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【数学者】岡潔 知にも理にも情を説得する力はない

1901~1978 日本の数学者 多変数解析関数論

更新日: 2017年06月14日

ポケナイさん

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岡潔の生涯

数学というものは闇を照らす光なのであって、白昼にはいらない。闇夜であればあるほど必要なのです。

岡潔の言葉

1901年、大阪の東区田島町(現在の東区天満橋)に生まれる。
1904年、父母の故郷、和歌山県伊都郡紀見村(現在の橋本市)に移る。
1907年、柱本尋常小学校へ飛び級入学。
「人を先にし、自分を後にせよ」
数学を良く出来るのは、この頃の、この祖父の戒律のおかげであると述べる。
『日本少年』の鶸の行方を読み、深い感動を受ける。
それ以外にも、吉川英治の『新書太閤記』、中国の古典である『水滸伝』『通俗絵本三国志』を好んで読んでいた。

真夏の夜の夢の時間

岡潔の言葉、中学3年生頃(14~15歳)を指す。

1914年、和歌山県立粉河中学校に入学する。
岡潔は、中学3年生頃(14~15歳)を「真夏の夜の夢の時間」と定義している。
シェイクスピアの『真夏の夜の夢』と掛け合わせているのであろう。
彼は、この「真夏の夜の夢の時間」に、『数理釋義』(コンモンセンス・オブ・ザ・エクザクト・サイエンス)を読み、クリフォードの定理と出会う。
後に自ら、数学に生涯を捧げようと決心した強い動機になったのかもしれないと語っている。

1919年、第三高等学校に入学する。
彼は、詩歌を大声で朗唱しながら、京都の街を散歩している。
特に土井晩翠の、諸葛孔明についての詩歌、『星落秋風五丈原』を好んでいた。
いや近所迷惑だと思うんですが・・・
また、夏目漱石や芥川龍之介を好んで読んでいた。
芥川龍之介の「悠久なものの影」という言葉は、彼のお気に入りの言葉である。

高校3年の時、アインシュタインが来日する。
一旦、志望を物理へ変える。
数学よりも、物理の方が学問に貢献できる。また生活もしやすいと考えたのである。
数学を専攻しても、数学教師しか仕事はない。これは過去も現在も、変わりはない。
だが結局、物理は自らに合わなかったため、数学に戻ることになる。

ぼくは計算も論理もない数学をしてみたいと思っている

岡潔の言葉

1922年、京都帝国大学に入学する。
本来は不合格のはずであった。第三高等学校の職員が、願書を送付し忘れたのだから。
だが、空きが出たため欠員として、入学する。
1925年、京都帝国大学を卒業し、京都帝国大学講師となる。
この頃の教え子の中には、湯川秀樹、朝永振一郎がいる。

1929年、フランスに留学する。
彼はフランスで、中谷宇吉郎と知り合う。
そして弟の中谷治宇二郎と知り合い、友好を結ぶ。
パリ・ソルボンヌ大学の図書室にて
ガストン・ジュリア『一価函数論』
ポール・モンテル『正規族講義』
を読み、多変数解析函数論を専門にすることを決心する。
1932年、留学から帰国する。
帰国後、ガストン・ジュリアの『有理函数のイテレーション』を研究する。

教育は、生まれた子を天分が損なわれないように育て上げるのが限度であって、それ以上によくすることはできない

岡潔の言葉

1932年、広島文理科大学助教授となる。
ハルトークスの逆問題(レヴィの問題)を研究し、二十年の歳月をかけて、これを解く。
1935年、数学上の最初の発見があり、これを元に論文を作成する。
1941年、北海道帝国大学研究補助嘱託となる
中谷宇吉郎と再会し親交を深める。
1949年、奈良女子大学教授となる。
彼は京都よりも、奈良を好んだ。

1954年、京都大学非常勤講師を兼ねる。
1960年、文化勲章を受賞する。
「数学は生命の燃焼によって作るのです」と語る。
1965年、小林秀雄と対談。
対談をまとめた「人間の建設」はベストセラーとなる。
1969年、京都産業大学教授となる。
ここでは数学や物理の講義ではなく、日本民族の講義をする。
1978年、死去する。

松尾芭蕉の俳句を好んだ。
宗教は、道元に霊感を受ける。
後に、山崎弁栄に帰依する。

岡潔の言葉

情緒を数学という形に表現しているのです

人が一番しなければならないことはなにか、その情緒をきれいにすることです

人の情緒は固有のメロディーで、その中に流れと色どりと輝きがある

このメロディーを包むために時空がある

無限の時間に向かって、このメロディーが深まってゆく。わかるということは大宇宙がそれだけ広くなることである。

外から入る悪いものにも、内から出る悪いものにもおかされない

情緒の調和はまことに大事で、けっしてどこまででよいという問題ではない。それは死にいたるまでつとめるべきなのです。

数学上の発見がなぜできるのかということを、世界の大多数の数学者はいまだに知らないのである

まことに不思議だが、それを誰も不思議とは思わないようである

知性のカンバスへ、無色無形の絵を描いて行く

知にも理にも情を説得する力はない

純一無雑に努力した結果、心情によく澄んだ一瞬ができ、時を同じくしてそこに智力の光が射した

自我を抑止することによって、大自然の無差別智の働くにまかせた

自我を抑えて、無差別智を働かせている時には、真我があらわれる

調和が一段階深まれば、だいたい三十倍の速さで解答が出る

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