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イスラム過激派に取り込まれかけた青年の話。「渡された本を読んだ後、そういう気持ちが生じるのです」

国境を超えた人の移動が自由化されているEU圏内で、仕事を求めポーランドからフランスを経由して英国にやってきたアダム。側に身寄りのない彼は、フランスで過激派集団に声をかけられました。「渡された本は、直接的に殺せとは書いてません。でも読んだ後、そういう気持ちになるのです」

更新日: 2015年09月08日

nofrillsさん

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9月1日付BBC記事、"The man who is being deradicalised" bbc.com/news/uk-340733… BBC Twoの時事番組でCatrin Nyeというジャーナリストが継続的に行っている英国内過激派と英当局の対応に関する調査報道の一部。1

記事ページの一番上にある「アダム」の顔写真(Twitterで表示される写真)は、ヒップスター的黒縁メガネに無精ひげに野球帽、スウェット素材の黒いパーカーという風体で、どこにでもいそうという印象を受ける。しかし彼はチュニジアでジハディ戦闘員として訓練を受ける準備をしてきたという。2

現在、ロンドン東部に暮らすアダムは28歳のポーランド人(※ポーランドはEU加盟国で、英国には特に手続きなく移住できる)で、改宗してイスラム教徒となった。最終的にはシリアに行きたいと考えている。 3

「僕には失うものは何もないし、逆に勝ち取れるものはたくさんあります。死ぬとしても、相手から撃たれるとかそういうことになったとしても、僕が失うのは自分の命だけです」とアダムは言う。 4

カメラの前でそんなアダムの傍らに座っているのは、ハニフ・カディールさん。東ロンドンのユース・センターで、ボクシング・リングのふちに腰掛けて、アダムと冗談を交わし、まるで父親のようにアダムを叱っている。アダムと一緒にすごすようになって9ヶ月になる。5

英国では、国内で生まれand/or育ち、英国の文化を自分の文化としてきたにもかかわらず、英国を「敵」として攻撃する「ホームグロウン」のテロリストという問題がある。2005年7月7日のロンドン公共交通機関に対する自爆攻撃を実行した4人のように「外国から来た」わけではない攻撃者だ。6

問題への対策として英国政府は「プリヴェント Prevent」という方策をとっている。 bbc.com/news/uk-317567…「暴力的過激主義(テロリスト化)を未然に防ぐ」ことが目的で、その一環で運営されているのが「チャンネル」プログラム。アダムはこのプログラムの対象者だ。7

微妙なことなので、このプログラムの対象者の詳細は極秘とされており、実際にどのようなことが行なわれているのかは当事者以外にはほとんど知られていない。アダムはプログラム対象者として初めてメディアの取材に応じた。それが1日付の bbc.com/news/uk-340733… の記事だ。8

記事の中にNye記者によるこの報告の映像クリップが埋め込まれている。また、YouTubeにアップされている全体の映像(12分弱)へのリンク(このツイートに添付)もある。9 youtube.com/watch?v=k8NJfJ…

カディールさんはこのプログラムで、過激主義の考えからアダムを遠ざける役目をつとめている。カディールさん自身、かつて過激化され、いいように使われようとしたという経験がある。2002年、彼はアルカイダの戦闘員になるためにアフガニスタンに行った。ただしすぐに戻ってきた。10

カディールさんは今では政府に協力し、他の人々が自分と同じような道をたどらないように活動している。アダムはその彼の「再教育」を受けている最中だ。(ここでBBC記事に書かれていることは、「脱洗脳」だと思う。ただし「洗脳」という言葉は用いられていない。)11

※Twitterでは字数があふれるので「洗脳」と表現しましたが、より正確には「マインド・コントロール」です。(「洗脳」と「マインド・コントロール」は、実際的にはほぼ同義のことばとして使われていますが、完全に同じことではありません。)

カディールさんは「彼の精神・考え・気持ち (mind) を変えようということではないんです。彼が思っていることと、現実はどうなのかということを、彼自身が批判的に検討するようにしていくということです」。12

「私はイスラムのおしえをたどり、預言者(彼の魂に平安あらんことを)が過激主義について言ったのはこういうことだと示すのです」とカディールさんは説明する。だが、アダムはカディールさんから言われることの多くに反論を返す。このプロセスはカディールさんにとっては楽なことではない。13

アダムは働き口を求めて英国にやってきたが、野宿生活を送っていた。そのときに若者の支援活動をしているチーム(アウトリーチ・チーム)によって発見され、ロンドン北東部、ウォルサムストウのユース・センターに案内された。このセンターの設立者がカディールさんだ。14

アフガニスタンから戻ってきて、カディールさんは、地域の青少年のためにビリヤード台やボクシングのリング、TVゲームを備えたこのセンターを設立した。誰でも利用できる施設だが、政府の資金も受けており、「憎悪と暴力のメッセージに対抗できる」場所と自認している。15

話がずれますが、ドイツのハンブルクで若者たち相手に活動している格闘家もともに体を動かしながら話をしています。 matome.naver.jp/odai/214174569… ジハディ指向の男子にはそういう「エネルギー発散の場」が必要なのでしょう。女子の「プリヴェント」はどうしてるんだろう……。16

記事に戻ります。 bbc.com/news/uk-340733… センターに来たアダムはすぐに、イスラム主義の暴力を支持していると判明した。パリでのシャルリーエブド編集部襲撃事件実行者たちを強く支持しており、カディールさんはこれはまずいと判断した。17

(再度脱線。日本語圏でも一時は相当やばい発言を見かけましたが、そういうときのフォローの態勢などはあるんでしょうか。個人的に日本語圏をほとんど見ないので私には全体像が見えず、「学問的」で「自由」な発言をときどき見かけては不安に感じすぎているだけ、文字通り杞憂かもしれませんが)18

アダムには複雑な事情があった。家族とは絶縁状態になり、フランスに流れ着き、そこでシリアの戦争についての話を、過激主義を奉じるイスラム教徒の集団から聞かされた。彼らは現地で戦っている人々のヘッド・カメラから生で送られてくる映像を、アダムに見せた。19

そして、彼ら(フランスの過激主義者のグループ)は、この世界の誰一人としてシリア人を助けていない、君がやらねば誰がやる、という気にさせた。「この世の中、実際、どうなってるのかということを僕は見ていました。でもみんなは、他の人たちは何もしない」と、アダムは取材者に言っている。20

フランスのトゥールーズからシリアに行ってしまった10代の改宗者女子の事例を思い出す。ネットでシリアの惨状(アサド政権の残虐非道)を知ったが、シリアについて話せる人が身の回りにおらず、かなりあっさりと過激派に取り込まれてしまった。 matome.naver.jp/odai/214157460… 21

20代米国人女性のケースでも、過激派リクルーターは「シリアの惨状(アサド政権の残虐非道)を含め深い話ができる人」として個人的な関係を構築している。 matome.naver.jp/odai/214328281… ニュースがきっかけでシリアについて調べ出した彼女は改宗し、きわどい状態にある。 22

BBCの記事 bbc.com/news/uk-340733… には、このあたりで、英国政府のPrevent方針でのプログラムの対象者として選定される過程について、少し詳しい説明があるが、その話はここでは割愛する。/とりあえずここまで。続きは後刻。23

割愛した部分は、原文でご確認ください。

土曜日の連続ツイート twitter.com/nofrills/statu… の続き。英国政府が実施している、若者の過激化防止プログラム「プリヴェント」。その対象者が顔出しで報道機関の取材に応じた初めての事例。BBC記事: bbc.com/news/uk-340733… 1

BBCの時事番組の取材に応じたのは、「アダム」(仮名)というポーランド人の改宗者。渡英前に滞在したフランスでイスラム過激派に取り込まれたらしい。現在東ロンドンに暮らす彼は「プリヴェント」のプログラムでメンターを務めるハニフ・カディールさんの運営する施設でカメラの前に座っている。2

フランスでアダムに声をかけた集団は、シリアでの戦争について話し、現地のジハディスト戦闘員のヘッド・カメラから生で送られてくる映像をアダムに見せ、「この状況を世界は無視している。俺がシリア人を助けなければ誰がやる」という気分にさせた。(ここまで、土曜日の連続投稿の内容) 3

カディールさんは、アダムにシリア内戦について話をした集団は、アダムが強く支持したというシャルリーエブド編集部襲撃犯とつながりがあり、シリア&イラク内の何らかのネットワーク(つまりジハード主義の集団)ともつながっていると考えている。 4

「意図としては、彼はテロリストではありません」とカディールさんは言う。しかし「何かとてもひどいことをする心構えはできていた。誰かがその気になれば簡単に操ることができたでしょう」 5

アダムがイスラム教に改宗したのは2010年。カディールさんと知り合う前、彼はずっとイスラムについて「学んできた」のだという。「渡された本があるんですけど、それらが過激派のものとは僕にはわからなかったんですよ。直接的に、人を殺せとか、そういうことは書いてないんです」 6

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作った「まとめ」の一覧は:
http://matome.naver.jp/odai/2133787881446274501

※基本的に、ログを取ってるのであって、「まとめている」のではありません。



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