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埼玉県が本格調査へ

奥秩父の険しい山中にある「瀧谷洞(ろうこくどう)」。関東最大級の洞窟といわれるが、容易に人が近づけず、未知の部分も多い。洞窟内からはクマの全身骨格やニホンオオカミの歯と類推される化石が見つかるなど学術的価値も高いとされ、全容解明へ埼玉県が本格調査に乗り出す。

現在公開されていない瀧谷洞

瀧谷洞(ろうこくどう)は、埼玉県秩父市に所在する鍾乳洞。関東地方最大級の規模となっているが、現在公開されていない。

1989年10月15日、パイオニアケイビングクラブの一員が豆焼川左岸に洞窟を発見し、存在が発覚した。

『滝と谷の穴』という意味から瀧谷洞と命名しました。

秋まっさかりの10月中旬(平成元年)。紅葉が美しい奥秩父の山中(埼玉県大滝村)で、黙々と穴掘りにはげむ、一団がいた。大洞窟の発見を夢みる、ぼくたちパイオニアケイビングクラブのメンバーだ。
 ぼくたちが穴掘りをしていた『豆焼沢鍾乳洞』は長さが25mしかない洞窟だ。でも、岩のすき間からは風が吹き出し、水の流れる激しい音がする、いかにも大洞窟がありそうな場所だった。
 ところが、掘っても掘っても、奥に通じる入口の開く気配がない。全員、少し不安になっていた。本当に、ここから新洞窟に入ることができるのだろうか……。
 そこで、別の入口を探して見ようということになり、洞窟探しの名人のぼくが外で洞窟を探すことになった。
 ぼくは今にもおれそうな、かれ木を頼りに、ちょっとでも足がすべったら、谷底までまっさかさまという、急な斜面を登っていった。まともな神経を持っている者なら、ぜったいに登らない、危険な急斜面だ。でも、人が行かない所にこそ新発見があるのだ!
 10分くらい登ると、高さ50m以上はあろうかと思える垂直に切り立つ白い岩壁が立ちはだかった。
「あっ、あれは……!!」

旧秩父市と合併した旧大滝村は山梨市に向かう雁坂(かりさか)トンネルの開通に伴う観光スポットとして開発を計画。当時の村長は「日本でも有数の大鍾乳洞が発見された」と会見し、ロープウエーの設置も考えたが、一般道から遠く断念した。真っ白い石灰岩の部屋など珍しい光景も多い。

この鍾乳洞を観光資源にできないかとの考えもあったようですが、洞窟の形状などから多くの観光客を入れていくのはなかなか難しいことや、周辺施設の整備なども含めた巨額の資金が必要になる事。また、現場が「秩父多摩甲斐国立公園」の中でも、「現在の景観を極力維持しなければならない」という厳しい規制区域内にあることなど課題が多く、現時点では観光資源として活用する事は困難なようです。

調査結果によっては日本一の鍾乳洞になるかも!?

把握された範囲だけでも長さが約2,700mで、福島県あぶくま洞(2,600m)、山口県秋芳洞(2,480m)に匹敵する日本有数の長さになっています。

50m以上に連なる滝や深さ30m以上の谷、壁一面真っ白なホール、エメラルドグリーンの池の他に、つらら石、石筍、ケーブパール(洞窟真珠)やチョーク(固まらない状態で岩壁を覆っている炭酸カルシウム)など学術的に貴重な二次生成物が多量にあり、他では見られないほど白く非常に美しい状態となっています。

洞窟内部で発見されたツキノワグマの骨

鍾乳洞の内部は縦穴で、高低差が120mを超え、大きな滝があることが確認されています。公費による調査とは別に、2008年にはパイオニアケイビングクラブのメンバーが縦穴で転落し負傷した程で、プロの探検家(登山家)でも険しいとか。奥行は何キロあるかわからず、ひょっとしたら山梨県や長野県と繋がっているかもとの噂もあります。

探検的にも技術的に困難な未探検個所が多々残っています。今後の探検しだいで総延長もまだまだ延びる可能性が大です。

『下の大滝』(高さ12メートル)

たぶん、このまま探検を続ければ、まちがいなく3000mを越える大鍾乳洞になると思う。いったい、次はどんな新発見があるか……。

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