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改正土砂災害防止法の効果、安佐南区・安佐北区で起こった豪雨災害からの反省。

2014年8月20日、74名もの死者を出した広島市での大規模土砂災害は記憶に新しいが、その原因の大きな一つには、当時の土砂災害防止法がある。そもそも、土砂災害防止法は、死者・行方不明者32名を出した、1979年6月29日の広島豪雨災害を教訓に制定されたものであるが機能していなかった。

更新日: 2016年10月12日

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gmn3yさん

74名もの犠牲から生み出された旧土砂災害防止法

2014年8月20日、74名もの死者を出した広島市での大規模土砂災害は記憶に新しいが、その原因の大きな一つには、当時の土砂災害防止法がある。そもそも、土砂災害防止法は、死者・行方不明者32名を出した、1979年6月29日の広島豪雨災害を教訓に制定されたものである。
だが、これの運用実態はきわめて残念なものだった。例えば、この法律では、土砂災害危険箇所約 52 万 5 千箇所に対し、基礎調査を行うものとしている。要するに、土砂災害警戒区域なり、土砂災害特別警戒区域なりの指定をする為の調査である。
2012年時の国土交通省による政策レビューによれば、「1 回目の基礎調査が完了した都道府県もあるが、多くは平成 30 年度前後 までに完了する予定である。ただし、平成 40 年度以降に完了する予定で あったり、完了が未定の都道府県があったりと進捗状況は都道府県毎に大きな差がある」と指摘するようにずさんなものであった。
特に、制定の発端となった広島県の実施状況はひどく、2014年時に調査完了率がたったの37%であった。
しかも、基礎調査が完了しているにもかかわらず、土砂災害警戒区域なり、土砂災害特別警戒区域なりの指定が進んでいない自治体はかくも多くあるという状況であった。

改正土砂災害防止法

こうした状況を踏まえ、自民党衆議院議員の河井克行氏は土砂災害防止法改正のプロジェクトチームを座長として立ち上げ、被災地視察などを精力的に実施し、各省庁と調整し、座長提言案を取りまとめた。この案は自民党国土交通部会において了承され、政府改正案にしっかりと反映された。

 そのポイントは以下のとおりである。

・遅延の原因となった基礎調査を都道府県任せではなく、国が責任をもって5年以内に完了させる(これにより平成40年度以降に完了等というふざけた状況は回避された)

・警戒避難体制の整備

・自治体への土砂災害警戒情報の提供の義務付け

・首長への土砂災害に係る避難勧告等の解除に関する助言

・同上による地方公共団体への支援・助言

地方公共団体の能力不足の支援と不作為への監視機能を強化し、早急に調査と指定を行えるようにしたということである。
 確かに、2014年の惨劇は、15年前に制定した法律の設計・運用・監督の失敗にあり、制定時より現職だった河井克行にも責任はある。しかし、いち早く視察し、その責任から回避せず、いち早く効果的な体制構築を目指した姿勢は称賛されてしかるべきだろう。

少なくとも、歴代の広島県知事や民進党等の野党の議員よりも一億倍マシであろう。

参考リンク

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