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マイホーム購入で貧困に…失敗やリスクが高くなる住宅ローンの借り入れ方とは?

ローンはあくまで借金ですから、住宅にしろ自動車にしろ毎月の支払いが重くのしかかってきます。将来を考えずに長いローンを組めば、経済や家計の状況から一気に支払いが難しくなり、貧困に陥ってしまう人は少なくありません。

更新日: 2017年03月27日

egawomsieteさん

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■年収の高い人ほど安全な金利タイプを選ぶ理由

先の住宅金融支援機構の『2016年度民間住宅ローン利用者の実態調査〔民間住宅利用者編〕(第1回)』)では、年収別の金利タイプの利用状況も調べられている。それをみると、変動金利型では年収600万円以下が65.4%で、固定期間選択型は67.0%。それに対して全期間固定金利型利用者では63.2%に止まる。

つまり、年収の低い層ほど、金利リスクの大きい商品を選び、年収の高い層はより安全な全期間固定金利型を利用する傾向があるわけだ。

これは、恐らく変動金利型や固定期間選択型のほうが当初の金利が低く、返済額が少ないためにトクできるように感じるからだろう。しかし、実際にはそんなことはない。先にも紹介したように、完済まで金利が上がらなければ、その選択に間違いはないのだが、住宅ローンの返済は通常20年、30年に及ぶから、その間、ずっと金利が低い状態であり続けることはあり得ない。当面の金利だけで選択するのはあまりにも近視眼的な発想に過ぎるのではないか。

それに対して、比較的年収の高い層は、目先にとらわれずに長い目でみてどちらが安全なのか、トクなのかを見極めようとしているのではないだろうか。当面の返済にゆとりがあるからこそ、そうした堅実な考え方ができるのかもしれない。

やや極論すれば、こうした長期的視点で資産や人生設計をすることができるか。そうした差が年収や、成功できるかどうかを分けているとも言えるのかもしれない。

■住宅ローンが老後破産の原因に?

住宅ローンが起因となり老後破産に陥っている人が最近急増しているのには、主に2つ原因があります。

1つ目の原因は、1990年代のローンの組み方にあります。
当時は、頭金なしでとりあえず最長の35年で段階金利の全額ローンを組むのが主流でした。段階金利とは、初めの10年間は金利が低く設定されていて、11年目以降は当初より高い金利となる、返済金額が段階的に上がる支払方法です。
11年目以降、急に金利が上がる時が来て借り換えがしたくても、できなくなってしまうケースが多かったようです。段階金利で初めの支払いを抑えていたため、住宅の評価価格よりローン残高のほうが多く、担保割れしていたためです。
担保割れしてしまうと借り換えができないため、だんだん高くなる金利を払い続けなければならなかったのです。

2つ目の原因は、退職金でローン残金を一括して支払おうとしていた人たちが、退職時に期待通りの額の退職金を受け取れず、計画倒れしてしまったことにあります。
退職金一括でローン残金を支払えなかった方々は、年金をもらいながらローンを支払い続けなくてはなりません。生活が苦しくなり、結果として破産への決断を余儀なくされた、ということです。

■不動産購入の「ローン借り入れ」が多いのは自営業…頭金が多いのは?

ARUHIが『フラット35』を借り入れた49,775名を対象に実施した調査結果をもとに、宅地建物取引士有資格者の筆者が、不動産購入時にローンを組む額が多い職種のトップ3をご紹介しましょう。

■3位:頭金が少なめで借り入れが多い「派遣社員」

“職種別平均借入額と頭金”の分析によると、平均で2,279万円を借り入れ3位だったのが「派遣社員」です。

借り入れに対し、頭金の平均は350万円でした。頭金の全体平均が587万円なので、他の職種に比べるとやや少なめな傾向も。

派遣社員は、割と借り入れを多めにして物件費用をまかなっている傾向が読み取れる結果です。

借り入れ額と頭金の平均を合わせた金額で考えてみると、3,000万円未満の物件を購入している人も多いのかもしれません。

■2位:頭金は派遣社員よりやや多めな「会社員」

続いて、同調査で2位になっていた職種は「会社員」で、平均の借り入れ額は2,388万円という結果に。

3位と比較して借り入れ額自体にはそれほどの差は出ていないですよね。

一方、頭金の平均は425万円という結果に。合計するとやはり3,000万円未満の物件を購入する層が多い実情も垣間見えます。

■1位:借り入れが多めな傾向にある「自営業」

さらに、同調査で1位になった職種を見てみると「自営業」で平均借り入れ額は2,633万円でした。

頭金の平均を見てみると、420万円という数字になっていて会社員よりはやや少なめな傾向に。

両方を合わせると3,000万円を少し上回りますから、トップ3の中では一番高額な物件を購入する傾向もありそうです。

自営業者は経営者として日頃から銀行と懇意に付き合いをしている人も多いことも、借り入れる額が多くなる背景にあるかもしれません。

■「農林漁業主」や「公務員」は頭金を多く準備する

以上、平均的な借り入れ額のトップ3にあたる職種をご紹介しました。

ちなみに、同調査でもっとも頭金を用意する傾向が強かった職種は「年金受給者」で1,247万円。これは、退職金などまとまった金額があることや今後継続的に給料を受け取れる可能性が低いことから頭金を多めにする傾向なのかもしれません。

また、次いで多かったのは「農林漁業主」で608万円、続いて「公務員」が602万円で並んでいました。

■年収が低いほど頭金が多い実情も

また、気になる会社員の借り入れ実態をもう少し詳しく見てみると、年収400万円以上500万円未満が一番多く27.8%、次いで300万円以上400万円未満が25.7%、500万円以上600万円未満が14.7%という順に。

借入額は年収の増加に伴い上昇し、「年収200万円未満」の借入額平均は942万円なのに対し、「年収900万円以上」は3,453万円で約3.6倍の差が生じていたのも特徴的です。

また、頭金の平均を見ると「年収200万円未満」では392万円用意しているのに対し「200万円以上500万円未満」は200万円台という結果で、年収が低めの方ほど頭金を準備する傾向も浮き彫りとなっています。

年収によってローンを組める金額が変動する実情も、この結果に影響しているかもしれません。

■最悪は老後の貧困に…リスクの高い住宅ローンの借り方3つ

かつてないほどに、住宅ローンの金利が下がっていますね。低金利で借りられる今こそチャンスということで、住宅購入に踏み切ろうとされている方も多いと思います。

ですが、住宅ローンはあくまで借金。低金利だけにつられ、多額の住宅ローンを組んで住宅購入に踏み切ってしまうことにはリスクもあります。

余裕が無いのに長期のローンを組んでしまうと、老後のための貯蓄ができないばかりか、退職金や年金をローン返済に充てなければならない可能性も。こうなると老後に貧困に陥ってしまうかもしれません!

1:退職前にローンの返済が終わらない

たとえば、45歳のときに35年ローンを組むと、ローンの支払いは80歳まで続くことになります。こんな風に、退職後まで毎月ローンの支払いが続く生活を想像したことはありますか?

年金など、現役時代よりもずっと減った収入の中から住宅ローンを支払わなければならない生活は、決して楽ではないはずです。

また、このような住宅ローンの組み方をした場合、退職金での返済を考える方は多いと思います。ですが、退職金を返済に充ててしまうと、老後の生活資金はかなり乏しくなってしまいます。そもそも、あてにしている退職金そのものも、勤務先の状況次第では、期待通りに支払われない可能性もありますよね?

まずは、退職金を返済に充てなくても済むように、定年退職前のなるべく早い時期に返済が終わるローンを組むのが安全なのです。

2:ボーナス返済があって、しかも額が多い

長期にわたるローン返済の期間には、勤務先の状況が変化することもあります。ボーナスの額が大きく減額されたり、支給自体が見送られたりということもないとは言えません。

そんなとき、ボーナス返済があってその額が多い場合には、返済が滞ってしまう可能性があります。返済分を賄うために、貯蓄を取り崩さなければならない事態に陥るかもしれません。

ローンを組む段階で、多額のボーナス返済をしなければならないのであれば、すでに借入額が多過ぎなのかもしれません。購入物件の見直しも視野に入れてみた方がいいでしょう。

3:深く考えずに変動金利で借りる

住宅ローンの変動金利の水準はかなり低いですから、ここに魅力を感じて変動金利の住宅ローンを選ぶ方もいらっしゃるでしょう。

ただしこれは、ローン返済が短期で済む方や、経済情勢にある程度詳しくて、金利変動のチェックをされている方向け。

金利が上昇したときに、迅速に固定金利に切り替えることができる方であれば問題ないのですが、タイミングを逃してしまうと、固定金利に切り替えたとしても、高めの金利で返済し続けることになってしまいます。もちろん変動金利のまま借り続ければ、返済額はかなり増えてしまいます。

この増加分は家計を圧迫する可能性があります。変動金利と固定金利はどちらがいいとは一概に言えませんが、将来設計しやすいのは固定金利での借り入れ。変動金利を選ぶのであれば、メリットとデメリットについてじっくり考えてから選ぶことをおすすめします。

■あなたも「隠れ貧乏」? 住宅ローンで失敗する人

収入は十分あるのにローンや日々の生活が原因で「隠れ貧乏」になっている、そんなご家庭によく遭遇します。都市部から少し離れたところに小さな庭と駐車場付きのマイホームを持った、大手企業の部長Dさん(51)もそうでした。

「こんなにお金がない状態になるとは思わなかった」というDさんは、48歳の時に約4000万円のマイホームを頭金なし、全額ローン(ボーナス払いなし)で購入しました。頭金がなくてもローンを組めることに驚いたそうですが、息子さんが中学に進学する時期でしたし、自分たちの老後もそろそろ視野に入れなければと決断しました。

 定年後も住宅ローンが残ることは多少気がかりでしたが、繰り上げ返済を重ね、退職金も充てながら早めに完済する予定でいました。銀行からも「定年過ぎてから完済という人も多いし、退職金も出るでしょうから……。収入面では全く問題ないですよ」といわれ、月々の返済がきちんとできれば問題ないと認識していたそうです。

 Dさんのご家族は、整理収納アドバイザーとして収入を得ている奥さん(47)と、小学校のころからサッカーに熱を入れている中学2年生の息子さんの3人です。息子さんは将来的に海外チームでサッカーをプレーしたいという希望があり、中1から夏休みに1カ月ほど語学留学に行っています。

整理整頓のプロである奥さんが手入れする家はとてもきれいだそうです。奥さんの収入の元となる顧客の多くは、Dさんが連れてくる部下やその家族、親しくしている取引会社の方々。収入としては多くありませんが、資格を生かせ、家庭にも役立っていると満足しています。

 きれいな家に人を呼ぶことは、Dさんにとって最高の楽しみでした。そのため、ケータリングで食事を準備し、お酒もそろえ、皆にごちそうする機会が増えました。

 駐車場に置く車も家にふさわしいものが必要だと、全額ローンで新車に買い替えました。家が広く、来客が多いうえに、こまめすぎるともいえる掃除によって、水道光熱費はいつも高め。なんだかんだと支出が増え、気が付かないうちに家計は赤字になっていました。

その赤字はボーナスで補填しますが、息子さんの短期留学費用などを払うと何も残らず、貯蓄は増えないし、ましてや住宅ローンの繰り上げ返済もできません。

 焦りを感じていたところ、息子さんからぜひ海外の高校へ進学したいと言われ、行き詰まりを実感しました。希望する全寮制の高校は学費と寮費などで年間400万~500万円ほどかかります。

 Dさんの会社にはいわゆる「役職定年」があり、55歳以降は役職を外れ、年収は今の8割ほどになる見込みです。今のままでは、生活費の捻出も、ローン返済も、息子さんの希望する進学も難しい状況です。とにかく、収入が60万円ほどあるにもかかわらず赤字になってしまっている現在のやりくりを改善しなくてはいけません。

まずは容易だと思われる部分の改善に取り組みました。通信費は格安スマホへの変更で、すぐに削減できました。食費はお客さんを招待して振る舞う食事代も含んでいるため、高額になっていましたが、お客さんと共に作って食べるなどして楽しみ方を変えたり、お客さんがそれぞれ得意料理を持ち寄ったりする方法に変え、削減することができました。併せて、買い物へ行く頻度を減らすことなどにも取り組みました。

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