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“勁”ってなあに??~中国拳法の奥妙~

“勁”は“力”と混同されやすいが、両者はまったく別の性質のもの「かめはめ波?」「気功パワー?」いえいえ、これが“勁”の力です

更新日: 2015年08月23日

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この記事は私がまとめました

ga1act1cさん

中国の百度百科サイトで調べてみると・・・

【劲】[jìn]
◎ 力气,力量(物理的なエネルギー)
◎ 精神,情绪(精神的なエネルギー)

中国版wikiのようなサイト

“劲”とは中国拳法(の中の内家拳)から来ている概念らしい

内家挙(=太極拳.八卦掌、形意拳)

その特徴とは

・力(筋力)に頼ることなく、「勁力」と「気」によって相手を倒す

・"接近・密着"の攻撃体勢である

・「気」と「勁」を導くものは「意識」である
 すなわち本能の動きに逆うことで習得する「意識の拳法」である

では内家挙にとって“勁”(けい)とは?

“勁”は“力”と混同されやすいが、両者はまったく別の性質のものである。

力が自然なもの、つまり生まれつき持っているものであるのに対し、勁は人為的な訓練によって後天的に会得するものである。

勁は広範囲に用いられるが、大きくわけて、
「修練による能力」
「圧縮された力」
の二つを意味する。
前者には、化勁(敵の攻撃してくる力を受け流す)、聴勁(敵と触れ合っている部分によって、相手の出方を察知する能力)などがあり、後者には身体内のエネルギーを統一協調させて、一瞬にて爆発させる発勁がある。

これらの勁を会得するには、長年月にわたる練習が必要であり、特に発勁は秘伝を得ずして完成させることは困難である。

中国武術用語の基礎知識を紹介しているわかりやすいサイト

そんな抽象的な「気」と「勁」という概念、どうやって習得するの?

・「気」の養成では気を丹田に蓄えることと、それを体内に巡らせることが目的である。
・「気」とは意識によって運ばれるものであり、自ら信じ、意識を集中させなければ決して集まってこないのである。

・「勁」において、独特の力の通り道である「勁道」を把握しなければならない。勁道とは独特の力の通り道のことであるが、本能によるナチュラルな力の出し方とは全く異なるものである。

動画で一目瞭然!?“勁”をつかったパンチと普通のパンチを比べてみよう

生体力学を学ぶと良いかも

「発勁」の本質とは、脱力して流体となった身体質量の慣性力を相手に送り込む。

いかに、勁を力として相手に送り込むか。

人躰の急停止、脱力、捩じり、沈み込み、呼吸を利用して慣性力、遠心力、抗力などの力を生じて、その場面にあった適切な力の通り道を作り、送り込む。

生体力学について学ぶとよいかもしれない。

いろんな“勁”があるよ

<化勁>

化勁とは、粘勁を使って、相手の攻撃力をそぐことである。わずかに力の方向を変えられただけで、力は分散してその効力を失う。これが化勁である。

<粘勁>

粘勁とは、相手と一体となる能力のことである。相手と一体となることで、その力をコントロールしようとするわけである。そのためには、相手の気持ちを深く理解しようというのが「粘」である。つまり、粘勁を体得すれば、争いを越えた境地を知ることができるわけである。

<聴勁>

聴勁とは、皮膚感覚を養成することにより、相手の力の微細な変化や気の変化を感知できる技術。
つまり、力の流れを聴く技術である。

<提勁>

提勁とは、相手の重心を浮かせてしまう働きのことである。「根を抜く(抜根)」といわれることもある。人は重心を浮かせられたならば、瞬間的に動くことができなくなる。合気上げなどは、これを使っている。

<放勁>

放勁とは、相手の攻撃してくる勢いを逆に利用して、相手を投げ飛ばしたり、押し飛ばしたりする働きのことである。これは多くの武術でも見られるが、太極拳の場合は、ひじょうに柔らかく行うところに特徴がある。

<借勁>

借勁とは、相手の攻撃してくる力を、うま利用することのできる能力のことである。

<截勁>

截勁とは、手で押したりするのではなく、身法の変化で、勁を発する能力のことである。これは「接勁」ともいわれる。

<捲勁>

捲(けん)勁とは、腕をねじりながら力を出す能力のことである。力を出す場合に、ねじりを加えることで、力の集中が得やすくなる。捲勁を使うには、腕の働きはもちろんであるが、体重の移動や身法など、多くの注意点を守る必要がある。

<入勁>

入勁とは、身体の深いところまで衝撃力を到達させることのできる能力のことである。これには速度が重要となる。打撃が相手に到達した時に速度が落ちないようにしなければならない。これには距離を短くして打たなければならない。

<抖擞勁>

抖擞(そう)勁(ソウは手へんに数)とは、身体を震わせるようにして力を出す能力のことである。抖ソウ勁を行うには、至柔が体得されていなければならない。至柔とは、全身に力みがなく、しかも全身が協調して働くことをいう。

まだまだあるよ

懂勁
掤勁
手履勁
擠勁
按勁
採勁
挒勁
碰撞勁
彈抖勁
粘黏勁
啄勁
截勁
搓勁
漏勁
投勁
捲勁
引勁
分勁
合勁
斷勁
悶勁
輕浮勁
鼓盪勁
臨皮勁
離空勁
凌空勁
內轉彈抖勁

説明は、疲れたのでまたの機会に・・・。

つまり・・・

筆者独自の結論

勁とは、訓練によって得られた、筋力をできるだけ使わず、躰と意識の動きで操作するエネルギーのこと

筋力によるところが少ないため歳を重ねても衰えない

気とは、全身に意識を巡らせる訓練を行うことにより、躰をできるだけ意のままに操るためのイメージ、概念、思い込みの力

いうならば小技である
それ自体にたいした威力がある訳ではない
しかし、これを一連の攻防の流れの中で使うと大いに有効とすることができる

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