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独が難民を大量受け入れへ、囁かれ始めた「ドイツ第四帝国」とは?

今、シリア難民の大量受け入れを表明したドイツにEU内で警戒感が高まっています。なぜ難民受け入れによってこのような事態が起こるのでしょうか?

更新日: 2016年01月23日

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asuho_manさん

ドイツがシリア難民の大量受け入れへ

今問題になっているシリア難民は皆、ドイツを目指す。ドイツは経済的に豊かな上、今年80万人の難民を受け入れる見通しであるほか、「この数年は年間50万人を受け入れる」(副首相)として難民に寛容な姿勢を示しているからだ。

背景は第二次世界大戦以降、ドイツが掲げる「人道主義」

ドイツはしかし、単に道義的な理由だけで難民を受け入れているわけではない。無論基本的には、ナチス時代に「アーリア人の優越主義」という人種差別政策によりユダヤ人を虐殺した反省と贖罪が背景にあるのは事実だ。またドイツがこれまでユーゴスラビア紛争などでも難民を受け入れてきた歴史もある。

一方で難民・移民で社会問題の解決手段としている面も・・・

難民は快く受け入れられるとは限らない。特にドイツ東部では難民保護施設に対し、醜悪な反対デモが行われている。だが難民たちは、若い労働力を探すのに必死になっている企業からますます求められている存在でもある。

輸出大国ドイツの栄光は、労働者の低賃金の上に成り立っている。これから競争の激化に伴い、貧富の差はさらに開いてゆくだろう。

少子高齢化が進むドイツでは、特に肉体労働や熟練技能を要する仕事で需要が高まっている。産業界からは、難民を労働市場に参入させやすいよう法律の改定を求める声も増えている。

そして、安い労働力に支えられたドイツの経済力がEU内を席巻

国際通貨基金(IMF)は15日、ドイツに関する報告書で、ユーロ安とエネルギー価格の低下が同国経済を支援しており、政府は中期的な成長力の強化や対外不均衡の縮小に取り組むことができるとの見方を示した。

ドイツの貿易黒字が過去最大となった。欧州景気が底入れし、ドイツ製品の大消費地である域内市場への輸出が回復した結果、9月に初めて200億ユーロの大台に乗った。

輸出で稼ぐドイツが債務危機の資金の出し手となって欧州経済を支えたが、突出した「一人勝ち」ぶりに周辺国の視線は厳しさを増す。米国や欧州連合(EU)からは、内需を拡大して黒字を減らすべきだとの声が強まっている。

ドイツの最大の顧客はポルトガルで、輸出額の39%を占める。ギリシャも輸出額の19%を占める「お得意様」だ。一昨年、ギリシャ政府はドイツから4億300万ユーロ(403億円)相当の武器を買っている。

実は、ドイツでは農業にも、東欧からの出稼ぎの人々が多く入っている。また、精肉や乳製品も、やはり多くの東欧の労働者を使って、大工場で極めて効率的に生産している。東欧に工場を持っているケースもある。ドイツの肉は、安いものは抜群に安い。牛乳もしかり。

それに比べてフランスは伝統的な農業国であり、しかも、法律で定められた最低賃金を遵守するなら、ドイツの価格にはとても太刀打ちできない。そのため、多くの農家では採算が合わなくなり、すでに1割が倒産の瀬戸際まで追い詰められているという。

囁かれ始めた「ドイツ第四帝国」

今や影響力が衰えた米国に代わって、覇権を握りつつあるといわれるドイツ。フランスの歴史学者・人類学者である著者は、今のドイツこそ欧州危機の元凶だと説く。

冷戦終結後、ドイツはEU(欧州連合)の東方拡大によって、社会主義政権下の高い水準の教育を受けた良質で安い労働力を活用し、経済を復活させることに成功。欧州での独り勝ちを収めた。

トッド氏の分析によれば、ベネルクス三国、オーストリア、チェコ、スロベニア、クロアチアは、すでにドイツの経済システムに組み込まれている。加えて、そのドイツ経済圏に自主的に隷属してしまったのが彼の母国フランス。いくらフランスといえども、同じユーロを使っている限り、ドイツに対する競争力など永久に取り戻せない。

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