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「ただの歴史小説と思うなかれ」第160回直木賞候補になった『信長の原理』とは

12月17日(月)、第160回直木三十五賞(日本文学振興会主催)の候補作品5作品が決定しました。時代小説では、今村翔吾さんの『童(わらべ)の神』(角川春樹事務所)と、垣根涼介さんの『信長の原理』(文藝春秋)の2作品が候補に入りました。そこで、垣根涼介さんの『信長の原理』を紹介します。

更新日: 2018年12月20日

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『信長の原理』とは

小説でよくある〝周囲の誰かから見た信長像〟という搦からめ手ではなく、信長個人の視点から、その内面を深く掘り下げていくという手法で書きたいと思っていました。

出典 垣根 涼介(カドブン)

「パレートの法則」や「働きアリの法則」と呼ばれているものです。どれだけ優れた人材を集めても、ほぼ二・六・二の比率でよく働く人、平均的な人、怠ける人が出てきてしまう。同じことは働きアリや働きバチの世界でも起こります。

出典 垣根 涼介(カドブン)

「周囲の誰かから見た信長像」の歴史小説は、例えば、司馬遼太郎原作の「国盗り物語(後編)」があります。

最終巻の主役は光秀、彼の目から見た信長という側面が強かった。信長は「家臣が自分を裏切るとは信じてもいないようだ」と光秀は思ったが、結局最後には光秀も誰も味方してくれる友もおらず、三日天下で終わってしまった。

出典 chantal(読書メーター)

それに対して、『信長の原理』は、

本能寺の変の謎を、「パレートの法則」で解く。この一点が、過去の信長伝とは一線を画す、本作にとって最大のオリジナリティなのだ。

出典 小説丸

さて、「パレートの法則」や「働きアリの法則」とは、なんでしょう。

「パレートの法則」
全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという理論。80:20の法則、ばらつきの法則とも呼ばれる。働きアリの法則と同じ意味合いで使用されることが多い。

出典 Wikipedia

「働きアリの法則」
よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。

出典 Wikipedia

【織田信長(1534-1582)】 戦国時代の武将 身長168cm 名言 『たしなみの武辺は、生まれながらの武辺に勝りけり(←努力で得たものは、生まれもってのものより優れてる。)』 pic.twitter.com/Jx6sFP7eYc

織田信長

2:6:2は、それぞれ2で割ると、1:3:1になります。すなわち、信長には、織田家の家老5人のうち1人は、「ずっとサボっているアリ」のように見えるのです。

「常に2割の臣下が使い物にならなくなったり,裏切ったりする」ことが「必然」となるわけで,本作ではこの考え方が,信長の臣下に対する厳しい処断とシンクロして描かれていくことになるわけです。

平成最後の直木賞にノミネート! #垣根涼介 さん『#信長の原理』をただの歴史小説と思うなかれ……組織を運営する人や組織に属する人は特に、歴史に興味がなくとも楽しめます‼️ #ジョージソロス の言葉で幕を開ける新時代の歴史小説と #織田信長 像をぜひ堪能してください! #直木賞 #芥川賞 pic.twitter.com/iKj7c27AWz

松永久秀、別所長治、荒木村重など、こちらは信長を裏切った人の話。信長やかなりの裏切りにあいましたが、成功したのは明智光秀だけ。それはなぜか。『信長の原理』で直木賞候補、垣根涼介氏インタビューです。 shuchi.php.co.jp/rekishikaido/d… @php_rekishiさんから

直木賞候補に長崎県出身の垣根涼介さんの『信長の原理』入ってるの嬉しすぎるよね。

今まさに読んでる最中の、垣根涼介さんの『信長の原理』が直木賞候補に挙がってる。直木賞作家垣根涼介を夢見る一ファン。『ヒートアイランド』の高揚を忘れないし、最近の緻密な歴史小説も文句なく面白い。受賞できたらすごいけど、それを機にもっと多くの人に読まれたらもっと嬉しい。

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