▼ 物語は『未解決の失踪事件』から始まる ▼
「お祭の日の 夕暮れ時に
 かくれんぼをしては いけないよ」
 
これは ぼくの住む島で起こった
ある事件によって つくられた規則だ。
 
「悪いことをすると
 夕凪さまに 連れていかれちゃうよ」
 
…10年前の お祭の日だった。
ぼくたちは みんなで かくれんぼをしていた。
 
ほとんどの友達は あっさり見つかったけど
ひとりだけ…
いつまで経っても 見つからなかった。
 
次の日も その次の日も
その友達は 見つからないままだった…
 
 
▼ 消えたタイムカプセル ▼
「10年前の つづきをしよう」――
昔 みんなで埋めたタイムカプセルは見つからず
代わりに 埋めた覚えのない箱の中から
差出人不明の手紙が出てくる。
 
あの日の かくれんぼで
ぼくは『鬼』だった。
 
10年前の つづきをするというのなら
ぼくは再び 探さなければいけない。
 
ぼくは 終わらない夕暮れの中
手紙を片手に ひとりさまよい始める…
 
「もういいかい」
「もういいよ」
 
ぼくの…
10年越しのかくれんぼが 始まった。

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