<本質主義と意思主義>
ルソーは本質主義(人間に特定の本質はある、ホッブズやロック)ではない
ルソーは意思主義(人間に特定の本質はない)であり、自由の哲学である。
動物は本能に縛られるが、人間は自由な行為によって選択し、拒否する。
<ルソーの自然状態>
1自由な主体(自由な意思)
2自己改善能力
3自己愛
4憐憫
<ホッブズへの批判>
 自然状態は人間相互の闘争状態として描かれるべきではない。自然状態は”人間が他者を認識する以前の状態”としてルソーは描き、理性もなく、悪を知らず、根源的な自由であり、人を優越したいという欲望(自尊心)もなく、自己の存在を維持しようとする本能的欲求(自己愛)と同情の念(憐憫)に動かされているだけだという。
<自然状態から脱して社会を形成する>
 自然状態を脱して社会を形成し、反省する能力である「理性」を獲得した結果、人間は他者と依存関係を結ぶことによって自己と他者を比較することを学び、自存自身が芽生え、物的生産の進歩も絶え間なく増大する。そして悪徳が生まれ、不平等が生まれ、虚栄時と軽視、恥辱と羨望が生まれた。
<自己改善能力>
 自然状態から自然に反する理性の行使をして人間は堕落するが、人間には環境の助けをけりて自己の能力を発展させ、自己を完成させていく能力(自己改善能力)がそなわっていて、人間は神が定めた秩序を逸脱して悪を侵すこともできるが、

”自己改善能力によって悪を認識して、自覚的に善なる存在へと自己を高めていくこともできる”
ではどのように矯正(欠点などを正しく改めさせること。まっすぐに直すこと。)することができるのか?
<社会契約によって矯正できる>
社会契約の条件 
1:各構成員はじぶんのもつすべての権利とともに自らを完全に譲渡しなければいけない
2:譲渡する相手は個人ではなく、共同体でなければならない。
<ホッブズやロックと違う点>
1:ホッブズらは生命と財産の保障を求める代わりに自己の権利を”一部”譲渡する部分譲渡だが、ルソーの場合は全部譲渡。
2:ホッブズは各人の自然権を"絶対君主"に譲渡するが、ルソーの場合は個人ではなく共同体に譲渡する。
<一般意志と全体意志の違い>
一般意志:共同体の意志。共同体は一つのいきもののように共通の自我と意志を獲得する
全体意志:各構成員の特殊意志の単純な算術和
<一般意志と自由は矛盾しない>
 各構成員は一般意志と自己の意志を”同一視”することによって他者と緊密に結びつき自由でいられる。

参考文献:政治思想史(有斐閣)

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