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【悠久の影】芥川龍之介おすすめ作品

1892~1927 日本の作家『羅生門』『蜘蛛の糸』『地獄変』『藪の中』

更新日: 2017年07月10日

ポケナイさん

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芥川龍之介

人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦莫迦しい。重大に扱わなければ危険である。

出典『侏儒の言葉』芥川龍之介

言わずと知れた、日本の短編の名手。
美形で、賢明で、煙草好きで巨根。
24歳の時に執筆した『鼻』が、夏目漱石に絶賛され一躍人気作家となる。
そして10年余りで数多くの名作短編を生み出し、35歳で自殺する。
全部紹介しようと思いましたが、面倒くさくなったのでやめました。人間の屑がこの野郎。
どの作品も、一時間あれば読めると思います。

芥川龍之介の主な作品

1915年 羅生門
1916年 鼻、芋粥、手巾、煙草と悪魔
1918年 蜘蛛の糸、地獄変、邪宗門 、奉教人の死、枯野抄
1919年 犬と笛、魔術、蜜柑
1920年 舞踏会、南京の基督、杜子春、アグニの神

1921年 藪の中
1922年 将軍、報恩記、三つの宝、トロッコ、おぎん
1923年 侏儒の言葉、猿蟹合戦、あばばばば
1924年 一塊の土、桃太郎
1927年 河童、蜃気楼、文芸的な余りに文芸的な
歯車、或阿呆の一生、西方の人、続西方の人

羅生門

ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。

出典『羅生門』芥川龍之介

芥川龍之介の初期の作品。
教科書に載っていますので、多数の方が読んでいると思います。
『帝国文学』にて発表され、全く話題になりませんでした。
『今昔物語集』を題材にしています。

正義感のある人間が、他人の悪を見、同じく悪の道に走る。
我々の日常にも、同じようなことがしばしばある。
善と悪が、相対せず相関する。
テーマはシンプルですが、奥が深い作品です。

芥川龍之介は、アナトール・フランスの作品を好み、『バルタザール』を翻訳しています。
アナトール・フランスの『神々は渇く』から、着想を得たと考えられます。

こうなれば、もう誰も哂うものはないにちがいない

出典『鼻』芥川龍之介

鼻が長くて笑われる人間が、逆に鼻が短くなって笑われる。
『今昔物語集』と『宇治拾遺物語』を題材にしています。
『新思潮』の創刊号に掲載され、夏目漱石に絶賛されました。

芋粥

これは又、御少食じゃ。客人は、遠慮をされると見えたぞ。

出典『芋粥』芥川龍之介

『今昔物語集』を題材にしています。
長い間、抱き続けていた夢が叶う。ところが全く喜べない。
夢を追うのが楽しいのであって、夢が叶ってしまっては面白くない。
そして自ら叶えるのが楽しいのであって、他者によって叶えられたものは面白くない。

「人生には二つの悲劇がある。夢が叶わないこと、夢が叶ってしまうこと。」
『人と超人』バーナード・ショー

人の心理として、幸福を恐れる場合があります。
幸福の後にある不幸(例えば334)を、恐れているのかもしれません。
最悪な展開ですが、よくある事です。

手巾

私の若い時分、人はハイベルク夫人の、多分パリから出たものらしい、手巾のことを話した。それは顔は微笑していながら、手は手巾を二つに裂くと言う、二重の演技であった、それを我等は今、臭味と名づける。

出典『手巾』芥川龍之介

夫人が息子が死去したことを、冷静に話す。
だが手巾を持つ手は震えている。
これこそ、日本の女の武士道だ。
そして目の前には、ストリンドベリの本がある。

蜘蛛の糸

こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己のものだぞ。お前たちは一体誰に尋いて、昇って来た。下りろ。下りろ。

出典『蜘蛛の糸』芥川龍之介

アニメ昔話で見た方が多いと思います。
カンダタ(犍陀多)と言えば、ドラゴンクエストⅢのボスですね。
この本には、二人の鈴木が関わっています。
鈴木三重吉と鈴木大拙です。
フョードル・ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』にも、『蜘蛛の糸』と良く似た話があります。

全ての人間が幸福にはなれない。
何故、全ての人間が幸福にはなれないのか?

地獄変

あのさっきまで地獄の責苦に悩んでいたような良秀は、今は言い様のない輝きを、さながら恍惚とした法悦の輝きを、皺だらけな満面に浮べながら、大殿様の御前も忘れたのか、両腕をしっかり胸に組んで、佇んでいるではございませんか。それがどうもあの男の眼の中には、娘の悶え死ぬ有様が映っていないようなのでございます。唯美しい火焔の色と、その中に苦しむ女人の姿とが、限りなく心を悦ばせる、そういう景色に見えました。

出典『地獄門』芥川龍之介

教科書に載っていますので、多数の方が読んでいると思います。
『宇治拾遺物語』を題材にしています。
良秀は、大殿に絵を描くことを命令される。
見たものでないと書けない。大殿は一計を案じる。
『邪宗門』は、大殿の子である若殿が主人公です。

犠牲の許容という問題。
芸術の為に、自らの娘を犠牲にした。
我々は日常生活に於いて、この作品と同じようなことをしているのではないか?

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