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romonさん

完全自殺マニュアル

著者:鶴見 済(つるみ わたる)
   フリーライター
   1964年東京都生まれ

古今東西に用いられた、あらゆる形態の自殺の方法を網羅しているのが特徴。また、実際にその方法で自殺を試みた人たちの遂行例・未遂例をケーススタディとして載せている。

世紀末を生きる我々が最後に頼れるのは生命保険でも年金制度でもない。その気になればいつでも死ねるという安心感だ。…薬局で買えるクスリから、最も安楽に死ねる方法まで、聖書より役立つ、コトバによる自殺装置。

本の内容

クスリ、首吊り、飛び降り、手首・頸動脈切り
飛び込み、ガス中毒、感電、入水、焼身、凍死、その他の手段
と、自殺の仕方が載っており、
苦痛、手間、見苦しさ、迷惑、インパクト、致死度
という計6つの項目をそれぞれ五段階で評価し論じている。

記載内容は、読者に自殺を促す項目も扇動する項目も、それを阻止する項目もなく、極めて客観的である。

有害図書指定

当時は、特に年齢制限などは設けられておらず、誰でもが手に取ることができる状態だったが、数年後、有害図書指定がなされるという流れが興った。

1997年(平成9年)以降、群馬県から始まった有害図書指定は、ほぼ同時期に強まった投稿写真雑誌等への規制と同様、いわゆる「有害情報」に対する行政の姿勢の硬化を反映したものだった。太田出版は対抗措置として「18歳未満の方の購入はご遠慮願います」と書かれた帯を付け、(特に未成年者に)立ち読みさせない様、ビニールパックをして販売する事となった。

実際に自殺者は増えたのか?

発売されてから20年以上経ちますが、結局のところ、この本を読んだことそのものが理由で自殺をしたことが証明されている事例は、ひとつも無いと言われています。

本書のブームとなった発売年と翌年の2年間にわたり、日本の自殺者総数は減少している。

著者の真意

『完全自殺マニュアル』では、いざとなれば死ぬこともできるのだから、「頑張って生きる」「強く生きる」という生き方から降り、苦しい日常生活をより楽に生きていくことを提唱した。

この国では、自殺は単に「いけないこと」、自殺した人は「心の弱い人」と扱われ、死にたいなどと言えば「強く生きろ!」という叱咤が飛んできた。それは「レールにしがみつけ」というニュアンスも帯びていた。それに反対するために、「個人の自由」を自分なりに突き詰めた形でぶつけたつもりでもある。

オルタ2008年7・8月号 鶴見済「もうたくさんだ! VOL.1」より

読んだ感想

肩から力が抜けたようでした。生きることにしがみつかなくてはならないという逃げ場のない感じから、逃げる方法はあるという思いが、自分の心に余裕を持たせてくれました。

「自殺」は、決して安易にするものではありませんが、「自殺」を真剣に考えるのは決して、馬鹿なことではないと私は想っています。真剣に考えるために本書を手にとって、大いに悩めばいいと想うのです。

この本が悪いのではないとおもう。本当に悪いのは自殺をしないといけない状況を作り出してしまう環境、社会、一部の人間だろう。

苦しい中で予期せぬ余裕を見いだせる、木を見て森を見ない日々に少し視野が広がった・・そんな「見解改善マニュアル」ではないでしょうか。

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