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万が一の時ために知っておきたい、交通事故による症状固定、後遺症、後遺障害とは?

高齢者ドライバーによる交通事故が多発するなかで、改めて交通事故の恐ろしさといつ自分や家族や身内に被害が及ぶ可能性は低くありません。死傷事故にならなくても怪我などで重傷に至った場合、最悪の場合障害が残るケースも少なくありません。そうなった場合には後遺障害が適用されることになります。

更新日: 2016年12月05日

egawomsieteさん

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■後遺症とは

後遺症とは、『交通事故により受傷(ケガ)をして、治療の末に残ってしまった症状』を一般的に『後遺症』と言い、急性期症状(事故直後から一定期間の強い症状)が治った後も、体に残ってしまった機能障害や神経症状などの症状や障害のことを言います。

■後遺障害とは

交通事故によって被害者が受けた精神的・肉体的な障害(ケガ)が、今後の将来において回復の見込めない状態となる事を言います。後遺障害と認められるためには、交通事故とそのケガの症状との間に因果関係(関連性や整合性)があること、その存在が医学的に証明あるいは説明できること、労働能力の喪失(低下)を伴うものであること、その損害(ケガ)が【自賠責基準の等級】に該当することという要件を充足する必要があります。

『交通事故により受傷(ケガ)をして、治療の末に残ってしまった症状』=『後遺症』のうち、上記の定義を満たしたものを等級認定された『後遺障害』として扱い、傷害部分(ケガをした部分)とは別に後遺傷害部分は別途で損害賠償を請求できる対象としています。

交通事故における「後遺障害」とは、交通事故によって生じた後遺症の事です。事故発生から6ヶ月が経過したあと症状が治る見込みがなく、医師が「症状固定」と診断したあと、自賠責の機関から後遺障害と認定されることを指します。

■後遺障害部分の詳細

逸失利益

交通事故で後遺障害を負ったことにより労働能力が低下(あるいは失った)したことで、

今後の生活や将来に渡って失う可能性のある利益のこと。

後遺障害慰謝料

後遺障害を負うことによる精神的負担に対する慰謝料です。等級認定されば、入通院慰謝料とは別に請求することが可能になります。

自賠責保険においては、等級が認定された「後遺障害」のみが賠償の対象となり、いくら症状が残っても、等級認定されない限り、賠償の対象とはなりません(自賠責上の後遺障害等級認定が非該当でも、裁判で後遺障害としての賠償が認められた例はあります)。後遺症が残っている場合、適正な賠償を受けるには適正な後遺障害等級認定が前提となります。

■交通事故の後遺障害|キーポイントは「症状固定」

交通事故によって負ったケガが、治療やリハビリを継続した結果「これ以上、症状の改善が見込めない」状態を「症状固定」といいます。ケガの治療を始めてから症状固定と認められるまで、治療費や休業損害を相手方の保険会社から受け取ることができますが、症状固定になると支払いは打ち切られてしまします。

後遺障害等級の認定手続きをするために行う

症状固定になるということは、損害賠償上で「治療の終了」を意味します。症状固定より前の「傷害」については、その治療費のほか、休業損害、入通院慰謝料、交通費などを請求することができます。

症状固定後に残った症状は「後遺障害」となり、認定された等級に応じた後遺障害慰謝料、逸失利益等を請求することになります。また、後遺障害等級の認定手続きでは、症状固定後に残った症状を調査し、審査を行います。つまり、症状固定を行わないと、後遺障害等級認定の申請手続きは行えないということになります。

損害賠償上の「症状固定」

医学的には大幅な改善が見込めないのであれば、いたずらにいつまでも治療費を加害者側に負担させるのではなく、治療期間は終了とし、残存した症状については「後遺障害」として損害賠償の対象とし、問題を早期に解決しましょうという、損害賠償上の都合によるしくみでもあります。

医師から症状固定の診断を受ける前は、実務上「傷害部分」と呼ばれています。「傷害部分」として、治療費や休業損害、入通院慰謝料などが請求できます。

症状固定後は、等級認定を受ければ「後遺障害部分」として、逸失利益や後遺障害慰謝料を請求できます。一方、「傷害部分」と同じように治療費や休業損害を請求することはできなくなります。つまり、症状固定とは、賠償上、「傷害部分」の終わりを意味しています。

・骨折の症状固定時期

骨折の場合、変形障害、短縮障害などは、通常、骨癒合したとき(骨折が修復したとき)であり、症状固定まで6ヶ月もかからないことがあります。

ギブスなどの外固定で治療する「保存療法」ではなく、骨折部位を手術して、骨癒合後に抜釘(プレートやスクリューの除去)をする場合には、症状固定まで長期間を要することがあります。

骨癒合後に関節可動域制限の障害が生じる場合は、リハビリ期間が必要となることから、症状固定までの期間が長くなります。また、骨癒合後に痛みなどの神経症状が残る場合には、回復が見込まれる時期が過ぎる頃を症状固定日とします。

・事故から6ヶ月が経過した時点が目安

治療を継続するかどうかの判断目安としては、事故から概ね6ヶ月程度が経過した頃となります。ただし、これはあくまでも「目安」のため、ケガの内容や程度によって、症状固定まで1年以上が必要になる場合もあります。

治療やリハビリを継続しながら、医師と相談しながらタイミングを見極めることが大切です。

■保険会社の「症状固定しましょう」は要注意

保険会社は営利企業であり、示談交渉を自らに有利に進め「必要最低限の補償」で抑えたいという思いがあります。保険会社が損害賠償金を算定する際の基準は、裁判によって認められる弁護士基準を大幅に下回ることが多くなります。保険会社から「賠償金の上限金額を提示します」と言われても、それはあくまでも「保険会社の基準」での上限ということでしかありません。

最悪の場合、知らない間に認定された等級にもとづいて、損害賠償金が支払われることになります。つまり、相手方保険会社に手続きを一任すると、一切の透明性がないまま手続きが終わってしまうことになるので、もしそのような要請が来たら、放っておくとそのまま決まってしまいますので、交通事故が得意な弁護士に相談してみるのが無難です。

■後遺障害診断書に記載された「症状固定日」は絶対的なものか?

医師が後遺障害診断書に記載した「症状固定日」が、損害賠償請求の際に必ずしも絶対的な「症状固定日」と認められるわけではありません。

裁判で症状固定時期が争いになり、裁判所が医師の判断と異なる症状固定日を認定することもあります。

裁判所は、医師の判断を踏まえたうえで、①傷害や症状の内容、②症状の推移(治療による改善の有無)、③治療・処置の内容、④治療経過(通院頻度、治療中断の有無)、⑤検査結果(他覚的所見の有無)、⑥当該症状につき症状固定に要する通常の期間、⑦交通事故の状況(衝撃の程度など)などの観点から、症状固定時期を判断します。

症状固定日が変わると、賠償金額が変わったり、時効の起算点がずれるなどの影響があるので、交通事故被害者は、後遺障害診断書に記載された「症状固定日」を絶対視するのではなく、実態に合致したものであるかを慎重に検討する必要があります。

■後遺障害(後遺症)の認定手続

自賠責の後遺障害等級認定は、「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)という機関が行います。損保料率機構は、損害保険会社が会員となって設立した組織です。

自賠責保険会社や任意保険会社は、損保料率機構が認定した後遺障害等級にしたがって損害額を算定し保険金を支払います。

後遺障害の残存が確定する時期

症状固定により、後遺障害認定の申請が可能となります。申請の結果、後遺障害が認定されれば、後遺障害による損害(後遺症逸失利益や後遺症慰謝料など)の賠償額を計算することが可能になり、すべての損害の賠償額を確定できます。

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時事系のメルマガを08年から配信と(平日刊)。他に競馬(週3回)のメルマガを配信しています。他では自閉症の息子関連ブログなど



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