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英国で国会議員が刺され、銃撃された。現職国会議員の殺害は1990年以来初(2016年6月16日)

EU残留・離脱を決めるレファレンダム(国民投票)まで、あとちょうど1週間となった6月16日、地元で有権者の話を聞いていた国会議員が、街路に出たところで、男に襲われました。刃物で刺され、銃で撃たれた彼女は、搬送先の病院で息を引き取ったそうです。41歳。幼い子供2人の母親です。

更新日: 2016年06月17日

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この記事は私がまとめました

nofrillsさん

英国がEU(欧州連合)に留まるか、それとも離脱するかを決めるレファレンダム(国民投票)が、6月23日に行なわれる。

「英国は、EUなんかからは離れたほうがよい」――そういう主張が、近年の英国内では高まってきている。

2015年総選挙で保守党のデイヴィド・キャメロン党首(当時から首相だったが)が、主に党内からの圧力によって、その点について国民の直接投票によって結論を出すため、レファレンダム(国民投票)の実施を公約していた。

キャメロン首相をはじめ、主要閣僚のほとんどは「EU残留」の立場。最大野党の労働党も、2015年までの連立パートナーのLD(自由民主党)も、2015年に大量に議席を獲得したスコットランドのSNPも「残留」の立場だ。

今回のレファレンダムは、見た目、「国論を二分」しているように見えるが、何より「二分」されているのは与党の保守党である。

ながらく保守党内で周縁的な存在にすぎなかった「EU懐疑派」が、メインストリームにいた人たちを次々と取り込んでいる。その経緯については、ガーディアンに長文記事が出ていたのがわかりやすかった。
http://www.theguardian.com/politics/2016/jun/15/brexit-how-a-fringe-idea-took-hold-tory-party

6月15日には、「EU離脱」を訴える漁民たちがテムズ川で漁船によるデモを行い、彼らを先導するUKIPのナイジェル・ファラージと、このデモへのカウンターをしかけた芸能人で活動家でアイルランド人のボブ・ゲルドフとの間で醜くやかましい騒動となり、全英が笑い転げていた。で、最も重要だったはずの漁民たちの訴えへの注目は集まったのだろうか。

詳細は:
(作成中)

ビジネス界、金融界からも次々と意見表明がなされ、影響の分析が公表されている。掃除機のダイソンは「離脱」を主張し、英国の中央銀行(イングランド銀行)は「離脱」した場合のポンドへの影響について警告する。

投票まで1週間となり、各種世論調査で5分5分という情勢が伝えられるなか、このように、「残留」、「離脱」双方のキャンペーンがヒートアップしている。

そして事件は起きた。あるいは「襲撃は行われた」と書くべきか。「テロは実行された」と書くべきか。

フランスで開催されているサッカーの国別代表の大会、欧州選手権 (EURO 2016) で、英国外で行なわれる国際大会で初めて、イングランドとウェールズが対戦する、ということで英国圏が浮き足立っている日のこと。

Kick off moments away. Anthems first. #ENGWAL pic.twitter.com/vJWfeLa1ck

イングランドとウェールズの試合開始は、このページのタイムスタンプで22時だった。

そして、英国で起きたあまりにショッキングな事件の第一報が、BBCの速報アカウントから来ていたのは、キックオフの2分前だった。

MP Jo Cox injured following reports of shooting and stabbing in Birstall, West Yorkshire bbc.in/1UaXqAU

サッカーの試合の実況を追いながらTwitterを見ていた私がニュースに気づいたのは、少し後になってからだった。

Labour MP Jo Cox shot in West Yorkshire - latest updates gu.com/p/4ybba/stw 速報。英労働党の下院議員、ジョー・コックスさんが、ウエスト・ヨークシャーで銃撃を受けた。

銃について、英国は米国とは違い、日本同様の規制があるのですが、実態としては日本とは違います。ザルなのか警察が泳がせているのか、ティーンエイジャーのギャングも銃を使うし。2011年夏にロンドンなどで起きた「暴動」のきっかけとなったトッテナム警察署へのまっとうな抗議行動は、「銃の所持」をめぐる警察の過剰な行動で殺された青年の死を問題視するものでした。

ただ、ジョー・コックスを撃った銃は、そういうのとはまた違う文脈にありそうです。

ジョー・コックスって昨日名前見たんすよね。「テムズの戦い」のときに。彼女自身はEU残留派。

ジョー・コックス (Jo Cox: Jo = Joanna)
https://en.wikipedia.org/wiki/Jo_Cox

1974年6月22日生まれの41歳(もうすぐ42歳)。ウエスト・ヨークシャーの労働者階級の家の子だったが成績優秀で、公立(=学費無料)のグラマー・スクールを経てケンブリッジ大学に進む。一族で大学に進んだのは彼女が初めてだったという。

大学卒業後、Oxfamなど国際NGOやチャリティ組織で仕事をし、2015年総選挙で生まれ育った地域の候補者として労働党に選ばれて立候補し、当選。議員になってからまだ1年ちょっとという若手だ。

本人のTwitterのページ。アバター(アイコン)は議場デビューの日に国会議事堂前で撮影したと思われる写真(最初の演説の映像と同じ服装)。バナーは総選挙のときに支持者にプラカードを持ってもらって一緒に撮影した写真。この支持者の面々が、「多文化主義」そのものである(白人優越主義者にとっては「標的」にする理由がここにある、ということになる)。

出典kwout.com

プロフィール(バイオ)欄。
"Mum. Proud Yorkshire Lass. Labour MP for Batley & Spen. Boat dweller. Mountain climber. Former aid worker."

http://www.jocox.org.uk

襲撃されたジョー・コックス議員は41歳。政治家になる前はOxfamやSave the Childrenで仕事をしていて、結婚相手のブレンダン・コックスさんもSave the Childrenの人。今日は午前中、選挙区で有権者との面談(サージェリー)をしていて、それを終えたところ。

From Jo Cox's Maiden Speech. pic.twitter.com/ajESUDwnbL

国会の議場での最初のスピーチより。

A quote from Jo Cox's maiden speech to the House: pic.twitter.com/WVqzDFCXoj

国会の議場での最初のスピーチより。

小柄に見えるけど、本当に小柄で、5フィートちょうどだそう。換算すると、152.4センチ。(英国はみなさん背が高めで、女性で160センチだと「小柄な方」と扱われる感じ。)

Trendsにも入ってきた。今やってるウェールズ対イングランドの試合の間は場所をウェールズのカーディフに設定してあるので、UK全体で見るのとはタイミングが違うかもしれない。 pic.twitter.com/BLdOvxI0An

BBC News全体のトップページ。ジョー・コックス議員銃撃のニュースは、文字の見出しだけだが、6分前で入ってきている。 pic.twitter.com/ijZv9naonQ

BBC Newsの国内ニュース(UK)のトップページ。記事は bbc.com/news/uk-englan… "Jo Cox MP critically injured amid shooting reports" pic.twitter.com/JmokBGtuzd

21:58のBBCの速報アカウント初報の数分前、ITVのジャーナリストがツイートしていた。

Have had it confirmed that MP Jo Cox attacked at her advice surgery in Birstall

ITVの政治部記者、ポール・ブランドさん。「ジョー・コックス下院議員が、Birstallでの有権者との面会(※advice surgeryの正式な訳語がわかりませんが、議員が地元の有権者と直接顔を合わせて陳情を聞くなどする面会のこと)の際に襲撃されたとの事実確認が取れた」

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