ロックのほうが国家に依存させない点では優れているが、人間以外の存在、”神”を前提としている。近代以前の世界観への逆戻りともいえる。自然権というものは、人間が人間であるがゆえに持っている権利であるはずなのに、ロックにおいては神にあるのだとすると、別の宗教を信じている人、無神論の人に対して自然権をどうやって正当化するのかわからなくなってくる。
 ホッブズは国家に依存する点でロックよりも優れていない。ホッブズ自然状態においては「万人の万人に対する戦い」であり、各人の自然権を絶対君主に譲り(すべての自然権を譲渡)、絶対君主が国家をつくり、絶対国家が各人を保護・防衛することによって社会秩序は実現するという。それは国家が恣意的に善悪を判断することができる可能性があり、必ずしも各人を保護できないのではないかという批判。

前へ 次へ

この情報が含まれているまとめはこちら

(古代から近代にかけての)自然権(自然法思想・自然法論)とはなにか

プラトン・アリストテレス・キケロ・グロティウス・ホッブズ・ロック・ルソー・ヴォルテール・ヒューム・カント・バーク・ヘーゲル・ベンサム・ミル・トグウィル・モンテスキュー・ハミルトン・コンスタン・マルクス・ウェーバー本質主義/意思主義/自由主義/経験主義/保守主義/社会主義/共産主義

このまとめを見る