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「生前退位」のご意向の天皇陛下 法改正、祭祀、退位後の公務は…問題も多い

天皇陛下が生前退位の意向を示されたことが7月13日明らかになりました。この背景には宮内庁が天皇陛下の年齢を考慮し労務の負担の軽減策を随時実施するなかで、天皇として行うべき公務が、高齢化という要因によって制限されてしまうことへの考慮もあったとみられています。

更新日: 2017年05月23日

egawomsieteさん

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<退位>「皇太子」称号に難色 秋篠宮さま意向で見送り

天皇陛下の退位が実現し、皇太子さまが即位された場合に皇位継承順位1位となる秋篠宮さまについて「皇太子」の称号が見送られた背景に、秋篠宮さまの意向があったことが明らかになった。

退位を巡る政府の有識者会議は、4月21日に首相に最終報告書を提出した。報告は秋篠宮さまを現在の皇太子さま並みの待遇とし、「皇嗣殿下」などの称号を提案した。

 政府関係者によると、有識者会議では、当初は秋篠宮さまの称号を皇太子とする案が有力だった。3月のヒアリングでは専門家から「皇室典範を改正しなくても、秋篠宮さまを皇太子とすることが可能だ」との発言があった。4月4日の会議では委員から「歴史上は次期皇位継承者は兄弟でも皇太子と称されることが大半だった」との意見が出た。

 しかし、報告をとりまとめる前の4月に官邸幹部から有識者会議の関係者に対し、秋篠宮さまの称号を「皇嗣殿下」などとする案が示された。政府関係者によると、秋篠宮さまは周囲に、自身が皇太子として育てられていないことを理由に、皇太子の称号に難色を示したという。

<陛下>退位議論に「ショック」 宮内庁幹部「生き方否定」

天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議で、昨年11月のヒアリングの際に保守系の専門家から「天皇は祈っているだけでよい」などの意見が出たことに、陛下が「ヒアリングで批判をされたことがショックだった」との強い不満を漏らされていたことが明らかになった。陛下の考えは宮内庁側の関係者を通じて首相官邸に伝えられた。

陛下は、有識者会議の議論が一代限りで退位を実現する方向で進んでいたことについて「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。制度化でなければならない」と語り、制度化を実現するよう求めた。「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」とも話していて、政府方針に不満を示したという。

 宮内庁関係者は「陛下はやるせない気持ちになっていた。陛下のやってこられた活動を知らないのか」と話す。

 ヒアリングでは、安倍晋三首相の意向を反映して対象に選ばれた平川祐弘東京大名誉教授や渡部昇一上智大名誉教授(故人)ら保守系の専門家が、「天皇家は続くことと祈ることに意味がある。それ以上を天皇の役割と考えるのはいかがなものか」などと発言。被災地訪問などの公務を縮小して負担を軽減し、宮中祭祀(さいし)だけを続ければ退位する必要はないとの主張を展開した。陛下と個人的にも親しい関係者は「陛下に対して失礼だ」と話す。

陛下の公務は、象徴天皇制を続けていくために不可欠な国民の理解と共感を得るため、皇后さまとともに試行錯誤しながら「全身全霊」(昨年8月のおことば)で作り上げたものだ。保守系の主張は陛下の公務を不可欠ではないと位置づけた。陛下の生き方を「全否定する内容」(宮内庁幹部)だったため、陛下は強い不満を感じたとみられる。

 宮内庁幹部は陛下の不満を当然だとしたうえで、「陛下は抽象的に祈っているのではない。一人一人の国民と向き合っていることが、国民の安寧と平穏を祈ることの血肉となっている。この作業がなければ空虚な祈りでしかない」と説明する。

 陛下が、昨年8月に退位の意向がにじむおことばを表明したのは、憲法に規定された象徴天皇の意味を深く考え抜いた結果だ。被災地訪問など日々の公務と祈りによって、国民の理解と共感を新たにし続けなければ、天皇であり続けることはできないという強い思いがある。

■陛下退位、「上皇」提言 象徴行為全て新天皇に 秋篠宮さま「皇嗣殿下」

天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議(座長・今井敬経団連名誉会長)は21日、首相官邸で開いた第14回会合で、一代限りの退位に向けた提言となる最終報告を了承し、安倍晋三首相に提出した。退位後の呼称(称号)を「上皇」とし、象徴としての行為を新天皇に全て譲るとする内容。皇位継承順1位の「皇嗣」となる秋篠宮さまは宮号を維持した上で「皇嗣殿下」などと呼ぶ案を例示した。皇族減少対策の必要性に言及したが、「女性宮家」創設など具体策には触れなかった。

 昨年8月の陛下のビデオメッセージを契機とし、10月の初会合以来、半年の検討を経て、約200年ぶりの退位へ大きく進んだ形だ。

 最終報告は、政府に特例法制定を求めた3月の国会見解を踏まえて、残る課題を議論したと説明。特例法による退位が前提の提言との位置付けで、退位の是非や一代限りとする理由は記述していない。

■<退位>自民・民進、歩み寄り…「先例」強める

天皇陛下の退位を巡る与野党の協議は17日に正式合意する。当初は「一代限り」にこだわった自民党は、皇室典範の付則に「退位」の文言を入れるなどたびたび譲歩。今回の退位が将来の先例となることを強調して民進党を説得した。民進党も自民党の譲歩を評価して特例法での対処を容認した。正副議長主導の異例の調整は自民、民進双方が歩み寄る形で決着する。【大久保渉、葛西大博】

 自民党は13日も民進党に対し新たに譲歩した。民進党は「皇室会議の議」を退位の要件とするよう求めている。これまで自民党は「皇室会議に退位の判断をゆだねるのは望ましくない」と難色を示してきた。

しかし、この日、自民党の高村正彦副総裁は、退位の時期などについて政令を定める際、皇室会議の意見を聞くということを政府に約束させると表明した。要件化は否定しつつも、皇室会議の関与を提案することで一定の譲歩を示した。民進党の賛同を確実にするため、新たなカードを切ったと言える。

 自民党は協議で徐々に譲歩を重ねてきた。民進党が求める典範改正に対しては、特例法と典範が「一体」と書き込む方針を表明。当初は強調していた「一代限り」の表現も撤回した。民進党が「天皇の意思」を要件とするよう求めたことに対しては、要件化は拒否する一方で、特例法に陛下の活動や高齢などの「事情」や皇太子さまの状況も書き込むことで「意思がにじみ出るような事情」(高村氏)とする案を示した。今回の退位のための特例法というラインは守りつつ、将来の退位の先例となるよう、民進党に最大限配慮した。

自民党が譲歩を重ねたのは、与党との合意を目指した民進党の野田佳彦幹事長への「助け舟」の意味がある。問題の性格上、与党としては野田氏に民進党内をまとめてもらうことで円満な与野党合意を実現することが最優先だった。

 野田氏は記者会見で「どんな形でも、もう典範改正になった。典範改正に至った」と強調。特例法であっても先例の意味が強まったことで、恒久制度化を求める民進党の意向は十分反映されたとアピールした。

 13日の民進党執行役員会では、出席者から自民党が譲歩を重ねる状況を踏まえ「突っ張っても仕方ない」との声が漏れ、特例法容認への異論も出なかった。強硬派の幹部からは「お疲れ様でした。幹事長にお任せする」と野田氏の調整をねぎらう声も出た。

■一代限りの特例法に=天皇退位で―自民

自民党は6日、天皇退位問題に関する幹部協議を行い、今の陛下一代に限って認める特例法で対処する案で意見集約を図る方針を固めた。

■天皇の生前退位 国民の冷静な反応に世界が驚く

世界が日本に驚嘆の眼差しを向けている出来事がある。それは、天皇の生前退位に臨む国民の冷静な反応だった。

 欧米メディアは昨年8月の天皇会見でのお気持ち表明を「現代日本では前例がない」(ロイター)、「日本では今まで考えられなかったこと」(BBC)と大きな関心を持って報じ、その後、国民のほとんどが生前退位を支持して、政府も2018年の退位に向けて粛々と法改正の準備を進めていることに、こう驚いている。

「タイではプミポン前国王の死後、皇太子の王位継承決定まで時間がかかったし、英国でも仮にエリザベス女王が譲位を表明すれば国民から賛否両論がわき起こるだろう。

 日本は退位が法律で認められていないにもかかわらず、国民は退位を支持したし、与野党ともこれを政争の具にしないように努めているように見える。天皇と大統領が比較できないのは分かっているが、オバマからトランプへの政権移行に際して大規模なデモが起きるなど“ギスギスしたバトンタッチ”を見ていると恥ずかしく思えてしまうほどだ」(米メディアのアジア担当記者)

 世界はこうしたところにこそ、日本という国の「安定」を見出している。

■天皇陛下の退位 3月上中旬めどに国会として見解

衆参両院は19日、天皇陛下の退位を巡る法整備について両院正副議長と8党、2会派の幹事長らによる合同会合を国会内で開き、今後の議論の進め方を協議した。正副議長は2月中旬以降に各党から意見聴取し、3月上中旬をめどに国会としての見解をまとめる方針を示し、協力を要請した。天皇の地位は「国民の総意に基づく」との憲法規定を踏まえ、総意形成に向けて協議することでは一致した。

 大島理森衆院議長は会合後の記者会見で、20日召集の通常国会中に関連法案を成立させたい意向を重ねて示した。

■秋篠宮さまを皇太子待遇に 天皇陛下を怖れる安倍官邸

〈秋篠宮さま「皇太子」待遇〉。温めてきたネタで各紙が勝負する元日の紙面。読売新聞の1面に躍ったのはそんな見出しだったが、識者によると、それを実現するためのハードルは決して低くないという。それでもその難題に取り組まんとする背景に見え隠れするのは、天皇陛下を怖れる「安倍官邸」の思惑だ。

読売の記事によると、天皇陛下の退位を実現するための特例法案は、

〈皇室典範と皇室経済法や宮内庁法など関連法の特例を一括したものとする。皇位継承順位が1位となる秋篠宮さまを「皇太子」待遇とし、退位した天皇の呼称は「上皇」(太上天皇)とする方向だ〉

 具体的に検討されているのは、こんな事柄だという。

〈皇室経済法に関しては、上皇を置くことに伴う支出を規定するほか、秋篠宮家への支出を皇位継承順位1位に見合う額に引き上げる特例を設ける方向だ〉

秋篠宮家には、秋篠宮さまと悠仁さまという2人の皇位継承権者がいる。にもかかわらず、「待遇」の面では予算に関しても人員の側面から見ても、東宮家との間に大きな格差が生じたままであることは、これまで繰り返し議論されてきた問題である。政府は今回の法案に、格差解消に繋がる特例を盛り込むことを検討している――それを伝えたのが、今回の読売の記事だったわけである。

この報道について、「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の御厨貴・座長代理は、

「今回のような話は、有識者会議の中では1回も議論されたことがない」

 と、困惑顔。一方、その実現可能性に疑問符を付けるのは、さる皇室評論家だ。

「皇室典範では、皇室にとって重要な事柄に関しては皇室会議を開かなければならない、と決められている。秋篠宮さまを皇太子待遇とすることは“皇族の身分の変更”に該当しますが、皇室会議の審議事項には“皇族の身分の離脱”はあっても“身分の変更”はない。皇室会議の審議事項にすら入っていないようなことを、特例法案で通すのは、法的な整合性がつかない」

 もっとも、実現するためのハードルが高いことは官邸も重々承知の上で、

「それでも官邸がこの件を諦めずに検討してきた背景には、天皇陛下に対する“怖れ”があります」

 と、政治部デスクは言う。

「退位を巡っては、陛下は一代限りの特例法ではなく、恒久的な法制度を望んでおられる。特例法でいきたい官邸としては、陛下がお言葉を発する機会がある度に、恒久的な制度を望んでおられることに触れられるのではないか、とビクビクしている。ある官邸の人間は、陛下が恒久的な制度の必要性について切々と述べられるような事態となれば、“政権は終わりだ”とまで言っていましたよ」

 それと秋篠宮さまの待遇問題がどうリンクするのか。

「秋篠宮さまの待遇をきちんと検討しなければいけない、というのは陛下もお考えのこと。秋篠宮さまを皇太子待遇とすることを検討するのは、陛下のお考えとも合致する動きで、陛下に対する官邸の“対策”と見ることもできる。その“対策”の裏にあるのは、“だから特例法でご納得いただきたい”という思いに他なりません」(同)

 政府は2018年をめどに退位実現を目指している。残されている時間は決して長くはないのだ。

■19年元日に新天皇即位、元号は半年前までに

政府は、2019年1月1日に皇太子さまが新天皇に即位し、同時に元号を改める検討に入った。

 新元号は改元の半年以上前に公表する方向だ。

 平成30年(2018年)の区切りで天皇陛下の退位を実現するとともに、国民生活への影響を最小限に抑えるため、新元号は元日から始め、事前に公表することが望ましいと判断した。政府は一代限りの退位を可能にする特例法案を20日召集の通常国会に提出する方針で、陛下の退位日は政令で定めることを法案に明記する。

 陛下の退位日を定める政令は、閣議決定前に、皇族や首相、衆参両院の正副議長、最高裁長官らがメンバーを務める皇室会議に諮ることも検討している。

■新元号、平成31年元日から 皇室会議経て閣議決定へ

天皇陛下が在位30年を節目として譲位を希望されていることを受け、政府は、平成31(2019)年1月1日(元日)に皇太子さまの天皇即位に伴う儀式を行い、同日から新元号とする方向で検討に入った。国民生活への影響を最小限とするには元日の譲位が望ましいと判断した。譲位に伴う関連法案は、有識者会議の報告と衆参両院の論議を踏まえ、5月上旬にも国会に提出する見通し。譲位は「一代限り」として皇室典範改正は最小限にとどめる方向で検討を進める。

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