元からの次男の性格を知る近所の人達は優しかった。次男も一生懸命に働き、以前の暮らしを取り戻そうとしていた。

次男の妻も真面目で、主人が逮捕された後も別れることなく、帰って来る日を待ちながら家を守り続けていた。

2年後、そんな二人に子供が出来た。近所の人たちはみんな喜んでいた。生まれてくるまでは。産まれてきたのは男の子だった。でもその子は心臓に障害を持っていた。

それから次男は、その子の手術のために、今まで以上に働いた。子供を助けるために。それでも間に合わなかった。男の子は生後半年で、この世を去ってしまった。

それから2ヶ月後、奥さんは焼身自殺をしてしまった。後を追うように、次男はあの木で首吊り自殺をした。近所中に重い空気が流れて、やがて良くない噂が流れ始めた。

あの木があると、これからも良くないことが起こるのではないか。木を切り倒した方がいいのでは。みんなが口々に、木のせいにし始めていた。それでも、誰も木を切ろうとはしなかった。

しばらくして、自殺したおばさんの遠縁にあたるという男二人がやってきて、

「自分たちがこの木を処分します」

と言ってきてくれた。

念のためにと二人は御祓いをしてもらい、それからチェーンソーを使ってあっさりと切り倒してくれた。

かなり大きな木だったこともあり、倒した後に細かくするのに時間がかかってしまい、根の部分は後日にするということだった。

それから数日が経っても、根が掘り返されることは無かった。

木を切り倒した人の一人は、酒に酔い3メートル程の側溝に頭から落ちてしまい、脳挫傷で死亡。

もう一人は、噂では農作業中にトラクターが横転し、下敷きになり死亡したと聞いたそうだ。

Aが高校を卒業して町を離れる頃にも、まだその根は残っていたそうだ。

前へ 次へ

この情報が含まれているまとめはこちら

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話【かんひも】

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話【かんひも】

このまとめを見る