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2歳世代最初の重賞 函館2歳ステークス レース情報

2歳世代最初の重賞なだけに比較材料となる対戦が少なく、函館以外の競馬場で勝ち上がった馬や、経験豊富な道営所属馬、ダート勝ち馬の参戦もあって、難解な一戦です。

更新日: 2017年07月24日

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egawomsieteさん

■カシアス2歳“1番星”浜中は函館重賞初V

終わってみれば、堂々1番人気に応える快勝劇。空前の混戦といわれた函館2歳Sを浜中が完璧騎乗で射止めた。内枠の先行馬を行かせ、5番手外の絶好位。ラチ沿いで懸命に粘るウインジェルベーラを図ったように頭差で差し切った。

 JRA重賞40勝の浜中は函館重賞初V。函館に本格的に滞在して2年目の結実に「あまり意識してなかったけど、うれしいですね。函館は食べ物もおいしいので」と笑顔がはじけた。

 シミュレート通りの“差し”だった。鞍上は「マイルまで持つ馬。行かせば行けるけど、逃げる競馬はしたくなった」と戦略を説明した。逃げて頭差で差された新馬戦(2着)の惜敗を糧に、続く未勝利戦はズバッと差した。「前2頭は楽なペースだな…と思ったけど、しっかりと捉えたあたりが能力。どんな競馬もできる。奥のある馬」と称賛の言葉を並べた。

父キンシャサノキセキが函館スプリントS(08年)を制した思い出舞台で、孝行息子も世代最初のJRA重賞ウイナーに。清水久師は「結果的に枠(11番)も良かったかな。最後は2着馬もしぶとかったけど、よくつかまえた」と称えた。未勝利戦V馬の制覇は02年アタゴタイショウ以来、15年ぶり。新馬勝ち組より1戦多いキャリアをプラスに転化させた。指揮官は「追い日の時は前走と同じぐらいの体重と思っていたけど、結果的に8キロ増。張りも出てグンと良くなっていた。重賞を勝つまでは考えてなかったけど(5月に)栗東にいる時から“夏向き”と思っていた」と函館2歳Sを念頭に置き、即戦力として函館に送り込んだ。

 キタサンブラックでもおなじみのトレーナーが新たに送り出したG1候補生。同師は「2000〜2400メートルとは言わないけど…。折り合えるので1600メートルまではこなせると思う。これで賞金も加算できたので…。朝日杯FSや来春のNHKマイルCを目指したい」と“マイル王”を目指して鍛え抜く。来週から地元の小倉に参戦する浜中は「世代最初の重賞を勝ててうれしい。先々が楽しみ」と輝かしい未来を約束していた。

過去10年の傾向から

☆人気 1番人気は3勝、2〜4番人気が6勝。残り1勝も6番人気と極端な穴狙いは無謀か。

 ☆脚質 JRAの芝レースを4角5番手以内から勝った馬は【9・10・9・78】と善戦。逆に未経験だった馬は【1・0・1・39】と大苦戦。先行経験は大きい。

 ☆馬体重 480キロ未満の馬が【10・9・10・94】、480キロ以上は【0・1・0・23】と明暗くっきり。大型馬は割り引きたい。

 ☆出走数 キャリア1戦馬が【9・3・9・65】で2戦以上の馬は【1・7・1・52】。新馬V直後の馬を狙いたい。

 結論 ◎ベイビーキャズ ○アリア ▲ナンヨープランタン

■友道厩舎千二重賞初参戦…即戦力デルマキセキ

写真判定の新馬戦を制したデルマキセキが、さらなる上昇をアピールだ。Wコースで5F69秒5〜1F12秒7(強め)。しっかり折り合いを付け、ハイドロフォイル(4歳500万)を3馬身追走し、最後は内からグイッと1馬身先着。騎乗した藤岡康は「新馬の時より反応がいい。我慢できて、思ったほどテンションも上がっていない」と目を細めた。見守った友道師も「いい動き。体に多少余裕があるけど、カイバをしっかり食べていること自体は凄くいいこと。このひと追いで仕上がる」と合格点。

友道厩舎といえば、昨年のダービー馬マカヒキ、09年皐月賞馬アンライバルドが代表格。クラシックを念頭に置き、1600〜2000メートルの重厚な新馬戦から使い出すのが常道。延べ294頭目のJRA重賞挑戦(重賞通算31勝)で古馬を含めて1200メートル重賞を使うのが今回初めて!!02年の厩舎開業以来、函館新馬戦を勝ったのもキセキが初めてだ。早熟&スプリント型が活躍する函館とは縁が薄かった。なぜ、キセキは函館?「まずオーナー(浅沼廣幸氏)が北海道在住。うちの厩舎が短距離重賞(1200メートル以下)を使うのは確かに初めて」と指揮官。さらに血統を考慮。

かつて同厩舎に在籍した同じスキャットダディ産駒のマディディは2歳時に2勝。「早熟で短距離型でキセキも似たタイプかも。栗東にいる時から動きも良く、函館に連れて来る前から新馬を勝ったら2歳Sと思っていた」と即戦力評価。5月中旬に栗東坂路に早々と入れて、函館王者を目指した。

新馬戦は4頭横一線の写真判定を勝ち抜いた根性が売り。藤岡康は「今夏の函館開催は時計でも抜けた馬はいない。接戦をものにした根性が生きれば」と力を込めた。トレーナーは「スピードというより、先々はダート型。雨でも降って時計がかかれば歓迎」と週末の悪天候もプラスと分析している。適性を意識し、勝利にこだわった函館参戦。函館2歳S史上、屈指の大混戦を再び根性で突破するか。

■持ち時計No・1のカシアス、叩いて反応良化

カシアスは2戦目の未勝利戦を快勝した。3番手追走から鋭く伸び、2着に3馬身半差の楽勝。1分9秒4は、函館2歳S登録馬の1200メートルの持ち時計No・1だ。

 吉田助手は「初戦(新馬戦2着)もいいスピードを見せたが、2戦目は間を割るいい勝ち方。体つきも反応も良くなっていた。中間も順調にきているし、レースを2回経験しているのは強みだと思う」と期待していた。

■傑出馬不在の混戦…函館千二組が一歩リードか

6週間の夏の函館シリーズは早くも最終週。JRA2歳重賞第1弾「第49回函館2歳S」がメイン。

 今夏も傑出馬不在で混戦。同舞台の函館芝1200メートルを好内容で勝ったアリア、ナンヨープランタンがリード。2戦目で時計を詰めたカシアス、ダートで勝ち上がったモルトアレグロも大物感があり、芝克服ならV争い。福島で勝ったジェッシージェニー、パッセも加わり、推理は難解を極めそうだ。

■レヴァンテライオンが2歳最初の重賞制覇

7月24日の函館11Rで行われた第48回函館2歳S(2歳オープン、GIII、芝1200メートル、16頭立て、1着賞金=3100万円)は、三浦皇成騎手騎乗の2番人気レヴァンテライオン(牡、栗東・矢作芳人厩舎)が直線半ばで抜け出し、1番人気モンドキャンノの急追を半馬身差でしのいで快勝。世代最初の重賞を制した。タイム1分9秒2(良)は2歳コースレコードで、クリスマスが持っていた従来の記録を0秒1更新した。13番人気タイムトリップがさらに1馬身1/4離れた3着。

レヴァンテライオンは、父パイオニアオブザナイル、母ゴーストリーダークネス、母の父ゴーストザッパーという血統。米国産馬で、ライオンレースホース(株)の所有馬。通算成績は2戦2勝。函館2歳Sは、矢作芳人調教師は初勝利、三浦皇成騎手は2008年フィフスペトルに次いで2勝目。

■過去10年から傾向

過去10年の結果から傾向を探る(09年は札幌開催)。

 ☆人気 1番人気は3勝だが、4着以下も5回と信頼しにくい。11番人気の2着が2回あり、伏兵の台頭も警戒したい。

 ☆性別 牝馬は【7・6・5・52】で、牡・セン馬【3・4・5・64】をV数、勝率ともに大きく上回る。13、15年は牝馬が1~3着を独占。

 ☆前走 優勝馬10頭中9頭が、デビュー戦を勝った1戦1勝の馬。(残る1頭はホッカイドウ競馬から参戦の07年ハートオブクィーン)。また、全ての勝ち馬は前走で函館・札幌を走っていた。

 結論 ◎メローブリーズ ○ドゥモワゼル ▲モンドキャンノ

■新馬Vから連闘制覇 14年アクティブと状況酷似

新馬Vから連闘で2歳重賞を制した馬は、記録の残る86年以降で04年小倉2歳S優勝馬コスモヴァレンチ、13年京王杯2歳S優勝馬カラダレジェンド、14年函館2歳S優勝馬アクティブミノルの3頭。

 アクティブミノルは函館2歳Sと同じ舞台の函館芝1200メートルからの臨戦で、ポッドジーニーと同じ。マイネルエスパス(1番人気5着)、トウショウピスト(2番人気3着)、スルターナ(3番人気10着)と上位人気を占めた馬が、全て6月の開幕2週以内のデビューと間隔が空いていたのも、今年と状況が似ている。

■レヴァンテライオン タイトルへ万全“力出せる状態”

レヴァンテライオンは新馬戦で首差2着に下したエスケークラウンが次走であっさり未勝利勝ちと、ハイレベルなデビュー戦を制しての重賞挑戦。

 藤田助手は「緩い面を残している」としながらも「先週乗ったジョッキー(三浦)が“だいぶすっきりしてきた”と言っていた。ゲートが速くて、パワーもスピードもある。力は出せる状態」と、タイトル制覇へ意欲満々だ。

■バリンジャー ステイ似で“根性ありそう”

福島で新馬勝ちしてから函館2歳Sへ矛先を向けたバリンジャーが不気味な存在。先週の函館記念Vがステイゴールド産駒(マイネルミラノ)だったことから2週連続の話題も付いて回る。

 コンパクトな馬体も父似だ。河合助手は「結構ステイゴールドに似てる、と言われます。新馬戦は狭くなった4コーナーを割ってきましたからね。根性もありそう」と期待を寄せた

■16年出走馬情報

今回と同舞台の新馬戦を2歳コースレコードに0秒1と迫る1分9秒4(良)で勝ったモンドキャンノ(栗東・安田隆行厩舎、牡)だ。開幕週の馬場だったこともあるが、能力の裏付けがあってこその好時計。道中2、3番手に控え、直線で鞍上の指示に素早く反応したレースぶりも2歳馬離れしたものだった。当時の2~4着馬がすべて勝ち上がっている点も見逃せない材料。父は現役時代チャンピオンスプリンターだったキンシャサノキセキで、母がGIIIアイビスサマーダッシュ3着のレイズアンドコール。さらに母の父も短距離で一時代を築いたサクラバクシンオーと、血統的にも短距離のスペシャリストで、主役を担うにふさわしい。

ロイヤルメジャー(栗東・山内研二厩舎、牝)は、函館2週目の芝1200メートル・牝馬限定戦を逃げ切り勝ち。稍重で1分10秒2と目立つ時計ではなかったが、後続には2馬身半という短距離戦としては決定的な差をつけて余裕のゴールだった。この馬を担当するのは、2003年フィーユドゥレーヴ、12年ストークアンドレイと函館2歳S2勝のベテラン榊原洋一厩務員。「このレースは、牝馬の方が戦いやすいから」と、3勝目に向けて腕を撫している。

昨年の米3冠馬アメリカンフェイローと同じパイオニアオブザナイルを父に持つ外国産馬レヴァンテライオン(栗東・矢作芳人厩舎、牡)もスケールは大きい。デビュー戦は、いったん位置取りを下げる厳しい展開になりながらも、エンジンがかかってからは抜群の伸び。操縦性の高さと、反応の良さを強く印象付けた。実戦を経験したことで、速い流れにも対応してくる可能性は高い。今年、厩舎の目標に掲げていた海外&大井でのGI制覇を成し遂げた厩舎の勢いにも注目だ。

 ザベストエバー(美浦・武井亮厩舎、牡)は芝1000メートルの新馬戦を57秒4(良)の好タイムで逃げ切り勝ちを収めた。単純比較だが、あと1ハロンを12秒0で走れば、人気のモンドキャンノと同じ時計になる。ともに開幕週の馬場でのもの。スピードの絶対値では互角といえる存在だ。こちらもモンドと同じキンシャサノキセキ産駒。スピードの絶対値は高い。

その他、芝1000メートルのデビュー戦で4馬身の差をつけて圧勝したガーシュウィン(美浦・和田雄二厩舎、牡)、1週前追い切りの動きが秀逸で、馬場が悪化した際には大きく浮上してきそうなメローブリーズ(美浦・石毛善彦厩舎、牝)、2戦目に味のある内容で好時計勝ちを演じたフクノクオリア(美浦・杉浦宏昭厩舎、牡)、同じく2戦目の未勝利戦を外から楽々と差し切り、レースぶりに幅が出たドゥモワゼル(美浦・粕谷昌央厩舎、牝)なども侮れない存在だ。福島で芝1200メートルの新馬戦を1分9秒7で逃げ切ったタイムトリップ(美浦・菊川正達厩舎、牡)もスピードは互角だろう。こちらは洋芝への対応が鍵となる。

レース経験の豊富さに一日の長があるホッカイドウ競馬所属馬は2頭が参戦。バンドオンザラン(道営・角川秀樹厩舎、牡)は、交流GIII・TCK女王盃2着&芝で重賞3着3回のパワースポット(父スズカマンボ)の半弟と、芝、ダートを問わない血統。初芝でも要注意だ。同じくホッカイドウ競馬所属のピンクドッグウッド(道営・田中淳司厩舎、牝)も近親にGIIIフェアリーSを勝ったホワイトカーニバルやGIチャンピオンズCの覇者サンビスタがいる血統。芝でもダートでも活躍馬が出ている良質な母系だ。2頭ともにJRA勢と血統レベルの差がなく、無理のないローテーションで臨む。波乱の立役者となる可能性は十分だ。

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