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男性にも起きる更年期障害 その症状と特徴とは?

女性の症状としてのイメージがある更年期障害ですが、実は男性にもあり「LOH症候群」ともいわれ、男性ホルモンであるテストステロンが大きく影響しています。その症状にはうつ病や睡眠障害が特徴で、症状のスタートの区切りがないので分かりにくいのが厄介なところだとされています。

更新日: 2017年04月19日

egawomsieteさん

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■男性の更年期障害

更年期障害といえば、一般的には女性の更年期障害のことイメージしますが、実は男性にも更年期障害があります。この男性の更年期障害は、「LOH症候群」ともいわれ、男性ホルモンである“テストステロン”が大きく影響しています。

人生で一番テストステロン値が高い時期は20代で、中高年になってくると男性ホルモンは徐々に減少します。一般的に男性ホルモンの減少というと性欲減退やEDなどと結びつけられるだけで、命に別状はないものと思われがちです。しかし、男性ホルモンは性的な部分だけではなく、精神にも多大な影響を及ぼしている要素で、減少の影響は思いもかけないところまで及びます。
たとえば、男性ホルモンが少ないと、やる気の減退やうつ症状、筋肉痛、心筋梗塞や脳梗塞リスクの上昇など更年期障害の症状としてあらわれ、一見テストステロン(男性ホルモン)と関係のないように思える身体のさまざまな不調とも密接に関わっていることが多いのです。

気にならない人も

男性の更年期症状には、個人差があり、更年期を迎えてもほとんど気にならないほどの症状の人もいれば、日常生活も満足にできない症状の人もいます。

男性の更年期症状は、男性・女性に共通した更年期障害の症状がある一方、男性特有の症状があります。

■原因

男性の更年期障害は、男性ホルモンであるテストステロンが加齢によって低下することが直接的な原因だといわれています。それに加えて仕事のストレス、運動不足、肥満なども影響するとされています。そのため、女性の更年期は閉経期をはさんだ数年間に起こることが一般的ですが、男性の場合は40代以降、60代や70代でも発症の可能性があるのです。女性は閉経によりホルモンが急激に減少しますが、男性は長期に渡りゆるやかに減少していくため症状が自覚しにくいと言えます。

加齢に伴うテストステロンの減少

テストステロンの分泌量は20代にピークを迎え、加齢とともに徐々に減少してきます(図)。テストステロンの減少により、性欲の減退、意欲の減退、身体機能の低下、うつ症状やメタボリックシンドロームの誘発など、さまざまな心身の不調が発生します。これが男性更年期障害です。日本では600万人の潜在患者(成人男性の9人に1人)がいると推計されています。

日常生活におけるテストステロンの量の変化

体内のテストステロンの量は1日のうちで刻々と変化(日内変動)します。テストステロンは夜間眠っている間に産生されるので、血中濃度を測ると朝に高く、夕方になると低くなります。

加齢とともにテストステロンは減少してくるのですが、現代社会では60歳以上の年代よりも、40~50歳代の方の方がテストステロンの分泌量が少ないという、ショッキングなデータが報告されています(図)。40~50歳代男性は、会社や家庭でのストレスや不規則な生活によってテストステロンの減少に拍車がかかり、性欲低下や元気の消失を起こしがちなのかもしれません。そのような方も定年を迎えて仕事のストレスがなくなり、趣味でも始めることによってまたテストステロンが回復してくるのでしょうか。

■男性の更年期障害の主な症状

性機能関連症状

男性の更年期障害において代表的な症状です。
テストステロンが低下し、中でも血中のフリーテストステロンが少なくなると性欲の減退やEDにつながります。
前立腺の疾患もよくみられます。前立腺は膀胱の真下、肛門から指を入れたときに第二関節くらいまで入れるとふれる位置にあります。前立腺は女性でいう子宮のように男性の生殖に深く関係があり、テストステロンが減少するとこの前立腺に影響が現れてしまうのです。
前立腺に影響が現れると性機能の低下の他、頻尿、残尿感、会陰部の不快感など、泌尿器系症状が現れます。

自律神経失調症状

性機能関連症状同様、男性の更年期障害の代表的な症状です。
通常は体内ホルモンが適切に分泌されることで自律神経も適切に働き体の調子を整えていますが、何かの影響でホルモンの分泌量が激変すると、自律神経がうまく働かなくなることがあります。
更年期にテストステロンの分泌が大きく減少することによりホルモンバランスが崩れ、自律神経失調症状を招きます。
具体的には、抑うつ感、動悸、不安感、疲労感、食欲不振、記憶力や集中力の低下などがあげられます。

身体症状

女性と同じく、ほてり、のぼせ、発汗、睡眠障害、肩こり、関節・筋肉関連の症状などが考えられます。

女性の更年期障害同様、男性の更年期障害もさまざまな症状がありますが、更年期は高血圧や糖尿病といった生活習慣病が発生しやすい時期でもあります。紹介したような症状が長期間続いたり、症状が重い場合は更年期障害以外の病気が隠れている可能性もありますので、病院を受診した方が安心でしょう。

■精神的な充足感との関係

1つの重要な症状は、うつ状態です。どん底の気分で、何もやる気が起きず、人間関係も煩わしく、新聞を読むのも面倒くさい。それはテストステロンが低下したために生じている症状なのですが、もともと40~50歳代の男性にはうつ病やうつ状態が発生しやすいのです。

若さが失われて老いに向かうことを意識し始める年代です。それまでの生き方を振り返り、心の中に迷いも生じます。経済的な不況でリストラの危機にさらされて、将来への不安を抱えることもあるかもしれません。テストステロンの減少でEDになると自信喪失につながりがちです。自殺者が多いのもこの年代の男性です。もともと悩みの多い年代に、更年期のテストステロンの減少が拍車をかけてしまうのです。

めまい、動悸、全身倦怠感、頭痛、頭重感、多汗、のぼせ、下痢、呼吸困難など、自律神経症状も多岐にわたり発生します。抑うつ状態や不安、緊張といった不安定な精神状態が誘発してしまう症状です。

■男性更年期障害を悪化させる不眠

さらに男性更年期障害によく併発するのが不眠症です。不眠症の種類には、寝つきの悪い「入眠障害」、睡眠中にすぐ目覚めてしまう「中途覚醒」、まだ眠いのに朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」などがあります。十分な睡眠がとれないと疲労が蓄積し、気分が落ち込み、免疫機能が減少し、血圧が上昇したり、記憶や学習、意欲に悪影響が出たりします。
テストステロンは睡眠中に産生されるので、健常な睡眠がとれない状態ではテストステロンがますます減少し、男性更年期障害はさらに悪化してしまいます。

このように、テストステロンの減少した男性更年期障害の状態を放置しておくと、さまざまな病気が合併して重症化する危険性が高まります。

■男性には2種類の更年期障害がある

 男性ホルモンの低下による更年期障害は、働き盛りの40~50歳代で始まる初期の更年期障害と60歳代以降の熟年期障害に大別されます。

 40~50歳代では、仕事での強いストレスからに更年期障害を自覚する機会があります。やる気が出ない、不安で寂しいといった軽いうつ症状など、初めは精神神経症状が現れることが多くあります。

 それに対して60歳代以上では、体調不良が主となって熟年期障害が現れます。運動不足や過食などの不摂生な生活習慣を続けていたところに、男性ホルモンの低下が重なると、糖代謝や脂質代謝が崩れて高血圧、糖尿病、脂質異常、動脈硬化を誘発するメタボリックシンドロームが引き起こされるなど、体調に異変をきたします。認知症やフレイルとよばれる高齢期特有の運動機能の極端な低下も、男性ホルモンの低下に大きく影響を受けると考えられています。

■男性更年期障害はデスクワーク・管理職・真面目な人ほどかかりやすい

高齢になったら男性のすべてが男性更年期障害になる、というわけではありません。テストステロンの減少に加えて、ストレスや過労、ビタミンやミネラルの不足、性格などが絡み合って男性更年期障害の症状があらわれます。男性更年期障害になりやすいタイプとして、40~50歳代の几帳面でストレスをためやすい人、デスクワークの多い仕事や管理職などが挙げられます。

■男性更年期障害(LOH症候群)は出口の見えないトンネルです

男性には女性の閉経にあたる劇的なホルモンの変化はありません。それでも加齢とともに、ホルモンは減少していきます。しかしホルモンが減少していく度合いは個人差が大きく、まったく気にならないレベルの人がいる反面、うつなどの症状に苦しむ人も少なくありません。

男性更年期障害(LOH症候群)のやっかいなところは、スタートの区切りがないので分かりにくいということです。例えば女性の更年期障害の場合、閉経のおよそ5年前後という比較的分かりやすい区切りがあり、また、周りにも経験者が多いため、自分の悩みを相談しサポートを得やすい環境があります。しかし、男性の更年期障害はいつ襲われるか分からず、何年か経つうちに自然に症状が治ることも少ないもの。さらに悩みを打ち明ける場所がないため、不安の行き場がなくなってしまうのです。

休日や定年後に家の中でごろごろしだす、急に頑固になりいらいらしているかと思うと、がっくりして元気がない。これは典型的なテストステロン(男性ホルモン)減少が引き起こす男性更年期障害(LOH症候群)の症状です。こうした症状はむしろ本人よりも家族や周囲の方が気付くことが多いものです。「最近笑っていない」「新聞が読めない」「よく眠れない」。この3つがあるとすれば、比較的重い男性更年期障害(LOH症候群)の可能性が高く、出来るだけ早目に医師に相談されたほうがいいでしょう。男性更年期障害の専門病院で治療をすることで、本来の健康な身体を取り戻すことができます。

■男性の更年期障害の対策

「男性更年期外来」や「メンズヘルスクリニック」などで受診しましょう。そういった医療機関が近くにない場合は、目立つ症状に応じた科を受診します。

抑うつ感や落胆、イライラ、不安、疲労感、不眠、記憶力や集中力の低下などの症状は心療内科や精神科に、異常な発汗やのぼせ、ほてり、動悸、頭痛、めまい、耳鳴り、肩や背中、腰などの痛み、関節痛などの症状は内科に、勃起不全や性欲の低下、頻尿などの症状は泌尿器科が適しています。

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時事系のメルマガを08年から配信と(平日刊)。他に競馬(週3回)のメルマガを配信しています。他では自閉症の息子関連ブログなど



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