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心は中世ヨーロッパへ…。美しき魅惑の古楽器たち

ルネッサンス期〜バロック期に流行しながら、他の楽器の発達によって表舞台から姿を消していった中世ヨーロッパの古楽器たち。近年、中世の音楽が見直されるにつれ、古楽器の復興もみられるようになりました。その素敵な音色とともに、中世ヨーロッパへトリップしてみましょう…。

更新日: 2016年04月03日

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ハーディ・ガーディ

西ヨーロッパで11世紀以前に発明された楽器。キーで弦を押さえ、ハンドルを回して演奏する。

ハーディ・ガーディは、弦楽器の一種で、張られた弦の下を通るロジンを塗った木製のホイール(回転板)が弦を擦ることで発音する。

別名「手回しバイオリン」。ドローン弦が張られ、独特の倍音が特徴的な古楽器です。

起源は古く、11世紀ごろから使われ始めた、オルガニストゥルムという楽器が小型化し、ルネサンス期に一般化したものがハーディ・ガーディだと言われています。

作曲家のみならず、欧米の一般の人々にとって、ハーディ・ガーディはどこか娼婦をイメージさせる楽器

近世のヨーロッパでは、売春宿の客引きの女性にハーディ・ガーディを弾かせるということが流行ったことがあり、今もこの楽器はそんなイメージで語られがちです。

著名ハーディ・ガーディ奏者、マティアス・ロイブナーの演奏。
低音のドローン、独特のビビリ音もエキゾチックな魅力です。

ニッケルハルパ

スウェーデンの民族楽器。
弦をキーを操作して押さえ、弓で弾いて演奏する。

ニッケルハルパはスウェーデンの民族楽器の1つで、鍵盤付のヴァイオリンと言われています。

前述のハーディ・ガーディから派生した楽器と考えられています。

ニッケルハルパの歴史は古く、スウェーデンの14世紀中頃の教会彫刻にすでにその姿が見られます。

スウェーデン固有の伝統楽器であるニッケルアルパを復興させようという運動が1980年前後に始まって、今日では大勢の人たちが演奏を楽しんむようになっている。

一度は絶滅の危機に瀕していましたが、復興運動が起こり現在は数千人から数万人の奏者がいるそうです。

ドイツの民族楽器を積極的に導入したバンド“Geyers”のメンバー、トーマス・ロスによる演奏。
この楽器のメカニカルな構造もそそられるものがあります。

ランケット

ルネサンス期やバロック期の音楽に使われていた古楽器。

テーブルの上に置いてあると薬味入れと間違うだろうね。ランケットは七味か胡椒とかは入っていない。ダブルリードの木管楽器だ。

ルネサンス期のランケットは日本の篳篥を少し太くしたような形をしていて、楽器本体に直接ダブルリードを指して吹く。バロック期のランケットはバスーンを上下から圧し縮めた形をしていて、クルック管 (ボーカル) を楽器につけて、その先っぽにダブルリードをつけて演奏する。

ファゴットの仲間といえるランケットは、内部にらせん状に長い管が巻かれている為、小さな形からは想像できない低音楽器です。ルネサンス音楽のアンサンブルにはリコーダーともクルムホルンともマッチして、とても効果的です。

中に納められた管は伸ばすと9メートルほどにもなるため、その姿からは予想できない低音を奏でます。

ファゴット(バスーン)の前身楽器Dulciana(左)とのデュオ演奏。

セルパン

その名の通り、蛇のような楽器。
低音部の補強に使われることが多かった。

16世紀ごろから教会で聖歌の伴奏用として使われ始め、17~18世紀頃には軍楽隊で使われるようになった低音管楽器。ヘビのようにクネクネと曲がっているが、その名の通り「セルパン」はフランス語でヘビのこと。

1590年頃の発明とされ、フランスで聖歌隊の補強に用いられました。低音域の楽器で、指孔のおかげで自然倍音以外の音も出せるからですね。

今日では、より大型の「アナコンダ」(anaconda)という冗談めいた名前を持つ楽器も少ないながら製作されている。

テオルボ

リュート属の古楽器。
竿状の長いネックが特徴。

16世紀末に現れ、バロック末期まで通奏低音楽器およびソロ楽器として幅広く使用された。同様の楽器でキタローネと呼称されるものもある。

リュートが原型であることは胴体の形をみれば想像はつく。
楽器に低音弦を取り付けるには太く(重く)するか、長くするかだが、ガット弦(羊の腸を使った弦)は太く重くするには限度がある。ならば長くするしかない、というわけでこんなロングネックになったのだろう。

「演奏する時間よりチューニングの時間のほうが長い」と云われているようだが、これは大げさではなさそうだ。

弦の数も多く、ひとつの弦の音程を合わせてもその張力により他の弦の音程が狂うなど、チューニングには相当な時間がかかったようです。
テオルボにはチューニング専門の裏方もいたのだとか。

教会で演奏されるテオルボ。深みのある響きがとても美しい。

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