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RegTech(レグテック)で金融機関は強くなれるか?フィンテックの次の潮流

RegTechと耳にすることが多くなってきました。一体RegTechとは何でしょうか。また、FinTechとの違いは何でしょうか。FinanceとTechnologyを合わせた造語である「FinTech」はすでに市民権を得たといえる。しかし、金融をテクノロジーで刷新するという動きは拡がっている。

更新日: 2017年05月01日

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kkpapa44さん

◆Reg Techとは?

Regulation(規制)とTechnology(テクノロジー)の造語で、FinTechやMedTech、EdTechというように一つの領域とテクノロジーを掛け合わせた造語のうちの一つです。

「RegTech」は「Regulation(規制)」と「Technology(技術)」を合わせた造語で、技術によって金融規制を管理することを意味している。現在英国などを中心にこのRegTechの実用化に向けた議論も活発化

新しいサービスと規制はいわばコインの表と裏であり、またそうした取り組みにテクノロジーを活用しようという動き

◆フィンテックとの違いは?

FinTechが金融機関と個人、金融機関と法人、個人と個人という領域をカバーしていたと思いますが、RegTechは金融機関と監督官庁という関係をカバーするイメージ

・英国のFCA(Financial Conduct Authority)の定義では

「レグテックはフィンテックの一部である(部分集合)。フィンテックはテクノロジーを重点的に取り扱っており、そのテクノロジーとは規制が必要とする内容を届けるのにこれまでの現在機能している状況以上に効率的にかつ効果的に役立つものである」

◆規制の強化に対応するために。

盛り上がりの背景には、リーマンショック後の規制強化と、それに伴う金融機関のコンプライアンスコスト増大がある

法人顧客を中心に膨大なKYC(Know YourCustomer)項目のチェックが求められており、業務負担が増大している。

諸外国の先進的な金融機関では、金融業を取り巻くグローバルな規制強化の嵐の中で、業務負荷の増加を抑え、コストを削減し、顧客満足度を向上させようと、RegTechを活用したさまざまな改善策が試みられている。

今、英国を中心に、いわゆるFinTechのような新しいIT技術を活用して、複雑な規制へ効率的に対応するためのイノベーションが起きている。

フィンテックに活用される様々なテクノロジー(ブロックチェーン/DLT、AI、生体認証など)を金融の要である規制対応に活用し、これまで以上に効率的で精度が高く、かつ漏れのない規制対応の実現を目指そうとするもの

◆実際のコストは?

米JPモルガン・チェース銀行の発表によると、2012~2014年の3年間で規制・コンプライアンス対応のために、全従業員の6%にあたる1万3,000人を増員し、年間の営業利益の約10%に相当する20億ドル(約2,040億円)の追加コストがかかった。

ドイツ銀行でも2014年の1年間で法規制対応に13億ユーロ(約1,480億円)の追加コストがかかった

2016年、金融機関がマネーロンダリング(資金洗浄)などの疑いがあるとして警察庁へ届け出た取引情報が、40万件を超え、届け出制度が始まって以降最多となりました。態勢強化や不正検知システムの導入の結果とはいえ、KYCチェックに多くの人とそれに伴う相当のコストや時間が費やされています。

・RegTechの進化で改善されるコンプライアンスやレポーティング領域

・リスクデータアグリゲーション
・モデリング、シナリオ分析と予測
・ 支払い履歴のモニタリング
・顧客などのアイデンティフィケーション
・金融機関内部の「考え方やくせ」や振る舞いの監視
・市場取引
・ 新しい規制の確認

◆Reg Tecが広がっていくためには・・・。

英国ではRegulatory Sandbox(規制の砂場)という、革新的な金融サービスを提供しようとする業者に対して、審査に通れば現行法の厳しい規制適用を除外し、安全な実験環境を適用しようとする動きがある。同様の動きはシンガポールにもある。

不正防止や金融規制への対応に用いるフィンテックを特に「レグテック」と呼ぶ。日本の金融機関は海外と比べてレグテックへの対応が遅れており

金融庁の「フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議」の議事録から見る限り、RegTechに関する認知・理解度は有識者の中でもそれほど高くないようだ。

日本でRegTech関連のベンチャーが立ち上がるためには認知を高める必要があるといえる。テクノロジーを金融のさまざまな場面で活用していくためには、積極的に後押ししていく雰囲気をつくっていかなければならない

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