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daiba49さん

「私の誤診率は14.2%である」

 神経内科の権威で東大名誉教授の冲中重雄氏は、1963年、東大を退官する際の最終講義でこう述べた。

 これは臨床診断と剖検(病理解剖)結果を比較して出した数字で、医療関係者はその率の低さに驚嘆したが、市井の人々は逆に、日本最高の名医でも14%も誤診があるという事実に衝撃を受けた。

 それから50年以上が経過した。体の内部をチェックするMRI(磁気共鳴画像)検査などが導入され、医療は確実に進歩しているが、誤診の割合は変わっていない。神経内科医の米山医院院長の米山公啓氏が言う。

それから50年以上が経過した。体の内部をチェックするMRI(磁気共鳴画像)検査などが導入され、医療は確実に進歩しているが、誤診の割合は変わっていない。神経内科医の米山医院院長の米山公啓氏が言う。

「近年は医療の専門領域が細分化され高度になった半面、医師に柔軟性や対応力が欠けているように思います。“全体を診る医療”という意識が希薄になっており、自分の専門外の病を患った患者に誤った診断を下したり、重篤な病気を見逃してしまうケースがある。とくに、どんな変化でもかかりつけ医にまず相談をしてしまう高齢患者が“被害”に遭っているように思います」

 2004年に世界的に有名な医学専門誌『Archives of Internal Medicine』に、フランスの医師らがICU(集中治療室)で死亡した人々の剖検結果についての論文を掲載した。そこには〈生前診断の約30%は誤診だった〉

認知症の原因を診断するのは、とても難しいようですね?

>>確かに難しいですね。患者さんや家族から症状を聞き出した上である程度の診断を行い、その後、画像検査などをして、結果が診断と矛盾がないと判断した上で診断を確定しています。実際、脳を開けて診ることはできないので、原因となる病気の特徴的な症状を知っているかどうかということが、とっても大事なんですね。しかし、患者本人から症状を聞き出すので、正確に聞き出すのはかなり難しい場合もあります。VTRで紹介したレビー小体型認知症は、幻覚が特徴的な症状ですが、患者本人は自分の目で見えているので、それがおかしなことではないと思って、医師の前では、話さないこともあります。こういう症状をとらえるためには、ご家族とか介護している人たちの情報をしっかり取ることがとても大事なんですね。

知識不足のかかりつけ医の安易な抗認知症薬の処方が問題
現在、認知症の高齢者は全国で452万人と推計されているが、10年後には最大で高齢者の5人に1人に当たる730万人に増加すると考えられている。

今回のアンケート調査では、回答者の80%に当たる426人の専門医が「ほかの施設で認知症とされた患者を診断した結果認知症ではなかったケースがある」と答えている。

認知症ねっと編集部としては、ここまでは仕方のないことだと考えている。やはり一番最初に何かおかしいなと思ったときにかかりつけ医に相談に行くことは当然で、専門医でも難しいうつ病・せん妄と認知症を誤診してしまうケースは多々あることだし、何よりこの3,500人には軽度認知障害も含まれるであろう。これを誤診というのはさすがにかかりつけ医もかわいそうだろう。

<認知症診断について>
「認知症は画像検査や血液検査などの生体データなどだけでは診断できない。問診、認知機能のテスト
画像検査は最低でも実施を」
「認知症は、急激に症状が現れたり悪化したりすることはほとんどない。だから日常生活を聞く問診がとても重要」
「薬の処方は慎重に行うべきで、正しい診断がなされてからでも間に合う」

「認知症の症状は、必ずしも「もの忘れ」に限らず、不安、うつ状態、妄想などの精神症状が現れることもある。そのため同じような症状が現れる「うつ病」と診断してしまうことはありうる」

これは誤診と考えられる診断は一部やむをえないということを示しています。だからと言って安易な投薬は肯定されません。

「しかし、医師は症状が現れる裏には、認知症が潜んでいるかもしれないと常に疑う姿勢が大切」

医師に対する戒めですが、確定診断には時間がかかるものがあるということを表しています。

「患者さんも1度診断がなされても、その先診断が変わる可能性があると心にとめておくとよい」

患者さんに単純な誤診ではないのだよという解説です。ただこれを説明できる医師がどれだけいるのかは疑問です。

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