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元スーパーニュースのメインキャスター安藤優子さんは認知症の母親を介護していた。知られざる介護とは…

2000年からフジテレビ系報道番組『スーパーニュース』のメインキャスターで有名の安藤優子さん。現在は、午後の情報番組『直撃LIVE グッディ!』で司会を務めていらっしゃいます。平成27月1月に母・みどりさんを亡くしていたことを告白していました。ご本人は、認知症となり89才で亡くなりました。

更新日: 2017年10月13日

romicocoさん

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母の認知症を受け入れるのは大変だった

母が施設に入ったのは6年前です。その3年前にすい臓がんで父が亡くなり、埼玉の自宅でのひとり暮らしは徐々に難しくなっていきました。

 飼い犬の世話ができなくなり、お料理の上手な人だったのにお鍋は焦がしたまんま。冷蔵庫に腐った食品が山盛りで、ヘルパーさんも勝手に次々、クビにする。母が、私の知っている母ではなくなっていきます。

 姉がしょっちゅう様子を見に行ってくれましたし、私も週末は必ず泊まりに行きました。母もがんばってがんばって、でも3年が限度でした。

認知症になると、日常生活に少しずつ問題が生じてきます。基本的な動作である排泄、食事、着替えなどは初期の段階では障害されません。しかし、手段的な日常生活動作である買い物、掃除、洗濯、食事作りなどは障害され、一人暮らしは難しくなっていきます。

家族の決断

私も仕事との両立が破綻してきて、姉の家には義母が、兄のところは共働き。じゃあ、誰が一緒に暮らせるの?と考えると、それぞれ同居には問題を抱えているわけです。かなり揉めましたが、「母には申し訳ないけれども、施設に入ってもらおう」って、3人で決めました。

そんなとき、もっとも頼りになるのは家族です。家族が介護を頑張ってくださるところもあれば、介護をしてくれない家族もあり高齢者虐待に結びついてしまう場合もあります。介護する方も、自分の生活があります。介護と生活のバランスが崩れてしまうと、介護者が体調を崩したり倒れてしまうことが少なくありません。介護者ができる範囲で、介護をしてできないことに関しては介護サービスなどを利用することをオススメします。

施設に入れたことへの迷い

そのあとも大変でした。「自分の家があるのに、なんでそんなところに行かなきゃいけないの!」って母はものすごく怒りましたから。姉と兄と私の家のちょうど真ん中ぐらいにあるホームを探し、最初は「水道の工事をするから1週間だけ」と嘘をついて行ってもらったんです。

 頭のいい人だから、子供たちの嘘は見抜いていたと思います。入所後も、訪問客に隠れて脱出をはかったり、泣いたり、わめいたり、怒鳴り散らしたりが続きました。「あなたたちをここまで一生懸命育ててきて、なんでこんな仕打ちをされなきゃいけないの」。母に泣かれて、姉も私も泣きました。ひどいことをしていると思えて、「やっぱり私が一緒に暮らすわ」と言ったこともあります。

 家に来てもらっているお手伝いさんに、「優子さん、どうするんですか? 24時間どうやって看るんですか? 3人が等分の責任を負わなくちゃいけませんよ」と言われ、母に我慢してもらうしかないと心を鬼にしました。

多くの皆さんは、施設に入れることをためらう場合が多いです。施設に入れてしまうのは、申し訳ない。今までとてもお世話になっていたのに、それをこんな形で恩をあだで返すような気持になる。などと考えてしまいがちです。また、本人からも私をこんなところに入れるのか。家に帰りたい。どうして、こんな仕打ちをするのかと責められることもあります。しかし、家に帰った本人は日常生活がままなりません。そのような状況で、自宅に帰すことはかえって本人のためにならない場合があります。安全は場所で、安全な食事を食べ、多くの人と会話を楽しめる。それは、本当に本人にとって悪いことにはならないと思います。

本人のプライドや尊厳

入所したとき母は歩けたし、自分はほかの入所者とは違う、という気持ちだったんですね。お風呂に入るときも、介助の職員をつねったり髪を引っ張ったり。誇り高い人でしたから、人の手を借りることが嫌で、ホームでの生活に慣れるまでに時間がかかりました。

 特に嫌がったのは、耳元で大きな声で話されること。必ず、「私は聞こえているわよ」って言い返すんです。食事のとき、ホームではエプロンのようなものをつけさせるんですが、彼女の誇りを傷つけるようでやめてほしいとお願いしました。汚れたら替えの服を用意しますから、と。

本人は、何もかも分からなくなっているわけではありません。こうしてほしくない、嫌だな、楽しいな、うれしいなという感情は生きています。その瞬間に起きた「出来事は忘れてしまっても」「感じた感情は忘れない」ことが多くあります。

家族も任せ切りでなく介護に参加する

要望を出すだけでは説得力がないので、家族も積極的に介護にかかわりました。姉と兄と私と、母の知人にもお願いし、毎日誰かは顔を出し、一食は介助するようにしました。連絡ノートを作って、「ちょっと熱がある」とか、“今日のみどりさん”の様子を書くようにして…。みんなに、ああでもない、こうでもないって、世話を焼かれて、母は幸せな人ですよね。

「施設に入れたから介護は終わり」ではありません。施設に入っても、家族の面会や洗濯など参加できる介護は多くあります。施設にいれることで、すべて家族の責任がなくなるわけではありません。積極的に介護に参加し、本人に家族が気にかけていることや心配していることを伝えることで、見捨てられたという思いを払しょくでき、施設でも穏やかに過ごせるのではないでしょうか。

平成29年7月18日放送の「直撃LIVE グッディ!」で、安藤優子さんが母親が認知症だったことを明かし、介護生活について語っていました。

番組では、俳優の砂川啓介さんが妻で声優の大山のぶ代を残し、死去したことを伝えた。11日に尿管がんのため、80歳で亡くなったという。砂川さんは、2015年に同番組のインタビューを受けた経緯があり「先に僕が逝くワケにはいかない」と心境を語っていた。

アニメ「ドラえもん」(テレビ朝日系)の声優として有名な大山だが、現在はひとりで生活することができず、老人ホームに入居しているとのことだ。

認知症で、パートナーが亡くなったことも理解できなくなる

スタジオでは、大山が、砂川さんが亡くなったことを理解しているのかと案じられる中で、安藤も自身の父親が亡くなったときの母親の様子を語った。安藤の母親は、その頃すでに認知症に罹っていたそうで「そのときは(亡くなったことが)わかるけれども、その後『(父は)どこ行っちゃったんだろう』という感じになっていた」と明かし、現在の大山も同じような状況ではないかと推測した。

認知症の方は、出来事を忘れてしまいます。亡くなったことを説明すると、その時は、亡くなったのかと理解しますが、亡くなったこと自体を忘れてしまうため、どこにいるんだろうと再び確認するのです。その瞬間は理解はできます。何度聞かれても、本人にとってはすべて初めて聞くことになるのです。このときに、何回も聞かないで、さっき言ったでしょと言うと本人は初めて聞くのになんで怒るんだろうとなってしまいます。関係が悪くなるばかりなので、怒らずに根気よく付き合ってあげると本人も安心できます。

介護って悪いことばかりじゃない

また、安藤は母親の介護について「(認知症だった母親が)めちゃめちゃ子どものときみたいに戻っちゃって」「すっごくかわいらしいことしたり、言ったり、表情を見せてくれたりすることもある」と、悲劇的と捉えられがちな認知症の違った様子を明かしたのだ。

そんな瞬間もあることから、安藤は「介護って全然、悪いことばかりではない」と伝え、「それだからこそ、とても心残りのまま逝かれたのかなという感じがします」と、大山を残して死去した砂川さんの気持ちを推し量っていた。

まとめ

いかがだったでしょうか?安藤優子さんを参考に、認知症になるとどんなことが起こるか、介護する家族はどんな気持ちになるのかを解説させていただきました。介護している方、認知症ってどうなるんだろうと考えている方には、貴重な経験談だと思います。認知症はマイナスなイメージがまだまだ強いですが、すべてが悪くなるわけではないのです。本人は、何もかも分からなくなるわけではありません。残された機能を活かしながら、本人にできること、役割を持って生活することが大切です。また、介護者の方は自分が倒れてしまってはいけません。介護はいかに楽をしながら行うか(責任は取らなければいけませんが…)が大切です。困っている方は、自治体や地域包括支援センターに気軽に相談してください。何か解決策が見つかるはずです。

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