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日本文学の最高傑作!?『砂の女』ってどんな作品?

最近ネットの掲示板で『砂の女』が話題です。ノーベル文学賞をもう少しで受賞できたといわれる安部公房の作品です。人間の本質を描いた力作です。ぜひ読んでみてください。

更新日: 2018年08月10日

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plutocharonさん

掲示板で話題の日本文学『砂の女』

他には『こころ』、『人間失格』、『金閣寺』があがっていました。

『砂の女』ってどんな作品?

1962年に発表され、読売文学賞やフランスの最優秀外国文学賞を受賞、20数ケ国語に翻訳されるなど海外でも高い評価を受け、安部が世界的な作家となった作品だ。

『砂の女』は日本国内のみならず、海外でも注目され、「現代文学の最良の収穫」という高い評価をされている作品であり、これを機に安部公房が国際的な作家とみなされることになった。

どんなあらすじ?

海辺の砂丘に昆虫採集にやって来た男が、女が一人住む砂穴の家に閉じ込められ、様々な手段で脱出を試みる物語。

新種のハンミョウを採集しに砂丘へ出かけた男(仁木順平)が、砂穴の底に埋もれていく寡婦しかいない一軒家に閉じ込められてしまいます。考えつく限りの方法で脱出を試みる男と、家を守るために男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から二人の生活を眺め、男が逃亡しようとすると妨害する部落の人々。

どこがすごいの?

不思議な状況設定を写実的に表現しながら、砂の世界からの逃亡と失敗を繰り返していた男がやがて砂の生活に順応し、脱出の機会が訪れても逃げない姿に、市民社会の日常性や、そこに存在する人間の生命力の本質と真相が象徴的に描き出されている。

20数ヶ国語に翻訳された名作として名高い書き下ろし長編『砂の女』は、ページを捲るごとに口・眼・耳といった体中にある穴という穴に砂がジュワジュワと音を立てて闖入し、皮膚の上をまるで水のように流れ、じっとりとまとわりつくような感覚に陥ります。

とにかく描写力がすごい!

社会における人間の存在を小説の形で完璧に表したってとこやろな
構成ストーリー文体三拍子揃っとるわ

掲示板より

映画化もされている

1964年(昭和39年)には、安部自身の脚本により勅使河原宏監督で映画化された。

安倍公房ってどんな作家?

安部公房は日本現代における実存主義の代表作家として、寓意に満ちた作品に、現代にある困惑、疑問を取り上げて、人間存在の意義を問い続ける。

彼の書く文体の特徴は、苦しくなるほど読み手に迫ってくる五感表現と、読み手を宙ぶらりんな状態にさせる、つまり我々が「当たり前」だと思っている価値観を揺るがす世界観だと思います。

スリップストリームやメタフィクションといったポストモダン文学に顕著な技法を実践し、推し進めた前衛文学者として、世界中で評価が高い。

他の代表作

ある朝突然、「名前」に逃げ去られた男が現実での存在権を失い、他者から犯罪者か狂人扱いされ、彼の眼に映る現実が奇怪な不条理に変貌し、やがて自身も無機物の壁に変身する物語

「壁―S・カルマ氏の犯罪」は安部の最初の前衛的代表作で、第25回芥川賞を受賞した。

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