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【神聖なるエロス】キリスト教を題材にした裸婦の画像集(芸術鑑賞のヒント)

キリスト教を題材にした裸婦の絵をまとめました。新約聖書に基づくというよりは、伝説や創作をテーマにしたものがほとんどです。「マグダラのマリア」なんかは着衣の絵も多いのですが、本稿ではヌードのみ掲載しています。それにしても、聖人すら裸婦の題材にしちゃうんだから、美術の世界はすごいですね。

更新日: 2017年05月26日

il0veb00ksさん

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◉聖アントニウスの誘惑

聖アントニウスは、三世紀のキリスト教の聖人。財産を貧しい人々に分け与え、苦行生活に身を投じたという。
「聖アントニウスの誘惑」というテーマは、絵画の題材として好まれてきたそうな。そこに描かれる美しい女性は、破滅への誘惑。蠱惑的な笑いを浮かべる裸の女の姿と、それを遠ざけようと苦闘する聖者の姿がコントラストを為している。

諸々の誘惑を象徴するかのような怪物に囲まれ、苦闘する聖アントニオスの姿は美術の題材として好まれ、代表的なものは『聖アントニウスの誘惑』として知られる、ヒエロニムス・ボス、マティアス・グリューネヴァルト、マルティン・ショーンガウアーの作品や、『聖アントニウス』として知られるアルブレヒト・デューラーの作品など。

Aimé Nicolas Morot (1850–1913)
The Temptation of St Anthony Oil on canvas Signed and dated 1902

Alexandre Louis Leloir
The Temptation Of Saint Anthony(1871)
private collection

◉悔悛するマグダラのマリア

この画像はグイド・レーニ(Guido Reni)の「悔悛するマグダラのマリア(1635、 ウォルターズ美術館所蔵)」

この絵のように、本来は裸婦ばかりではない。
また、やつれはてた姿や、老いた姿を描いたものもある。
若々しく美しいマグダラのマリアの肢体は、彼女を描く無数のパターンの中の一例に過ぎない。

マグダラのマリアのみを描く宗教画は、とくにルネサンス以降の西欧を中心に『マグダラのマリアの悔悛』という主題で多く制作された。
晩年の苦行、隠修生活を描いたものでは西欧キリスト教の聖女の中では珍しく肌を露出し、ときに裸身で描かれる(略)。
隠修生活中でしばしば天国に昇り、天使の歌声を聞いていたとして『マグダラのマリアの昇天』という主題でも描かれる。

1530年代初め、ピッティ宮(フィレンツェ)

豊満で生気にあふれた姿は、すでに聖女という枠を超越している。

「マグダラのマリアの悔悛」というテーマは、イエスの復活・昇天の後、彼女が孤独な生活に身を隠し、瞑想と祈りの日々を送ったという伝説に基づくもの。
聖書の中にはそうした場面は出てこない。

「ひとりで祈る」というような状況で、なぜ裸なのかというと、衣服を脱ぎ捨てるという行為が、地上の虚飾を捨て去って天上の幸福を求める、という意思を象徴するかららしい。
絵によっては、まわりに宝石や装身具が散らかっていることがあり、これもまた「現世の富を捨てる」という行為を示している。

また絵の特徴として、マリアの髪が非常に長い。
これは本来「のび放題で手入れをしていない」ことを示していたはずなのだが、逆に官能的な魅力が加わり、その魅力を一層ひきたてている。

Guido Cagnacci
Martha Rebuking Mary for her Vanity
1650年代
ノートンスミス美術館(カリフォルニア州パサデナ)所蔵

画面下の中央で、半裸で横たわるのがマグダラのマリア。その右にいるのは姉妹のマルタである。
マリアは今まさに、衣服すなわち地上の虚飾を脱ぎ捨てたところである。

The Penitent Magdalene
Jan Tysiewicz (1815 – 1891, Polish)

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幼い頃から本の虫で、書店が大好きです。
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