そんな曾爺ちゃんに、ある日どっかの地方から、羽織袴の名士っぽい人が訪ねてきた。曾爺ちゃんは見た目で『祟られている』って判ったらしいが、そんな事はおくびにも出さずに、応接間に通して何事かと聞いてみたらしい。

その人は「某県の何処其処で何々をしています誰々です」みたいな話を丁寧にはじめ、話し口から、名主っていうか纏め役みたいな家系って曾爺ちゃんは感じた。

その時に曾爺ちゃんにお願いしたのは、不幸な死に方をした女性の供養って位だったそうだ。曾爺ちゃんは、この人は隠し事が多いなあなどと思いながら、多少身の危険を感じたらしい。

霊的な危険って言うより、殺しとかにこの人の家の者や知り合いが関わったのが原因じゃないか、と感じたそうだ。それだと、場合によっちゃ自分の身も危険だし。

取り敢えずその人には、多少準備がかかるし疲れたでしょと言って、3日ほど家に泊めて、その間に、その地方の議員さんやら親分・警察署長あたりの名前を調べ、知人に紹介して貰って実際に電話したりして、繋ぎをつくったりしたそうだ。なかなか世俗チックな曾爺ちゃんだと思う。

そんな対人の下準備の後は、今度はそれなりにも準備をして「じゃあ行きましょうか」って事で、その人の案内で地方に向かったそうだ。

地方に着いたら、「そう言えば○○先生はここに居られるそうだから挨拶したい」とか何とか言って、先に手を回しておいた議員やら署長やら親分に挨拶に行き、自分に変に手を出したら後々厄介ですよーって臭わせておいてから、その人の家に行くことにしたそうだ。

その人の家は、街から外れて幾つか山を越えた山間の村で、村に近づくにつれて嫌な感じが強くなってきたので「これは村ごと祟られているな。女一人を供養して済むのかね?」って思ったらしい。

村に入ると、出会う人がどいつもこいつも祟りの影響を受けている。流石に曾爺ちゃんも、村ぐるみの事件っぽい臭いがしてきて嫌になってきたが、こんな辺鄙な場所から逃げ出すのも大変だと思い、一応その人の家で詳しい事情を聞いてみることにした。

その人の家は結構大きかったらしく、屋敷という感じで、曾爺ちゃんの『村の纏め役っぽい』って予想は当たっていたらしい。

庄屋の家系の当代ってところ。屋敷は門に入る前から恨まれている感じが臭いまくっており、かなり業の深いことをしてしまった家系だと思いながら、家に入ったそうだ。

部屋に案内されて改めて話を聞くと、供養して欲しい女性は3名。曾爺ちゃんは、屋敷の人間がその3名の死因に関わっていると思ったので、その辺は深くは聞かずに、村に何か起こっているのか聞いてみた。

どうやら村では、殺人が連続して起こっているらしい。しかも、事件や犯人を警察に届けていない。犯人は土蔵に閉じこめたり納屋に縛ってあったり、死因も事故死・病死って事にして、医者に見せずに土葬にするなど、かなりヤバイ感じの処置をしていた。

現代なら死体遺棄や不法逮捕監禁で引っ張られるようなやり方をするからには、村人を外に出したくない理由があると思えること。

曾爺ちゃんは突っ込み所が多すぎるのをグッと我慢して、まずは犯人の一人に会って見ることにした。

多分この屋敷にも居るのだろうが、当代に案内されたのは、屋敷から少し離れた農家の納屋だった。

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