群集心理の原型

群集心理に関する学問的研究の基礎は、イタリアの社会心理学者S・シゲーレ[2](Scipio Sighele)とフランスの社会心理学者ル・ボンによって固められた。シゲーレにせよル・ボンにせよ、19世紀末葉のヨーロッパにおける政治的、社会的激動期の混乱と茫漠(ぼうばく)たる不安を背景に、国家の運命をも左右しかねないほどの政治的躍進を遂げ、しだいに強力な階級に成長しつつあった民衆ないし労働者を群集としてとらえ、もっぱら群集の否定的性格をクローズアップした。シゲーレにとって、労働者階級はもっとも恐るべき群集であり、野蛮な暴動を企図する点において犯罪的群集であったし、ル・ボンにとっても、労働者階級にほかならぬ群集は、少数の知的貴族によって創造され指導されてきた文明を大規模に破壊する点において、やはり犯罪的であった。こうして、犯罪性、凶暴性、盲動性、衝動性、激高性、軽信性、被暗示性、偏狭性、知能的・道徳的劣等性などといった一連の病理的症候群が群集心理の原型とならざるをえなかった[1]。

出典集団心理 - Wikipedia

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