下校途中に宗次と3人の子供達が、あの家の大きな木の下に、人が倒れているのを発見した。

4人で最初は寝てるのかとも思ったらしい。

それでも気になって、他の子が親を呼んで確認させたところ、すぐに救急車が呼ばれた。

倒れていたのは、その家の主人だったそうだ。

すでに息はなく、死因は心臓発作との事だった。

近所の人の知らせで、農作業に出かけていたおばさんも呼び出され、すぐに病院に向かっていった。

子供だった宗次は震えていたそうだ。

死体を見た恐怖と、あの晩のおばさんの奇妙な行動が重なって、余計に怖かったらしい。

それから、おばさんは人が変わったように明るくなっていた。前とは比べられない程に。

でも、おばさんの笑顔は長くは続かなかった。

その家には2人の息子がいたが、2人ともその家にはいなかった。

次男は人柄もよく真面目で、結婚をして家を構えていたのだが、長男は父親に似て酒乱がたたり、定職にもつけなかった。

父親が死に、母親の面倒を見るという名目で、長男は家に戻ってきた。

おばさんにとっては、今まで以上に辛い日々になっていったのだそうだ。

昼間から酒を飲んでは母親に暴力を振るい、近所から何度注意されても直る事は無かった。

母親に対する暴力に、次男も何度も抗議に来ていたようだ。

数日が過ぎた晩、宗次は家族で食事をしていた。

すると玄関を激しく叩き、父親を呼ぶ声がする。声の主は、隣に住むお姉さんだった。

「向こうの木の下に人が倒れている」

そう言ってお姉さんが震えていた。

すぐに父親が確認に向かった。

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