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この記事は私がまとめました

naoneeeeさん

毎年4月1日は大多数の学生が社会に旅立つ日。全国紙で伊集院静さんの新社会人に向けたメッセージがサントリーの広告として寄稿されていることをご存知でしたか?以前、このメッセージは山口 瞳さんが執筆していましたが1995年に急逝されたため、伊集院さんが二代目として執筆されています。伊集院さんのメッセージは非常に心を震わせ、体の底から力がみなぎってくるような気持ちにさせてくれるます。

2011年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

ハガネのように 花のように

伊集院 静

新社会人おめでとう。

君が今立っている職場が、君の出発点だ。

さまざまなことが起きている春だ。

働くとは何か。生きるとは何か。

日本人皆が考え直す機会かもしれない。

世界中が、これからの日本に注目している。

彼等が見つめているのは日本人ひとりひとりの行動だ。

日本人の真価だ。

国家は民なのだ。

ひとりひとりのちからが日本なのだ。

力を合わせて進む。

しかし力を合わせるだけではダメだ。

一人の力を最大限に出し、強いものにしなくてはいけない。

新しい人よ。

今は力不足でもいい。

しかし今日から自分を鍛えることをせよ。

それが新しい社会人の使命だ。

それが新しい力となり、二十一世紀の奇跡を作るだろう。

ハガネのような強い精神と、咲く花のようにやさしいこころを持て。

苦しいときに流した汗は必ず生涯のタカラとなる。

ひとつひとつのハガネと、一本一本の花は、美しくて強い日本を作るだろう。

美しくて強い日本人、職場を作ろう。

その時こそ笑って乾杯しよう。

2012年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

落ちるリンゴを待つな。
 
新社会人おめでとう。君は今どんな職場で出発の日を迎えただろうか。
 
それがどんな仕事であれ、そこは君の人生の出発点になる。
 
仕事とは何だろうか。君が生きている証しが仕事だと私は思う。
 
大変なことがあった東北の地にも、今、リンゴの白い花が咲こうとしている。
 
皆、新しい出発に歩もうとしている。
 
君はリンゴの実がなる木を見たことがあるか。
 
リンゴ園の老人が言うには、
 
一番リンゴらしい時に木から取ってやるのが、大切なことだ。
 
落ちてからではリンゴではなくなるそうだ。
 
それは仕事にも置きかえられる。
 
落ちるリンゴを待っていてはダメだ。
 
木に登ってリンゴを取りに行こう。
 
そうして一番美味しいリンゴを皆に食べてもらおうじゃないか。
 
一、二度、木から落ちてもなんてことはない。
 
リンゴの花のあの白の美しさも果汁のあふれる美味しさも
 
厳しい冬があったからできたのだ。
 
風に向かえ。苦節に耐えろ。
 
常に何かに挑む姿勢が、今、この国で大切なことだ。
 
夕暮れ、ヒザ小僧をこすりつつ一杯やろうじゃないか。
 
新社会人の君達に乾杯。
 
伊集院静

2013年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

可能性にむかって、汗をかけ。

新社会人おめでとう。今日、君はどんな街で、どんな職場で、どんな仕事に就いただろうか。

どんな仕事で、どんな職場であろうが、そこが君の新しい出発点だ。

そこには必ずかがやく君の明日がある。今の君には見えないかも

しれないが、仕事とは何かをかなえるためにあるんだ。

何かとは、まぶしい明日だ。未来だ。

信じて欲しい。仕事とは素晴らしい可能性を持つものなのだ。

そのためにはベストをつくせ。

可能性にむかって、汗をかけ。

私たちが信じた可能性を君たちも信じてくれ。

信じるもののために、汗を惜しむな。

今、君が出す汗が、どれほど貴重で、どんなにまぶしいか

やがてわかる時がくる。

フレッシュマンよ、今日からは自分だけのために生きてはいけない。

仕事とは誰かを、社会をゆたかにするものだ。

その汗は、苦しい、辛いことをともなうぞ。

くじけそうになった日は、夕刻、美味い一杯をやれ。

そうすれば、明日もやれそうだと力が湧いてくるものだ。



まぶしい君に乾杯。



伊集院静

2014年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

先駆者になれ。


新社会人おめでとう。

今日、君はどんな職場で目の前を見ているだろうか。

どんな仕事であれ、そこが君のスタートラインだ。

新しい道が君の前にある。

しかしその道はまだ見えない。

新しい道とは何だろうか。

それはまだ誰も分け入ってない場所に

君の足で踏み込んで初めてできるものだ。

そこはまだ闇のような世界かもしれない。

光も音も感じないかもしれない。

しかし勇気と信念があれば、必ず光はさしはじめる。

明るい音も聞こえてくる。

新しい道を踏み出せ。先駆者になれ。

そうして誰もまだ見たことのない、

まぶしい世界を見せてやろう。

そのためには力が、汗が必要だ。

やわらかな発想と強靭な精神を持って、

ともに汗を流そう。

新しい道をつくろう。

後から続いて来る人たちの歌声を聞く日まで

私たちは、一人一人が先駆者になろう。

仕事は辛いぞ。苦しいぞ。

でも自分だけのために生きているのではないことがわかれば、

必ず道はひらく。

少し疲れたら夕空を仰ぎ美味い一杯をやろう。

新しい道を踏み出す君に乾杯。

2015年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

「挑め。失敗しても起き上がり、また挑め。」

新社会人おめでとう。

今日、君はどんな職場に立ったのだろうか。

どんな仕事であれ、そこが君の出発点だ。

すぐに目を瞠るような仕事をしなくていい。

本物の仕事はそんな簡単なものではない。

すぐに役立つものはすぐに役に立たなくなる。

それでも今、君たちに社会の皆が大いなる期待をしている。

どうしてだかわかるか。それは新しい人でなければ新しい道は

ひらけないんだ。そのことは私たちの歩んできた道を振り返ればわかる。

百の新しい道には百の歩み方があった。

しかし共通していた点がひとつある。

新しい人が、毅然と、困難なものへ挑んだことだ。

何度も失敗を繰り返したんだ。でもあきらめなかった、

挑め。失敗しても起き上がり、また挑め。

失敗をおそれるな。笑われても、誹られても、挑め。

困難に立ちむかう人間の生き方の中には真理がある。

己のためだけに生きるな。仕事は誰かのためにやるものなのだ。

それが仕事の品性だ。生きる品格だ。

疲れたら、夕暮れ、一杯の酒を飲めばいい。

酒は、打ち砕かれたこころをやさしく抱いてくれるものだ。

一杯がこころを抱いてくれる。

伊集院静

2016年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

挑め、燃えろ、新しい人よ。

新社会人おめでとう

今日、君はどんな職場で、この日を迎えただろうか。

どんな職場、仕事であれ、そこが君の出発点だ。

仕事とは何だろう?働くとは何だと思う?

人間は誰でも、身体の中に、火をおこす石のかけらを持っている。

働くとは、その石を打ち続けることだ。

仕事とは、その火をかたちにすることだ。

その火は、人々に希望を与え、こころをゆたかにするんだ。

今、私たちの社会はさまざまな問題であふれている。

今までのやり方では解決しないものだらけだ。

だから新しい人よ、ユニークで、まぶしい、燃える君の炎が欲しい。

新しい発想、力は、挑戦する中にしか生まれない。

挑め、失敗してもあきらめるな。さらに挑め。

困難に立ち向かう人間の中には真理がある。

自分だけのために生きるな。仕事は誰かのためにやるものだ。

それが人間の品性だ。仕事の品格だ。

しかし本物の仕事は、辛いぞ、苦しいぞ、きびしいぞ。

それでも元気に明るく、笑って走るのが新しい人だ。

少し疲れたら、夕暮れ、こころを抱いてくれる一杯をやろう。

新しい人よ、君に乾杯。

伊集院静

2017年「新社会人おめでとう」伊集院静(サントリー)

新しい情熱を待っている。

新社会人おめでとう
今日、君はどんな職場で社会人のスタートを迎えただろうか。
どんな仕事であれ、そこが君の出発点だ。
仕事とは何だろうか?
私は、理想と、情熱で、獲得するものだと思う。
でも今の君に、理想である仕事はすぐには見えないだろう。
汗を流し、逆風を進み、働き抜いて、ようやく見えるものだ。
しかし、情熱は、今日の君の中にもあるはずだ。
人を、モノゴトを、社会を動かす原動力こそが、情熱だ。

ひとつアドバイスをしよう。

十人の人間に、十色の、十のかたちの情熱があるんだ。
その情熱は鍛え、磨き、時に叱咤すれば、情熱は育ち成長する
ものなんだ。そしてやがて君だけの情熱のかたちができてくる。
それが個性だ。個性は君が生きている証しなんだ。
実は、先輩たちは、君たちの新しい情熱を待っているんだ。
最初はガムシャラでもイイ。暴走に見えてもかまわない。
あきらめずにぶつかれば、いつか大きな壁を打ち砕く。
新しいかたちの、新しい温度の情熱で、未来を作るんだ。
失敗をおそれるな。辛苦に立ちむかえ。困難なものにむかう姿
勢にこそ真理はある。己だけのために生きるな。それが仕事の
品性であり、君の品格になる。
苦しいかって? そりゃラクなものは仕事にはないさ。
でも疲れたら、夕空を見上げて一杯やればいい。

新しい個性に乾杯。

伊集院静

P.S. ブロガーさんも応援メッセージ投稿されていました(笑)。

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