Aの顔に全く余裕が感じられない…。

「何かあったのか?」

俺の問いにAは、

「家で話すわ」

そう言い終わると、足早にその場を離れた。

Aの自宅に着き、Aは話し始めた。

「兄貴が仕事中に死んだ」

そう聞いた俺は

「えっ兄貴は2年前に死んだんじゃなかったの?」

と思わず聞き返した。

「2年前に死んだのは長男。今回死んだのは次男なんだ」

言葉が出てこなかった。

仕事中の事故死らしい。Aの次男が勤めていたのは、ある大手タイヤ工場だった。その工場で、主に工作機械のメンテナンスをする仕事をしていたそうだ。

作業後のメンテナンスのために整備していた所、大型の工作機械が突然作動し、その機械に頭部を挟まれAの次男は亡くなった。即死だったそうだ。

それを聞かされて俺は、Aに対して余計に何も言えなくなった。

「2年前に、上の兄貴が事故で死んだときもおかしかったんだ」

長男の事故の話だった。

Aの長男は家族3人で、移動中に大型トラックに正面衝突を起こしていたのだ。

「あの時も即死だった。3人ともな」

Aの顔は、何かに怒っているように見えた。

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