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【ブレグジット】イギリスのEU離脱における影響についてまとめ

英国において、6月23日に実施された、EU離脱を問う国民投票の結果が多くの予想を覆して、離脱支持という結果となり、今後、英国はEUを離脱します。今後の影響についてまとめてみました。

更新日: 2017年05月09日

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1 ブレグジットとは

英国でのEU離脱か残留かを問う国民投票を控え市場が揺れに揺れている。このEU離脱問題はブレグジット(Brexit)と呼ばれる。

ギリシアをはじめとしたユーロ圏の債務問題や統合深化が進むEUに主権の一部が移されること等のEUへの不信感からイギリスではEU離脱の声が根強く、2015年5月の総選挙では加盟条件に関するEUとの調整を行った上で、EU残留の是非を問う国民投票を行うというマニフェストの与党保守党が勝利し、EU残留・離脱を問う国民投票を行うことになり、2016年6月23日の国民投票では、僅差ながら離脱派が過半数を占め(離脱支持が17,410,742票で得票率51.9%、残留支持が16,141,241票で得票率48.1%)、イギリスはEUと離脱交渉を行うこととなった。

2 ブレグジットショック

ブレグジットショック(Brexit shock)は、「英離脱ショック」や「英国ショック」とも呼ばれ、2016年6月24日に起こった、英国の欧州連合(EU)離脱決定による世界のマーケットの大波乱のことをいいます。これは、英国において、6月23日に実施された、EU離脱を問う国民投票の結果が多くの予想を覆して、離脱支持という衝撃的な結果となり、世界の外国為替市場や株式市場などに激震が走ったものです。

当時、予想外のEU離脱となった背景として、東欧諸国などからの英国への移民急増による問題や欧州連合(EU)への根強い不満などがありました。なお、EU離脱はないと自信を持って国民投票を実施したデヴィッド・キャメロン首相は、EU離脱決定後、辞意を表明し(7月13日に退任)、後任首相にテリーザ・メイ氏が選出されました。

市場の大混乱が発生

6月24日の世界の株式市場は、予想外の事態で大幅に下落し、その中でも東京株式市場は、日経平均株価が前日比で-1,286.33円(-7.92%)となるなど、2000年以降で最大の下げ幅となりました。また、外国為替市場では、ドル/円は1日で7円超動く(一時99円ちょうど)など大荒れし、他の通貨も大きく動きました(当事国の英ポンドは大暴落)。

3 今後の予定

<今後の主要日程と見通し>

・2017年3月29日――英国が第50条発動

・同4月29日――英国を除くEU加盟27カ国の首脳会議開催。英国との交渉権限を欧州委員会に託す

・同5月――EU首脳会議に託された権限をもとに、欧州委員会が交渉ガイドラインを発表。将来的な英ーEU通商協定の交渉についても、何らかの指針を発表するかもしれない

・同5~7月――離脱交渉開始

・同4月23日~5月7日――仏大統領選

・同9月24日――独連邦議会選

・同年秋――欧州共同体法を廃止する「Great Repeal Bill (大廃止法案)」を英政府が提出予定。既存のEU関連国内法の内容をすべて英国法に置き換える

・2018年10月――交渉決着の期限目標

・同年10月~2019年3月――交渉結果について、英議会、欧州理事会、欧州議会が議決。

・同年3月29日――英国が正式にEUを離脱 (第50条交渉が延長される可能性もあるが、それには他のEU加盟国27カ国の同意が必要)

テリーザ・メイ英首相は28日、英国の欧州連合(EU)離脱をEUに正式通告する手紙に署名した。EU基本条約(リスボン条約)第50条にもとづき、29日に欧州理事会のドナルド・トゥスク議長に渡され、それによってブレグジット(英国のEU離脱)手続きが正式に始まる。

離脱交渉の期限は、第50条発動から2年。このため、英国とEUの双方が交渉延長に合意しない限り、英国は2019年3月29日にEUを離脱する。

3-2 交渉の課題

・通商――英国は単一市場を離脱し、EUとの新たな関税協定と自由貿易協定を目指す

・在外国民――英国内に住むEU加盟国の国民と、EU域内に暮らす英国民の権利を保障するため、英政府は「できるだけ速やかに」合意を取り付けたい意向

・手切れ金――英政府は、EUに何らかの対価を支払う約束は守ると表明しているが、その額が500億ポンドに上る可能性があるという報道は否定

・北アイルランド国境――英政府は、北アイルランドとアイルランドの間に「可能な限り、つなぎ目や摩擦のない」国境の設置を目指すと表明

・主権――英国は欧州司法裁判所の管轄を離れるが、政府は貿易紛争などの解決のため別の紛争解決手続きの策定を目指す

・安全保障――英政府は、安全保障や機密情報の共有について今後もEUと協力したい方針

・暫定合意――最終的な離脱合意が施行される前に、暫定合意が必要となるかもしれない

4 ブレグジットの影響

4-1 EUに対する影響

ブレグジットによってEUに生じるもっとも影響としては、域内第2位の経済力を持ち、強い軍事力を誇るイギリスを失うことでEUの自信や国際的な立場に、大打撃となることがあげられます。

EUの国際的な立場が悪化すれば、様々な場面での影響力の低下や、グローバル経済から後退する可能性が大きくなります。

イギリスは独仏に次ぐ第3位の出資国であり、2010年から2014年のEU予算では差し引きで平均年間92億3千万ユーロを負担しているため、その穴埋めはEUにとっても頭痛の種と言われています。

イギリスが離脱した場合に生じる予算の不足分は、経済的に弱い地域や農業従事者への補助金が穴埋めに充てられ、補助金の恩恵を受けていた分野の競争力が弱まることが予想されます。

4-2 イギリスに対しての影響

一番大きな影響は、「ヨーロッパの中枢マーケットとしての地位陥落」です。もっと簡単に言うと、ロンドンが見捨てられる、ということです。

現在、世界のマーケットは、3つの都市を中心に回っています。まずはウォール街で有名なアメリカ・ニューヨーク、そしてアジア圏においては中国・上海、そしてヨーロッパを統括するのはイギリスのロンドンです。この3つを中心にしてマーケットを回すことによって、24時間の取引が可能となるわけです。

だから、ロンドンには各国の金融機関がこぞって拠点を置いています。イギリスがEUに加盟している現在、ロンドンに拠点を置けばEUのその他27か国でも許認可を求められず、自由にビジネスを展開できます。

しかしながら、イギリスがEUを離脱すると、もしかしたら、これらの企業がロンドンを出て行ってしまうかもしれないのです。要は、「ロンドンに拠点を置いても、ヨーロッパ展開できないじゃん」となるわけです。

おそらく、イギリスがEUを離脱した場合、金融機関の多くはドイツかフランスに移転すると言われています。

そうすると、当然、多くの失業者が出ます。この影響によって生まれる失業者は、残留派のデータによれば95万人に上ると言われています(イギリスの国民数は約6,500万人)。これは大事ですね。

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