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【人さらいの化物の正体って?】『この世界の片隅に』考察集

これは『この世界の片隅に』を鑑賞された方のための考察まとめです。多数のネタバレを含みますのでぜひ見られてからご覧下さい。片渕須直監督の発言や学者さんの解説も含んでいます。この大傑作が夏の風物詩になりますように。完全版が待ち遠しい。

更新日: 2019年05月19日

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この記事は私がまとめました

エレ味噌さん

これは『この世界の片隅に』を鑑賞された方のための考察まとめです。
多数のネタバレを含みますのでぜひ見られてからご覧下さい。

目次

・妊娠の表現
・「絵」のような描写
・広島弁と呉弁
・遊郭の女の子について
  ①カットされてしまったエピソード
  ②遊郭の女の子
  ③夫・周平と遊郭の女の子の関係
  ④この世界の片隅にというタイトル
  ⑤なぜカットしたか
  ⑥変わってくるタイトルの意味
・すずを支えていたもの
  ①原作の8月15日
  ②劇場版の8月15日
  ③すずさんの中にあった感覚は・・・
・冒頭の化物は?
  ①化物の正体
  ②すずと兄
・孤児を引き取るという選択

妊娠の表現

すずの妊娠が勘違いだったということは、原作では明確に語られていたのですが……。

映画でも、朝に2人分(赤ちゃんを含めた)のご飯が、夜にまた質素な1人分になったことで十分わかるようになっています。

「絵」のような描写

本作の画のほとんどは日常生活を切り取った「絵」のようなものであり、「空間の広がり」を感じさせるものではありません。

しかし、2度だけ「奥に向かう」というシーンがありました。
1.晴美を失ったすずが、時限爆弾から逃げるように走るシーン
2.すずがサギを追いやり、呉の光景が思い浮かぶシーン

この「奥に向かう」画は、すずの願望を表していると言っていいでしょう。

どちらも現実には起こらなかったことなのです。

広島弁と呉弁

呉と広島の対比は、映画の後半、昭和20年7月にすずを見舞いにきたすみとすずとのやりとりによって、さらにくっきりと浮かび上がる。

「ハイ!古着じゃが純綿よ」「スフ入っとらんの?」「うん、破れんで!」「うわぁーっ!」。

久し振りに広島弁を活き活きと話すすずとすみのこの会話は、マンガでも交わされているのだが、アニメーションの声を伴うと、その場違いさ加減がいたいほど伝わってくる。

次回見るときに注目したいポイントその①

北條家を出て、すみはお得意の話、将校さんとの浮ついたやりとりの話を語るうちに、ふと声を潜める。

そして観客は気づく。昭和20年7月のこの時点では、広島ではなく、軍港都市である呉こそが集中爆撃を受けていたこと。

だからこそ広島から来たすみは躊躇なく道ばたの線香の前にしゃがむことができ、逆に当事者であるすずはそれを呆然と立って見るしかなかったのである。

遊郭の女の子について

懐かしきアメピグである。
現代風なアバターとして登場人物を描いている。
アバターでよくある花のアイコンや汗のアイコンも出てくる

「いい香り」の表現に笑ってしまいました

①カットされてしまったエピソード

みなさんは映画版のクラウドファンディングクレジットの下に登場していたラフ画の意味がわかりましたか?
あれは実は白木リンというキャラクターの生い立ちを描いたものなのである。

重要じゃないと思ってたらわざわざご丁寧にクラウドファンディングのテロップシーンで挿入してこないだろうから。

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