1. まとめトップ

格差の象徴?それとも自由競争の証?考え方次第で変わる学歴社会

家柄や世襲の影響は少なく、実力次第で自らの価値を高められる学歴。学歴=仕事できるではありませんが、自分を売り込む手段にもなる学歴は、階級社会を無縁にさせることを思えば価値はあります。ただそれに依存しすぎることで学閥や学歴主義が台頭するところ、経済格差で学歴が決まりやすくなっているのが懸念材料。

更新日: 2016年11月28日

egawomsieteさん

  • このまとめをはてなブックマークに追加
0 お気に入り 1417 view
お気に入り追加

■同志社大卒で年収160万円の45歳…「高学歴プア」になってしまったワケ

関西の名門・同志社大学を卒業し、新卒で大手印刷会社に入社した中村弘和さん(仮名)。志望していた業界ではなかったが、大手ということで大きな不満もなく働き始めた。順風満帆に見えた中村さんの人生だったが、入社から5年後のあるできごとで一変する。

「当時、社内で付き合っていた彼女がいたのですが、その彼女が私の会社の先輩と浮気していたんです。ショックでしたね……。いろいろゴタゴタした後、会社にもいづらくなり退社しました。仕事自体にもそこまで充実感を得ていなかったし、正直すぐに転職できると思っていました」

リフレッシュ期間を経て、転職活動を開始。しかし、就職氷河期なうえに、前職で何のキャリアも積んでいなかったこともあり、数十社受けて結果はすべて不採用。思うようにいかない日々のなか徐々に気力も失せ、いつしか親の援助で生活するようになっていた。

「10年ほどそんな生活を続けていたのですが、親もいつまでも頼れるわけではないので、さすがにこのままではまずいと思い、4年前にようやく仕事を探し始めました」

一念発起し、実に10年ぶりの職探しをすることに。アルバイトの求人を見つけて応募したが、体の異変に気づいた。

「面接が近づくと強烈な頭痛や吐き気、めまいがするようになりました。たまたま一時的に体調が悪くなっただけかな?と思って次のバイトに応募するとまた似たような症状が出て……。さすがにおかしいと思い病院へ行ったら、統合失調症と診断されたんです」

薬を処方されるようになってからは、症状は以前よりも安定している。病気の発覚から3年間通ったデイケアサービスでのリハビリは今月で終了。1年半前から週5日のペースで通っている就労支援施設では、ビジネスマナーやパソコンの講座を受講し、先日無事終了。再就職に向けた準備をコツコツと進めてきた。

 現在は生活保護を受給しているが、近くアルバイトの面接を受けに行くのだとか。体調に配慮し、短時間でもOKという求人を探している。名門大学を出て大手企業に就職した中村さんの人生は、どこでボタンを掛け違えてしまったのだろうか。

「彼女の浮気と病気さえなければ……。でも、今思えば、いい大学を卒業してるし、と転職を楽観視して会社を辞めたこと、転職がうまくいかなかったときにすぐにあきらめてしまったことがよくなかったんでしょうね」

 自身を冷静に分析するその能力を生かして、今後の再出発はぜひ成功させてほしい。

■学歴に一番こだわっているのは年収800万円の層だった

ショーンKの学歴詐称騒動を見てもわかるように「学歴にこだわらない」という風潮にあっても、潜在的に人は学歴を意識している。今回、日刊SPA!では30~49歳までのサラリーマン600人にアンケートを実施。「学歴は必要だと思いますか?」の質問に対して、YESと回答したのは77.7%に上った。やはり多くの人が学歴を意識していることが窺い知れるが、さらにこれを年収別で分析し直したところ、意外な事実が判明した。

年収別に同じ結果を分析していると、年収200万円未満が最も低く65.8%。そこから年収が上がれば上がるほどその比率は高くなり、最も多かったのが800万~1000万円未満で92.8%。そこから年収が上がると再びその比率は下がり始め、年収1200万円以上では74.5%となっている。

Q.学歴は必要だと思いますか?
全体           77.7% 22.3%
200万円未満       65.8% 34.2%
200万~400万円未満   72.7% 27.3%
400万~600万円未満   75.1% 24.9%
600万~800万円未満   87.4% 12.6%
800万~1000万円未満   92.8% 7.2%
1000万~1200万円未満  82.9% 17.1%
1200万円以上       74.5% 25.5%

なぜ年収800万円層はほかの層に比べて、学歴を意識しているのだろうか。実際にアンケートに答えてくれた年収800万円層からはこんな声が聞かれた。

「課長までは順調に出世できたが、その先に行くには学閥もある程度必要だと思う。ウチの会社の場合、役員はみんな慶應大学卒ですから」(明治大学卒・40歳)

「高校の同窓会に参加したとき、友達がみな年収1000万円を越えてきた。進学校だったら、自分が行った大学は中の上。ほかは東大とか早稲田とか慶應とか。もっと頑張っておけばよかった」(関西学院大学・37歳)

 年収800万円といえば、世の中からすれば順調に出世している人たちだ。だが、だからこそ出世の壁を感じてしまい、学歴による限界を感じてしまうこともある。この壁を乗り越え、年収が1000万円以上になれば、再び学歴を意識する機会も減ってくる。

一方、年収が低い人たちは「学歴どころではない」という声が聞こえてくる。

「周りが高卒者とか同じような境遇の人がほとんどだから、学歴を気にする瞬間というのはないけど、その前にそんなに暇じゃない。今の仕事をこなすのに精一杯ですね」(高卒・45歳)

「子供の進学などで妻と話し合うときなどは、学歴を気にすることはあるけど、仕事中に気なることはない。そもそも自分がやっている仕事に学歴なんて必要ないですから。必要なのは体力と根性」(中卒・40歳)

 学歴論争を展開しているのは結局、上位層に行けない中間層の人たちということか。年収800万円といえば、会社でいえば、課長クラスの人たち。彼らは責任ある仕事ばかりが増え、その割に年収が割に合わず、幸福度が低い人たちとよく言われている。そこでストレスを抱え込んでしまい、結果、出世できない理由などを「学歴」にしてしまうのかもしれない。

■「学歴」が低いほど自殺リスク高くなる 「命の格差社会」か、中卒は大卒の2倍

学歴が高い人は低い人に比べ、自殺するリスクが低くなることがわかった。国立がん研究センターなどのチームが、日本疫学会誌「Journal of Epidemiology」(電子版)の2016年4月9日号に発表した。

学歴が低い人は高い人に比べ、経済状況や健康状態に恵まれないことが原因とみられる。

研究チームは、全国の保健所の健康調査のうち、1990年のアンケート調査で最終学歴の回答があった岩手・秋田・長野・沖縄県の男女4万6156人(40~59歳)のデータを使い、平均で22年間追跡調査した。期間中に299人が自殺した。

最終学歴と自殺リスクの関連を調べると、中学卒の男性に比べ、大学卒またはそれ以上の男性は自殺リスクが53%低かった。また、女性の場合も中学卒に比べ高校卒は自殺リスクが低く、特に1990年時点で40歳だった女性では、中学卒に比べ高校卒は約80%も低かったという。以前から、欧米では学歴が低い人は自殺するリスクが高いという報告があり、日本でも「学歴格差」が自殺に影響していることが認められた形だ。

■「自分より高学歴な女性」は彼女候補になる? 約8割の男性の答えは……

<「なる」派の意見>

■尊敬できる

・「尊敬できればOKです」(36歳/学校・教育関連/事務系専門職)

・「尊敬できる対象だし、頭のいい女性は格好いいから」(36歳/情報・IT/技術職)

・「一生懸命、勉強した結果だと思うし、素敵だと思う。高学歴を鼻にかけられるとちょっと嫌だが、どことなく頭のよさが伝わってくる女性は好印象」(32歳/学校・教育関連/専門職)

高学歴ということは、学生時代に一生懸命勉強したということでもあるので尊敬できるし、頭がいい女性にはいい印象があるという男性意見が寄せられました。

■自分を高めていけるし頼れる

・「むしろ仕事ができて、頼りになると思うから」(24歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

・「博識な人といると、自分の知識を高められるから」(34歳/医薬品・化粧品/技術職)

・「知的なので、見習いたくなる」(29歳/情報・IT/技術職)

学歴の高さが必ずしも仕事の能力に繋がるわけではありませんが、知識が豊富で容量も良さそうということでデキる女のイメージを持つ人もいるようです。こういう女性と一緒にいると自分自身も向上心を持って仕事に取り組めそうなので、見習いたいと思うみたいですね。

<「ならない」派の意見>

■劣等感を感じる

・「見下されてる感じがして、嫌になる」(35歳/金融・証券/営業職)

・「自分より頭がいい女性は、考える能力や行動に関して自分より先を行くと思うので、自分自身がついていけなくなると感じ、嫌です」(25歳/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)

・「劣等感を感じるから」(27歳/農林・水産/技術職)

頭のいい女性といると劣等感を感じてしまうので、彼女候補にはならないという男性も少なくはなさそうですね。女性にしてはそんなつもりでなくても、ちょっとした言動で学歴の高さを鼻にかけていると思われることもあるかもしれないので女性の側でも注意が必要なのかも。

■自分より偏差値の低い大学出の上司のもとでは働きたくない!

大学院生には研究者を志望する者が多いが、職に就けるのは一部だ。大半は民間企業などを目指すわけだが「文系の院生は企業の評価が低く、就職に苦戦する」とは、阪大大学院出身で、現在は塾の臨時講師をしている福田伸宏さんだ。

「偏差値71の大阪大学に入学し、さらに大学院まで進んだプライドもあって、一部上場の有名企業じゃないと大学時代の友人の手前、恥ずかしいと思っていました。でも、実際は20社受けて全滅。教授のコネが利くところも無名の会社や大手でも希望外の営業職ばかりでした。そんななか、消去法で残ったのが学習塾でした」

 しかし、正社員ではなく1年ごとの更新の専任講師。“生徒集め”という名の営業ノルマも課せられる厳しいものだったという。

「ノルマ未達成で教室長に叱責を受けることもありましたが、難関大に合格した経験が生かせると割り切ったつもりでした。でも、2年前に生徒の減少に伴う業績悪化で契約更新を見送られました」

夏季や冬季の集中講義では臨時講師として雇ってくれるが、それ以外は模試の試験官バイトがあるのみ。業界的に高学歴の講師は飽和状態にあり、ほかの塾で求人を探すも仕事は見つからなかった。

「結局、兼業で家庭教師をして、何とか月収23万円。一般企業に転職すれば収入は増えるかもしれませんが、自分より偏差値の低い大学出身の上司に指図されるのは耐えられそうにありません」

 気がつけば、42歳。高学歴という金看板を捨てきれないまま、彼は今日も教鞭をふるう。

■高学歴社員は生きづらい!? プライドが人生を狂わせることも

偏差値68もある上智大学法学部を卒業後、東京の広告代理店で契約社員として働いたのち、36歳で父親が役員を務める金属製造メーカーにコネ入社。「周りの社員は高卒ばかり」という労働環境で働く田宮正義さん(38歳)もそんな一人だ。

「まず出社時にコンビニ袋でくるんですよ。しかも、中身はおにぎりとその日発売された漫画誌。確かにデスクワークでも営業でもなく、工場勤務だから持ってくるものといえば弁当ぐらいしかないんですが、それでも会社ですよ! 会社にコンビニ袋で来ますかね」

36歳まで契約社員とはいえ、ビジネスの一線で働いていた田宮さんは衝撃を受ける。スーツ姿で出社してロッカーで作業着に着替える自分がバカらしくなった。会話といえば、野球か風俗。それでも仲良くなろうと、野球の話題をふったという。

「会社が大阪だったので『PL学園の野球部が今夏で休部になっちゃいますね』と話題を振ったら『えっ、そうなの? 俺、阪神しか興味ないから』と言われて、トーク終了。政治や経済の話なんてできないし、芸能もニュースを見ていないから弾まない。だから、週刊ジャンプを読んで『ワンピース』の感想を言い合うしかないんですよね」

1 2





時事系のメルマガを08年から配信と(平日刊)。他に競馬(週3回)のメルマガを配信しています。他では自閉症の息子関連ブログなど