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食中毒になる人とならない人…なぜ症状に個人差がある!?

集団食中毒事件など後を絶ちませんが、そこで気になるのはどの食中毒においてもそうなのですが、なる人とならない人、比較的軽い症状で終わる人など症状に差が出ていることです。それはなぜでしょう?

更新日: 2017年02月24日

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egawomsieteさん

■ハゲタカはなぜ食中毒にならない?

ハゲタカ(コンドル)は死肉をあさる際、炭疽(たんそ)菌やクロストリジウム菌などの病原菌や毒素に身をさらすことになっても、病気になったり死んだりしないことが知られています。デンマークと米国の科学者チームが発表した論文によると、その理由は「数百万年に及ぶ進化で磨き抜かれたハゲタカの消化管がのみ込んだ有害な細菌の大半を殺し、残った細菌と問題なく共存することができる」ということにあるようです。

デンマーク・コペンハーゲン大学のマイケル・ロゲンバック氏は、「ハゲタカが摂取する有毒細菌への対処について、体内で進化による強力な適応が起きたことを、われわれの研究結果は示している」と語っています。

■同じものを食べても、食中毒になる人とならない人がいるのは、なぜ?

同じものを食べても、すべての人が食中毒を起こすわけではありません。健康な人では、胃酸によって食中毒菌が殺菌されたり、腸内にいる乳酸菌などにより食中毒菌が繁殖しにくい環境が作られたりしています。しかし、小さなお子さんやお年寄りなど成人に比べ免疫力(病気に対する抵抗力)が弱い場合や、成人でも体調の状態により免疫力が弱っている場合は、食中毒にかかりやすくなります。さらに、食中毒菌を取り込んだ量によっても、発症時間や症状の強さなどが異なることがあります。

症状がなくても、検便などで食中毒菌が検出される場合もあります(健康保菌者)。こうした健康保菌者でも、感染力の強い腸管出血性大腸菌やノロウイルスなどでは、知らないうちに食品を汚染して食中毒の原因となったり、他の人にうつしてしまう可能性があります。家族が食中毒になった場合には、症状がなくても自分も健康保菌者となっているかもしれません。症状が出ている場合と同じように、トイレに行った後は石けんでよく手を洗うなど、周囲に感染を広げないように注意してください。

■食中毒になりやすい人の6つの要因

●1.腸内に善玉菌が少ない
悪玉の菌、例えばO-157のような悪玉の大腸菌は、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌が健全に活動していれば腸内で増殖しにくくなることということが実証されています。腸内環境が整い善玉菌が優位な人は、腸管感染症が発症しにくいと考えられます。善玉菌を優位にするには、動物性脂肪を控えて、食物繊維を多くとり、定期的に乳酸菌やビフィズス菌を含んだヨーグルトなどを取り入れるといいでしょう。

●2.ストレスが多い
ストレスがあると自律神経のバランスが崩れて、免疫力が下がるということが研究により証明されています。また、ストレスは、腸内細菌のバランスを崩し悪玉菌を優勢にするということもわかっています。ストレス過剰な状態は、病気にかかるリスクが高い状態ともいえます。

●3.胃酸が少ない
胃酸は多すぎると胃潰瘍や逆流性食道炎の原因となることもありますが、逆に少なすぎると胃の中に入ってきた菌を殺す力が弱まるという欠点があります。胃酸を抑える薬を飲んでいたりして極端に胃酸の量が少ない人は、腸管感染症をきたしやすい要因のひとつといわれています。

●4.年齢や体調
若年者や高齢者は免疫力が低下していることが多く、感染症にかかりやすく、さらに重症化しやすいとされています。健康な人でも、過労や睡眠不足など体調不良があると免疫力が低下しているので要注意です。

●5.食べる際の鮮度や量
鮮度が悪い場合は菌が繁殖しやすい状況にあります。増殖速度の速い腸炎ビブリオは、栄養条件がいいと10分に1回分裂して2倍に増えます。1時間で約32倍、3時間経つと約1万倍まで増殖します。食中毒菌の多くは75℃1分以上の加熱で死滅します。感染予防のためには十分に加熱しましょう。

●6.血液型
ノロウイルスには複数の種類が存在しますが、ノーウォーク類似型に関してはB型の血液型の人には感染しないことがわかっています。理由は、ノロウイルスが結合するためのレセプターをB型の人は持っていないためのようです。ただし、ノーウォーク類似型以外のノロウイルスには感染するので、まったくあたらないわけではありません。

■最強はOかBか 血液型で違う「食中毒」発症する人しない人

同じものを食べても、食中毒になる人とならない人がいる。発症を左右する原因のひとつに、血液型が関係しているという。

感染症の権威で、東京医科歯科大名誉教授・藤田紘一郎氏が言う。

「ABO血液型は、人間と同じように地球上のあらゆる動物や植物にも当てはまります。食中毒を起こす細菌やウイルスは比較的B型が多く、B型の抗体を持っているO型とA型の人は、食中毒になりにくいのです」

 A型は抗B抗体、B型は抗A抗体、O型は両方があるが、AB型はどちらもない。外敵から身を守る免疫力を抗体の有無だけで考えると、O型は“オールマイティー”、AB型は武器を持たない“丸腰”。A型とB型はケース・バイ・ケースといったところだ。

血液型の一般論として食中毒のなりやすさを調べると、O型が最強なのだが、こと食中毒の7割を占めるノロウイルスに限ると、話は変わる。

「ノロウイルスは複数のタイプがありますが、最も典型的なタイプは、O型の赤血球の表面にあるレセプターに結合しやすいことが分かりました。逆にB型とAB型には、レセプターがないため、理論上はほとんど感染しません」

たとえば、排便の状態なら便秘の人、肌ツヤは吹き出物やヘルペスなどができやすい人、食べ物の好みは肉好きで野菜嫌いの人が食中毒になりやすいという。

「食中毒のなりやすさは最終的に免疫力の強さで決まります。その免疫力を左右するのは、腸内細菌の状態。便秘の人は腸内細菌が不十分なので、食中毒になりやすい。腸内細菌は野菜や海藻に含まれる繊維質をエサに活動しますから、肉ばかり食べている人は危うい。また、腸内細菌はビタミンやミネラルなどの合成にも関与。吹き出物などができやすい人は、そういう合成が不十分と考えられ、やっぱり腸内細菌の状態がよくない。ですから、こういうタイプは食中毒になりやすいのです」

食中毒になりやすい人の特徴はある!?

「仕事や家庭でトラブってイライラしていると、免疫力はベースラインから3割ほどダウン。睡眠不足のときも同様です。ですから、睡眠不足で疲れているのに嫌いな上司に付き合ってグチを言われながら飲むような状況はよくありません。そんなときに生肉や貝を食べると、あたりやすい。そうならざるを得ないときは、『彼も一緒にどうですか』などと周りに声を掛けて、少しでもつらい状況を薄めるのです」

■食中毒になる人とならない人の違いとは?

同じ食品を食べていても、細菌による食中毒の発症率は通常30パーセント程度。
では、どのような方が発症しやすいのでしょうか。

・抵抗力が弱い人(消化器官や免疫力が未発達な子ども、お年寄り、虚弱体質の人など)

・他の病気にかかっている人

・過労や睡眠不足、ストレスなどで体力を消耗している人

■抵抗力の違いで食中毒になる

同じ食事をしていても、食中毒になる人とならない人がいます。もし食中毒になったとしても、症状の重い人と軽い人がいます。一体なぜでしょうか?それは、その人の持っている抵抗力が違うからです。抵抗力の弱い赤ちゃんや高齢者が食中毒になった場合、重症化しやすいことも知られています。抵抗力とは、「病気や病原体、環境の悪化などに耐え、健康を保ち続ける力」のことを言います。

私たちの体には、もともと菌などから体を守る力が備わっています。例えば、唾液や胃液などにも殺菌・抗菌作用を持つ酵素が含まれていて、口から入った菌をやっつける働きをしています。このような抵抗力を十分に発揮させるためには、疲れやストレスを溜め込まず、規則正しい生活を送ることが大切です。

■免疫力(抵抗力)とは?

免疫力とは、細菌やウイルスといった身体に有害な物質が体内に侵入するのを防いだり、体内で発生したがん細胞を死滅させるなどして身体の健康を守る自己防衛機能のことです。

免疫力は身体のさまざまなところで機能しており、免疫力が十分働いていることで、私たちは健康を保つことができています。

「免疫抵抗力」は腸内に存在する腸内細菌が大きく関与し、これらが外敵と戦ったり、食中毒菌が必要とする栄養を先に吸収することで、食中毒からカラダを守っています。

健康維持のために重要な免疫力ですが、20代をピークに年齢とともに低下していきます。これは、免疫細胞の中でも重要な役割を果たすNK細胞が加齢により衰えるためだとされています。高齢者にがん患者や感染症での死者が多いのはこの免疫力の低下も関係していると考えられます。

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