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【e-Sports】日本で高額賞金のゲーム大会が開催されない意外な理由

eスポーツというものをご存じでしょうか。海外では広く認知されており、オリンピック競技への採用も噂されているのに対し、日本ではそこまで認知は進んでいません。そこには、eスポーツの発展に大きく絡む意外な理由があるようです。そんなeスポーツと賞金に関する情報をまとめました。

更新日: 2019年06月14日

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法律的にセーフ/アウトとなる例

どういった場合に法律に触れるのかを調査してみました

A社は、プレイヤー参加費無料の賞金付きゲーム大会を主催し、賞金の大部分をスポンサーのB社に提供してもらうことにし、残りの部分については観客の入場料から工面することにした。

この場合、大会に参加したプレイヤー(敗者)の財布から賞金は出ていないため賭博には当たりません。主催者が賞金全額を自腹で準備する場合も同様に問題なしとなります。

A社は、プレイヤー参加費ありの賞金付きゲーム大会を主催し、賞金の大部分をスポンサーのB社に提供してもらうことにして、残りの部分については

(1)プレイヤーの参加費から工面することにした。
(2)観客の入場料から工面することにした。なお、プレイヤーの参加費は大会の運営費用に充てることにした。

(1)の場合:敗者の参加費が勝者の賞金に使われるためアウトとなります。
(2)の場合:敗者の参加費は勝者の賞金とは無関係であるためセーフです。

このように賞金に使われるお金の流れを明確化しておくことが主催者側にとって重要であることが分かります。

法律以外にも理由はさまざま

日本ではお金を出してくれるスポンサーが不足しているとも言われています。

高額賞金を提供してくれるスポンサーが少ないということだと思います。これは、日本でも高額賞金がかけられているゴルフ大会と比較してみれば分かりやすいかもしれません。

ゴルフが、多くの人に楽しまれ、テレビ中継もされ、スポンサー企業において広告効果が期待できるのに対し、海外のようにゲームがeスポーツとして認知されているとはいえない状況で、ゲーム大会の動画中継も限られた人間にしか視聴されておらず、広告効果が期待できないということです。

地元での売上も大きな問題だ。eSports はオンラインゆえに国境をいとも簡単に越えてしまうため、「地元チーム」が生まれにくい。その結果、プロスポーツにとって必要不可欠である地元での売上も生まれにくくなっている

広告を出すスポンサーにメリットがなければ賞金を用意してもらうことはできませんね。

実はトロフィーさえ禁止だった!

ゲームセンター主催の大会は風営法の影響も受けます

風営法は、風俗営業を営む者に対して一定の行為を禁止しており、23条2項では「第二条一項…八号の営業を営む者は、…遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない」と定められています。

2条1項8号は実際に読んでみると分かりづらいかもしれませんが、ゲームセンターがその典型例です。

よく見かける光景ですがゲームセンターから優勝者に記念トロフィーを渡す行為も実は違法行為にあたる可能性があります。この風営法によりゲームセンターから参加者に対して賞金・賞品を渡すことができません。トロフィーさえ渡せないなんて、なんだか残念ですね。

今後の行く末とは?

大会の開催にはスポンサー、主催者、選手、観客など全ての関係者がWinWinの関係となること、さらに法律上も問題ないことが必要となります。しかし現在の日本では選手や観客はいても、スポンサーや主催者にメリットが少なく、また法律的な側面からも面倒と言わざるをえない状況となっています。

見ている人こそ楽しめるものを

このような状態を解消するためには、やはり見ている人が熱狂できるようなゲームデザインをゲームの作成段階からゲーム会社が意識して考え、コアなファンがライトなファンを増やすような仕組みを作ることが重要ではないでしょうか。

ゲームの対戦を少ないコアが見るものから、沢山のライトな人々が見るものとしていけばスポンサーや主催者側が広告を出して儲かるようになります。

最近ではプロゲーマーのチームやそれを雇う会社、ゲーム実況者などを育てる専門学科が新設されたりと、e-sportsの基盤は着実に整いつつあります。かつて日本がゲーム大国と言われたように、日本のサブカルチャーとして再びリードできる日が来るよう注目していきましょう

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