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不老不死の時代は来る?寿命を司る『テロメア』とは

不老不死、それは人類の夢。染色体の末端にある「テロメア」と呼ばれる領域は、細胞分裂を繰り返す度に減っていき、やがて無くなるとそれ以上の細胞分裂ができなくなり、細胞は死に至ります。老化のカギと言われている「テロメア」や、テロメアを伸ばすための酵素「テロメラーゼ」について調べました。

更新日: 2015年09月17日

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そもそも老化とは何か

老化とは、加齢に伴って起こる非可逆的な生理機能の低下のことです。 寿命が近づくにつれて人間は、耳が遠くなったり(難聴)、血管が硬く なったり(動脈硬化)、 骨が折れやすくなったり(骨粗しょう症)、 眼の水晶体が濁ったり(白内障)、 頭の働きが衰えてきたり(老人性痴ほう)します。これが老化現象です。

よく誤解されるが、動物以外の大多数の多細胞生物にはいわゆる老化や寿命といった現象は認められていない。

生物学的には、老化しない生物の方が多いらしい。

DNA(RNAの場合もありますが)をたんぱく質の膜に包んだだけのウイルスは、動くことも、食べることもなにもしない、生きているのか死んでいるのかすらよく分からない不思議な存在で、永遠の命を持っているという言い方もできます。

一般にクラゲの仲間は、成熟し子孫を残した後、徐々に衰弱し海中に溶けて消滅します。しかし、ベニクラゲは衰弱した後、クラゲの成長段階である"ポリプ"と呼ばれる状態に"若返り"し、"ポリプ"から再びベニクラゲが生まれてくることが知られています。このことから、ベニクラゲは「不老不死のクラゲ」と呼ばれています。

この地上には、不老不死と呼べる生物は確かに存在しています。

“不老不死”で有名なベニクラゲ。

老化のカギは『テロメア』にあり?

「テロメア」という言葉をきいたことがありますか? 染色体の末端に存在している構造体であり、ギリシア語で「末端」を意味するtelosと「部分」を意味するmerosから作られた語です。

テロメアは染色体の先端にキャップのように存在し、大切な遺伝子情報を保護する役目があると考えられている領域です。

この「DNAのしっぽ」は、実のところ生物の運命を考える上で大変重要です。それはこのテロメアが、細胞増殖制御の鍵を握る存在であるからです。

この「テロメア」は、細胞、さらにはその細胞を有する生き物自体の老化や寿命に深く関わっていると言われています。

生物の体の中では、細胞が分裂するたびに、テロメアが短くなっていく。だから子供と老人のテロメアを比べると老人の方が短い。テロメアが限界近くまで短くなると細胞は老化し、天寿を全うする。

テロメアは細胞が分裂によって自己を複製するたびに縮んでいき、やがてテロメアがなくなった細胞はそれ以上の分裂ができなくなってしまいます。

このテロメアがあるおかげで、DNAの末端から壊れていったり、DNA同士がくっついたりしないようになっています。

テロメアが一定の長さ以下になると細胞は分裂を停止してしまう。このためテロメアは「分裂時計」あるいは「細胞分裂数の回数券」ともいわれている。

細胞が分裂するたびに減少していくテロメア。

テロメアがなくなると、細胞は死に至る。

テロメアの短縮は細胞の老化だけでなく、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きが悪くなる"インスリン抵抗性"や、内臓脂肪細胞などから分泌され、体内のさまざまな炎症を引き起こす"炎症性サイトカイン"にも影響します

テロメアが長いほど病気になりにくく、寿命も長いことが示されています。

朝食の欠食や睡眠不足は、時計遺伝子の乱れを起こし、「テロメア」にも影響を与える。日々「テロメア」を短縮させることになり、数十年後の糖尿病リスクや認知症のリスクを増大させることになるという。

乱れた食生活や運動不足、睡眠不足、ストレスなどはテロメアの短縮に影響を与えていると言われています。

通常テロメアの塩基配列は、胎児では1万5000塩基の長さを持ちますが、誕生時にはすでに約1万塩基まで減少してしまいます。その後さらに減っていき、加齢して5000塩基くらいになると、細胞の機能が果たせなくなり、ヒトは死を迎えます。

そして通常、これを「老化現象」と呼びます。

テロメアを伸ばすことができる酵素「テロメラーゼ」の謎

テロメアは分裂のたびに少しずつ短くなっていくが,なんとこのテロメアをふたたびのばして,分裂寿命を延長する酵素が存在する。テロメラーゼである。

テロメラーゼは、ヒトでは生殖細胞・幹細胞などでの活性が認められ、それらの細胞が分裂を継続できる性質に関与しているとして注目されています。

テロメラーゼをつくる遺伝子は,ヒトのDNAの中にも存在する。しかし,生殖細胞や幹細胞などごく一部を除いてこの遺伝子は「オフ」になっているので,ヒトの細胞には分裂回数の限界ができてしまうのである。

テロメラーゼは、生殖細胞などごく一部を除いてその働きが「オフ」の状態になっています。

ベニクラゲの場合は、他の生物と同じように、基本的にはカウントダウンされて行くのですが、寿命を迎えるとテロメラーゼを分泌し、一部の細胞のテロメアがリセットされてテロメア部分のみが再生されたクローンが出来るというカラクリです。

前述の“不老不死生物”ベニクラゲの場合、テロメラーゼが働き、テロメアを伸長させるらしいのです。

もし動物が老化しなかったら?

個体の老化と種の進化は、密接な関係にある。

DNAが、酵素によって部分部分で入れ替わる為に様々な遺伝子配置が生まれ「進化」につながっていくのですが、テロメアが無いと、DNAの交換が出来ない。つまり、進化できないということらしいです。

逆に、テロメアが無いと、確かにたくさん分裂はできるのですが、別の重要な問題が生まれてきます。例え多細胞生物のように有性生殖であったとしても、DNAが交わらないのです。

つまり、テロメア、つまり「死」や「老化」があることによって、私たちは「進化」というステップを踏む事が出来たのです。私たちの祖先は、「死」があるが「進化」もある、その道を選んだようです。

個体か、種か。
私たちは種を選んだがために、高度に進化ができたのです。

ヒトの不老不死は実現可能か

老化やガン研究者が、細胞中にある染色体の両端のナゾ解きに熱中している。

カリフォルニア大学の研究では、健康的な食事と運動、ストレスの管理によって、テロメアを伸ばせることが示された。

特に食事におけるカロリー制限は、無駄なテロメアの消費を防ぐ効果があるそうです。

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