1. まとめトップ

場面緘黙(ばめんかんもく)・声が出ない・話に加われない

人前で話せない、声が出ない、仲間に入れないなどの経験がある方はいると思うのですが、それが場面緘黙症という心の病だと知っていましたか?そういう子に無理やり声を出させたり、いじめたりしてはいけません。周囲が温かく見守っていくことが大事なのです。場面緘黙は大人になっても症状を引きずる人も多いようです。

更新日: 2015年10月20日

3 お気に入り 3587 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

ties.miraiさん

場面緘黙とは
言葉を話したり理解する能力はほぼ正常であるにもかかわらず、幼稚園・保育園や学校などの社会的な状況で声を出したり話したりすることができない状態を言います。

これまでは、「場面緘黙は大人になれば治るもの」と考えられてきました。しかし、そのままにした場合、うつ的症状や不登校へとつながるケースも見られます。海外の資料によれば、たとえ発話ができるようになったとしても、成人後に社会不安障害などに悩まされることも多く、早い時期からの適切な対処の重要性が強調されています。

喋ることができても小声だったり、答えるまでに時間を要したり、特定の相手とだけ話したりする状態の場合も、場面緘黙としてとらえて支援することが有効です。特に、回復の途上にある場合、子どもの状態が学校に理解されにくいことが多いため注意が必要です。

場面緘黙の症状はさまざまで、家族以外には全く話せない人もいれば、音読など決まった台詞などは話せる人もいます。特定の人に話せたり、家の中でだったら誰とでも話せる人もいます。無表情で体が固くなって思うように動けない人もいますし、表情豊かで話せない以外は活発に動ける人もいます。

場面緘黙の子供さんが手紙に思いを綴った。

『わたしは、ようちえんにはいったときから、先生にも友だちにもお話しできません。
お友だちと遊びたくてもあそぼうと言えなくて、一人ぼっちでさみしいときもありました。
友だちがあそぼうとさそってくれても、いいよと言えません。
みんなが楽しそうにお話ししてるのを聞いていて、わたしもみんなとお話ししたいなと思っています。』

場面緘黙の要因

まず、不安になりやすい気質というのがベースとしてあって、そこに入園や入学、引っ越しなどの環境の変化やきっかけの出来事があって発症すると考えられているんです。

どうしても親のしつけが悪いからじゃないかという誤解がとても多いんですけど、子供によっていろんな要因があって、親のしつけで場面緘黙になるというわけではないです。

大人になってからも苦しむ人もいる。

はるさんは20代の方です。
『小学校高学年になるといじめも受けました。
担任の先生は私が話さないことを知ってるのに何か支援してくれるわけではなくいじめも見過ごしていました。様々な経験を経て今現在も場面緘黙の後遺症に苦しんでいます。
どこに行っても話さないことで不思議がられるのが辛いです。
不安が積み重なって大学を中退してしまったりバイトも長くは続けることが出来ずにいます。
辛いのはいくら相談したかったり辛くても人に頼ることが出来ないということです。

自分だけで解決しようとする。

緘黙症に詳しい関西外国語大学・国際言語学部学生相談室の成瀬智仁講師(臨床心理士)は、こう説明する。

「緘黙の人は、ミスをしないように生きている。他人に頼めればいいけど、他人に聞かないで済ませられるようにと、一生懸命に考えているから、しんどいんですね」

 他人の助けを借りず、自分の力だけで解決しようと頑張るあまり、疲れてしまう。これは、引きこもる人たちにもほぼ共通する特徴だ。

場面緘黙の治療

話せるようにするということが治療目的ではありますが、そこだけに注目するのではなく、話そうとしても話せないという緊張や不安、恐怖心を取り除くようにすることが重要です。先ずは沈黙の意味を吟味し、ご本人には言語的アプローチを取らない、遊戯療法を中心に治療をしていきます。また治療には数年を要することが多いので、親御さんの治療への参加も欠かせません。

同時に、担任の保育士や教師と連携し、強引に言語表現を促すことは、逆効果であることを理解してもらうことも重要です。

●対応や接し方は?

話すように言ったり、話さないことを責めないでください。ますます話せなくなってしまいます。

安心できるように、自然に温かく接してください。

そして、できることを見いだして、さりげなく褒めてください。感受性が豊かな人が多いので、自信を育てることが大切です。

人との温かい関わり、楽しい体験が、場面緘黙の人には特に重要になってきます。

1