っ暗な道で、2人共かなり不安でした。
両脇の畑は残雪で真っ白でした。

不意に脇から松明を持った老人が、何か叫びながら私たちの車に向かってくるのが見えました。
老人の表情が尋常で無いのが怖かったのですが、何を言ってるのか聴く事にして、車を止めて窓を開けました。
方言で聞き取りにくかったのですが、怒った口調で先に行くなと言ってるようでした

しかし、今から来た道を戻る気になれなかったので、どうしてこの先に行けないのか聞き返しました。
ですが老人は、この先に行くなの一点張り。
こちらも意地になって、窓を閉めて車を発進させました。

するとまたその先で、松明を持った別の老人が雪原から現れました。
同じ事を言われるのがイヤだった私たちは、車を止めずに行き過ぎました。
ところが、今度はいきなり道が無くなっています。
急ブレーキで止めた車のヘッドライトの光線は、何も照らし返すことなく、ホントに漆黒の闇です。
何事かと思い、2人で車を降り立って見た光景は信じられないものでした。
凄まじくデカイ穴が雪原に開いているのです。

その穴はクレーターの様な形で、穴自体には残雪がありませんから、昨日今日に出来たような感じです。
底には鳥居が立てられて、鳥居の廻りで松明を持った数人が、何か儀式らしい動作をしています。
2人共、同時にコレはマズイと感じて、大急ぎで車に乗り込み、もと来た道を戻りました。

道の途中で、十数人の老人がこちらを睨み付けている横を通り抜ける時には、ホントに冷や汗が噴き出しました。
山を1つ越えて街灯の灯った町中に入った瞬間に、友人も自分もやっと口が開きました。

後日、あの穴は何だったのか確認しようと、昼間同じ村に出かけたのですが、穴は無く、道も全く途切れていませんでした。
ただ、ゴルフ場を作る工事の告知の看板だけがそこに有りました。

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