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恥骨炎(恥骨結合炎)の症状と原因

サッカー選手が発症することの多い恥骨炎(恥骨結合炎)の原因や症状について詳しく解説。治療やリハビリの方法も紹介します。

更新日: 2015年11月25日

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PARKTOWNさん

■恥骨炎(恥骨結合炎)とは?

別名 : 鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)

恥骨結合炎とは、左右の恥骨を結合する軟骨円板の運動ストレスによる炎症であり、スポーツによって発生することが多い障害です。 左右にある恥骨を結合させる軟骨円板の炎症です。 「恥骨結合」は、左右2つの恥骨がクッション機能を果たす軟骨円板により結合し、ちょうど陰部付近にあたる体の中心に存在します。 ランニングやキック動作などを繰り返すことで、恥骨結合の軟骨円板に捻れや、また恥骨に付着している大内転筋、腹直筋、薄筋などの牽引力によるストレスがかかり、炎症が生じます。 サッカーやマラソンなど足をよく使うスポーツでは、軟骨・靭帯・腱に継続して負担がかかるので、痛みがでてきます。 恥骨結合炎が生じると、慢性化して治りにくくなる事もあります。

■ 恥骨炎(恥骨結合炎)の原因

▼スポーツ・運動

おもな原因は直接的な打撃による衝撃と継続的な負荷。具体的にはラクビーやサッカーなど接触・激突の多いスポーツで衝撃を受けた場合、あるいはランニングやキックなどによって恥骨の結合部に継続的に負荷がかかった場合に起こりやすくなっています。

症状は体を動かした時の痛みのほか、慢性化することによってそけい部や大腿内側や腹部に疼痛が発症する場合もあります。さらに筋力が低下したり、股関節の可動域が制限されてしまうといった問題も起こりえます。

▼サッカー選手の職業病

サッカーでは、急激なダッシュ、ストップ、方向転換などを頻繁に行うために、骨盤や股関節には大きな負担がかかります。
また足の内側でボールを蹴るインサイドキックをすると、内転筋の恥骨付着部には大きな負荷が加わります。
これらの動作を繰り返し行っていると、恥骨結合部の骨と軟骨がこすれ合い、炎症により痛みが出てきます。

▼姿勢

上半身が前後に傾いた姿勢、重心の左右に偏った姿勢など、バランスの悪い姿勢は、骨盤部における「ひずみ」のもとになり、恥骨結合部付近の痛みの原因となります。

▼妊娠・出産

妊娠中は、胎児の成長に伴い、骨盤が徐々に開きますので、必然的に恥骨結合部にも負担がかかります。
また、恥骨に付着する筋肉にも負担がかかりますので、ソケイ部(足の付け根)、下腹部などにも痛みが放散する場合があります。
また、出産の際には骨盤の結合部は全体的に緩み、産後はそれが徐々に回復しますが、回復の途上、育児などで恥骨部の負担が過剰になると、恥骨部の痛みを引き起こす場合があります。

■恥骨炎(恥骨結合炎)の症状

最初は、軽い痛みがおなかや股のつけ根、内ももの筋肉に起こる。次第に股のつけ根、恥骨結合部に痛みをはっきりと感じるようになり、この部分の骨の表面を押すと激痛がある。運動時にも激しい痛みがあり、プレーを中止してしまうことが多い。

恥骨前面、内転筋に一致した運動痛、圧痛、時に鼠径部や大腿内側、腹部にまで放散する疼痛が特有です。慢性化すると鼠径部が常に痛みます。特に下肢を伸展して挙上、外転する動作で誘発されやすく、股関節の可動域制限、筋力低下が見られます。

サッカーのインサイドキックは、過剰な筋収縮、隣接関節の過剰な運動を誘発しやすい為、症状悪化の大きな原因になります。

赤色で示した部分は恥骨結合部のそばにある骨が炎症を起こした場合に変化が生じる場所です。

痛みの出る部位

▼恥骨炎(恥骨結合炎)の治療法

急性期例や発症後半年以内例では、保存療法が第1選択です。疼痛が強い場合は、約2週間のスポーツ休止が必要です。疼痛部位の局所安静(ランニング、キック禁止)、アイシング、時に温熱療法(ホットパック)、消炎鎮痛剤投与、ステロイドホルモンの局所注射(多用否)などが用いられますが、長期的には運動療法が奏功します。
初期のリハビリテーションは股関節の外転可動域訓練、筋力強化、内転筋のストレッチングから開始して水中歩行、エアロバイクによる免荷訓練、その後ジョギング、2ヵ月でボールキック練習を行います。疼痛が消失したからといって、いたずらな早期復帰はかえって再発を繰り返します。慢性化すると長期間(2~3ヵ月以上)スポーツ休止を余儀なくされるので注意を要します。

可動性、安定性、協調性の問題を評価し、それを修正するアスレチックリハビリテーションを行います。マッサージ、筋力訓練、協調運動訓練などが基本です。詳しくはスポーツ医にご相談ください。

▼恥骨炎(恥骨結合炎)の予防法

けがのあと、そのまま無理にプレーを続けない。

股関節周辺の拘縮予防や筋力低下の予防。

運動前の準備運動に体幹から下肢を効果的に連動させる協調運動を取り入れてる。

オフ明けは注意。(協調運動を取り入れた準備運動を十分に行う。)

■恥骨炎(恥骨結合炎)のリハビリ方法

リハビリを進める中で、股関節を最大可動域まで開いても痛みが生じないレベルまで股関節の拘縮が改善し、外転・伸展筋力も痛みなく最大筋力を発揮できるようになってはじめてランニングやキックを再開させることができます。

▼内転筋と腰背部、ハムストリングの拘縮除去

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