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若い女性に多く、原因は精神的な面が多い拒食症(神経性食欲不振症)

精神的な理由からダイエット・胃腸症状・食欲不振がきっかけとなって必要な食事をとれなくなってしまう疾患です。発症が圧倒的に思春期に多く、ストレスや家庭環境、成長期の不安などの心の病気だとされています。

更新日: 2017年03月18日

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egawomsieteさん

■拒食症とは

拒食症は主に10~20代の若い女性に見られる病気。男性の発症率は思春期の女性の1%程度ですが、拒食症の1割前後を占めています。

拒食症は主に若い女性に発症し、特に胃腸などの身体が悪いわけではないのに、精神的な理由によって必要な食事をとれなくなってしまう疾患です。

正式には「神経性無食欲症」「神経性食欲不振症」などと呼ばれます。

拒食症を発症すると身体にとって必要な栄養が摂取できなくなるため、心身に様々な悪影響が生じます。最悪の場合は低栄養によって命を落とすこともある怖い疾患です。

拒食症をはじめとする「摂食障害」は、表面的な「食行動の異常」だけに目を向けるのではなく、その背景にある原因を把握することが大切です。その根本の原因を少しずつ解決していくことによって拒食症は緩やかに改善していきます。

好発年齢としては10~30代の若い方に多い疾患で、特に10代の中学生・高校生の女の子に発症するケースが多く見られます。

拒食症は、ただ単に食事量が少なくなっているだけではありません。食事量が異常に減少し、それによって心身に深刻な弊害が出ているのが拒食症です。

■拒食症を発症しやすい性格とは

拒食症は、ダイエットをきっかけに発症することが多いといわれています。とはいっても、ダイエットに挑戦した人がすべて拒食症を発症するわけではありません。

拒食症を発症しやすい要因がいくつかあるところに、ダイエットというきっかけが加わることで発症するのです。

そして、拒食症を発症する要因のひとつに挙げられるのが本人の性格傾向です。

具体的には、次のような性格傾向があるといわれています。

・負けず嫌い
・完璧主義
・「こうであるべき」というべき思考
・物事の白黒をはっきりさせたいと白黒思考
・自分に厳しいストイックな性格

■拒食症の症状

摂食障害を引き起こす原因は人それぞれですが、発症が圧倒的に思春期であることから、主にストレスや家庭環境、成長期の不安などの心の病気だとされています。また、最近の研究では低血糖症などの身体の問題から引き起こされることも分かってきています。摂食障害のメカニズムを正しく知って、自分に合う適切な治療をすることが大切です。

拒食がエスカレートする背景として、思春期の願望と現代の社会的な風潮は無視できません。思春期は少女から大人の女性への移行期で、自己のアイデンティティを確立する大切な時期。容姿や異性に対する意識も高まりやすいため、女性としての外見の魅力を高めることも、程度の差はあれど目標の一つになります。さらに現代社会ではやせていることが賞賛される風潮が強く、やせなくてはダメだという社会的プレッシャーを感じがちです。思春期の強い願望と社内的なプレッシャーから、極端なダイエットに走ってしまうケースは少なくありません。

■拒食症の初期症状

・他人に「痩せている」と言われても信じられず、「自分は太っている」と思う。
・食べ物のカロリーが気になり、カロリー表記のないもの、カロリーがわからないものは食べたくない。
・体重計に乗って数グラムでも体重が減っているのを見ると、気分が爽快になる。
・食べるのが遅い。
・点滴を受けると太ると思っている。
・太ることに対して恐怖心がある。

■拒食症の原因

•太ることを恐れ、徹底した食事制限を行う

•食べ始めるまでに時間がかかり、小さく刻んで食べるなどする

•体重が著しく減っていても「太っている」と思い込んでいる

•体重を異常に気にして、少しでも増えていると嘔吐・排泄しようとする

•常に動き、カロリーを消費しようとする

•飢餓の反動で過食になる

•女性の場合、生理が来なくなる

•歯が抜けやすくなる

•脈が遅くなる・不整脈が出る

•電解質の異常が起こり、むくみが見られる

無月経……低栄養により女性ホルモンのバランスが崩れ、月経が止まる
•不整脈……心筋量の減少や血中電解質バランスの異常で、心臓の電気的活動が異常を生じ、突然死の原因にもなる不整脈が起きやすくなる
•骨そしょう症……骨密度が低下し、骨折しやすくなる
•白血球数の減少……風邪など感染症への抵抗力が低下する
•味覚異常……亜鉛不足が原因と考えられる味覚異常で、味がわからなくなる
•歯のエナメル質の侵食……歯がボロボロになってしまう

■拒食に伴う落ち込み・心の問題
•抑うつ症状……拒食症では気分の病的落ち込みを伴いやすく、自殺のリスクにも注意が必要です。

■栄養失調による身体的問題
拒食症では、生体活動を支える栄養摂取が顕著に不足するので、体内の生理活動がさまざまな支障を起こしてしまいます。身体所見として、「筋肉量の減少」」「浮腫、むくみ」「貧血」「血中電解質の異常」「脱水」「産毛の発生」「35度以下の低体温」など、広範な所見が出現し、さらに以下のような身体的問題が起こってきます。

拒食症の主な症状は、食べること、太ることへの強迫観念と、それに伴う極度の低体重です。通常のダイエットで当初の目標体重を達成し、他人にはすでに十分やせた外見になっていても、本人にとってはまだまだ十分ではなく、あと○kg減らそうと次々に目標をエスカレートさせてしまいます。

ダイエット

摂食障害におちいってしまうきっかけは、「ダイエット」と訴える場合がほとんどです。
拒食症や過食症を発症する時期は圧倒的に思春期であり、患者の大半が10~20代の女性であることからわかるように、若い世代の女性は「やせ願望」が強く「もっとやせたい、太りたくない」という思いが強く、過度のダイエットに走る傾向が強いのです。
最初は軽い気持ちで始めた食事制限が次第にエスカレートしていき、やがては食べることに対する恐怖心が生まれて拒食症を引き起こしたり、反動で過食症におちいって、食べては嘔吐したり暴飲・暴食を繰り返すようになる人も少なくありません。コンプレックスが根っこにあるため自覚症状や危機感が薄いことが多く、症状を悪化させてしまうケースが多いのが特徴です。成長期に摂食障害を起こすと、無月経など後々まで様々な悪影響を及ぼす危険があります。

低血糖症

「摂食障害は心の病気だ」と一般的には考えられていますが、実は低血糖症によって摂食障害が引き起こされていることが最近の研究によって明らかになりました。
低血糖症は炭水化物やスイーツなどの糖分を多くとると血糖値が急激に上がり、血糖値を下げるインスリンというホルモンが過剰に分泌されて様々な症状を引き起こす病気のこと。血糖値が急激に上がるとインスリンが過剰に分泌され、今度は血糖値が急激に下がってしまうという「血糖値のジェットコースター状態」が起こってしまうのが原因と言われています。

糖分は生命を維持するための大切なエネルギー源ですが、精製された吸収しやすい糖分を(たとえ吐いても)たくさん取り過ぎると、簡単に低血糖症になってしまいます。血糖値が急激に低下すると脳に糖分をまわすことができないので強い危機感を与え、脳は血糖値を上げるために「攻撃ホルモン」とも呼ばれるアドレナリンなどを分泌して「生きるために食べろ!」と緊急指令を出すのです。このような非常事態では、自分で自分をコントロールできない状態になり、我を忘れて目の前にある食べ物を全部食べてしまう…という過食状態におちいります。
無理なダイエットによって自律神経が乱れると、脳の満腹中枢に情報を伝える神経伝達物質も不足し、どれだけ食べても満腹感を感じられなくなり過食がエスカレートすることも分かっています。こうした低血糖症と自律神経の乱れが過食症の大きな原因になっているのです。

ストレス

摂食障害はコンプレックスなど、心的ストレスがひき金となって発症するケースがとても多いのが特徴です。
体重や体型からくるダイエット志向はもちろん、両親の別居や離婚などの家庭環境によるストレス、職場や学校の環境や人間関係などからくるストレスなど、日々の生活の中で受ける強いストレスが摂食障害を招くケースは少なくありません。
特に職場で業績を上げろと責め立てられたり、過労からドカ食いに走って過食症におちいったり、親の干渉や受験に対するプレッシャーから拒食や過食などの障害を引き起こすことが多いと言われています。ストレスをうまく解消できない、まじめないい子が摂食障害におちいりやすい傾向があります。

成長することへの不安

家庭環境や育て方が原因となって、摂食障害を引き起こす場合もあります。
両親、特に母親との関係が大きく関わっていると言われ、親が過剰に子供を押さえつけたり監視してしまうと、子供の自尊心が育たないまま思春期を迎えてしまい、心に闇を抱えて摂食障害におちいるケースも少なくありません。逆に親から過度の期待をかけられたことがプレッシャーとなり、強いストレスから摂食障害になることもあります。
母親だけでなく、父親の育児への不参加や両親の不仲などが原因で起こったり、家族からの「太った」「もっとやせなさい」などと言われたことがひき金になることもあります。毎日一緒にいるだけに、なにげない一言がきっかけとなることも多く、自尊心や愛情の不足は摂食障害を完治させる大きな壁になってしまうのです。

拒食症は身体に何らかの異常があって食べ物を食べれないわけではなく、その原因は「精神(こころ)」にあります。

一般的にみれば食事を摂取した方がいいような状況であっても、「食べ物を食べるべきではない」と誤った認識になってしまっているというのが拒食症の本質です。

■拒食症(神経性食欲不振症)の治療法

拒食症の場合は、心理的な治療も必要ですが、栄養を摂ることが重要です。少量でも3食、カロリーにこだわらず、本人が食べやすいものを食べるようにします。カロリーが低ければ、薬や栄養補助食品で補いながら、徐々に量を増やしていきます。また、食事摂取で体重が増える恐怖を取り除けるよう、精神的なサポートが取られます。

拒食症の場合、痩せの状態によっては緊急入院・治療が必要になる場合もあります。

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