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日本の作家が挑んだ『シャーロックホームズ』パスティーシュ作品

世界的に有名な名探偵シャーロックホームズはコナン・ドイル氏が生んだキャラ。シャーロキアン(ホームズの熱狂的なファン)という言葉もあるように、今なお人気は衰えていません。そんなホームズは世界各国様々な作家が自身の小説に登場をさせています。ここでは日本の作家が書いたホームズのパスティーシュ作品を紹介。

更新日: 2017年04月12日

gesyutarutoさん

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パスティーシュとは?

ある作家や作品の文体を模倣し、作品を作ること

■ホームズと漱石の競演!

作者:島田荘司

英国に留学中の夏目漱石は毎晩幽霊の声に悩まされ、シャーロック・ホームズを訪ねるのだが…。そこで漱石はホームズが抱える「一夜にしてミイラになった男」の事件解決を手伝うことになる。

漱石とワトソンの視点で描かれる小説。

夏目漱石の最後の下宿とシャーロック・ホームズの住居ベーカー街221Bが近いことから生まれた作品

漱石パートとワトソンの手記パートが交互に来る卓越した構成。漱石の文体模写など実に上手くて笑える。でも島田ミステリーにいつも期待している大胆な物理トリックの要素はやや薄味

事件も華やかで、ドイルばりのトリックと楽しさです。作者の器用さというのか、いやみじゃないくらいにうまく雰囲気をかもしだしているのがすごいと思う

■名探偵同士の対決!

作者:柄刀一

御手洗潔とシャーロック・ホームズのパスティーシュがそれぞれ二編、御手洗とホームズの対決を描いた「巨人幻想」の計五編が収録されたパスティーシュ集。
最後に御手洗の生みの親・島田氏の寄稿文が載っている。

作中には『御手洗らしさ』『ホームズらしさ』と言うものが要所要所に出ており、二人のファンでも楽しめる一冊

両者対決の「巨人幻想」は、壮大なトリックまでもが島田荘司を思わせる。パスティーシュとしてもそれぞれ秀逸。巻末の島田荘司の往復書簡が最高に面白い・・

■夏目漱石が自分をホームズだと思い込む?!

作者:柳広司

ロンドンに留学中の夏目漱石は精神を病み、自らをシャーロック・ホームズだと思い込んでしまう。
とある教授の計らいで、漱石はベーカー街でワトソン博士と共同生活を送ることになるのだが…。そんな矢先霊媒師が毒殺されるという事件が起こり、漱石はワトソンと共に謎に挑んでいくことになる。

設定がすごく、面白い。単純な娯楽小説だと思いきや、近代文明、資本主義、植民地支配への痛烈な批判も盛り込まれている

19世紀のロンドンの街や本家の雰囲気は十分再現できてますが、オリジナルを読んでることが楽しく読む前提だと思う

■日本版ルパン対ホームズ!

作者:芦辺拓


表題作のルパン対ホームズの他に、エラリー・クイーンや金田一耕介など様々な名探偵が活躍する話が収められたパスティーシュ集。

もしドイル描くところの「ホームズ」(≠ショルメス)がルパンと出会っていたなら?という想定で描かれた表題作は、まさにホームズ及びルパン双方のファンに納得してもらえるできばえだと思います

ホームズが名探偵との呼び声を確定したころ、ルパンはまだ駆け出しであったというのは面白い。  ただ、ほかの名探偵の短編がほとんどわからなかった

■上下巻で構成された日本推理作家のホームズアンソロジー

日本の有名作家の手によるシャーロック・ホームズのパスティーシュやパロディを集めた作品。

奇想天外な歴史小説のみならず推理小説にも定評のある山田風太郎氏の「黄色い下宿人」がイチオシ

8人の作家それぞれに全く異なった特徴が出ていて面白い。シリアスに終わらせているもの、完全にお笑い作品にしているもの、皮肉たっぷりなものなど

■正統派のパスティーシュ

作者:北原尚彦

シャーロキアンである作者が、正典に出てきた「語られざる事件」を元に書いた六つの事件が収録されている。
原作に忠実に描かれている正統派のパスティーシュである。

正典と比べても違和感がないレベルのパスティーシュで安心して読めた。「詮索好きな老婦人の事件」や「憂慮する令嬢の事件」にそれぞれ出てくる女性とホームズのやり取りがなんか好きかもしれない

正典の雰囲気をしっかりと踏襲した構成で、どの作品もかなり完成度が高い。出典元を明記しているので、正典も併せて読み返したくなる秀作

■正統派から変り種まで、様々なホームズが見れる!

シャーロック・ホームズのパロディやパスティーシュを集めたアンソロジー。正典に近いものから変わったものまで多数。

「シャーロック・ホームズに再び愛を込めて」という続編もある。

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gesyutarutoさん