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自分で自分の髪の毛を抜く「抜毛症」は、心の問題が絡んだ病気

自分で自分の毛を抜き、しかもそれがやめられない病気のことである抜毛症は、子どもから大人まで発症し、特に学童期から思春期の子どもに多くみられます。原因はやはりストレスが関係しているようですが明確にはわかっておりません。また、髪の毛を食べてしまうことで毛髪胃石となることもあるだけに深刻な病気です。

更新日: 2017年09月03日

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egawomsieteさん

■抜毛症とは

髪の毛、まつ毛、眉毛、ひげ、脇の毛、陰毛、手、足などの体毛を自分で引き抜いてしまう行為障害です。
別名、抜毛癖(ばつもうへき)とも呼ばれます。

無意識のうちに毛を抜いてしまうケースもあれば、抜くのを止めようとしても止められないケースもあります。

抜毛症は、子どもから大人まで発症し、特に学童期から思春期の子どもに多くみられます。無意識のうちに髪の毛に触れて引き抜いている場合と、本人が分かっていて抜いている場合があります。

・抜毛症と強迫性障害

抜毛症は、衝動制御障害や強迫性障害(OCD)の一つに分類されていました。
抜毛癖の症状は、衝動を抑えられないことから強迫性障害とよく似ていますが、そこに分類されるのに疑問の声がありました。
どちらかとういと強迫的な癖や習慣、という考えかたが強まっています。

最近では抜毛癖は、爪かみ、唇を噛む、口の中を噛むといった症状の
『BFRBs(Body-focused repetitive behavior/身体に対する反復的行動』の一種だといわれています。

抜毛症は、身体へある行動をくり返し行う病気のBFRBs(Body Focused Repetitive Behavior)として分類されることもあります。以前は抜毛癖として強迫性障害の一種とされていました。精神疾患の国際的な診断基準の改訂版DSM-5によると、抜毛症は強迫性障害に関係している病気とされています。

誰にも知られたくない(隠したい)

抜毛症の方は、抜毛行為を誰にも知られたくないと思い、誰にも見られない所で自ら毛を抜く傾向にあるようです。本当は誰かに、精神的に抱えているストレスを誰かに知ってほしいと思っていても、なかなか打ち明けることができないといった苦しみがあると言えます。

■抜毛症に見られる特徴

患者さん自身は抜毛を望ましくない行為と自覚しているにも関わらず、やめようと思っても、なかなかやめられずに繰り返してしまうことです。

1.髪の毛があちこち不規則に抜けている。

2.脱毛した痕が丸くなっていない。

3.利き手が右なら頭の右横とその前後、左利きは左横とその前後が抜けている。

4.毛髪の中に途中で切れた髪の毛がある。

5.コイル状に丸まった髪の毛がある。

前頭部から頭頂部の拾い範囲に渡り、髪が薄くなって地肌が透けて見えます。進行すると、まだら状の「脱毛斑」ができます。特に、利き手の側(右利きの人は右側)の抜毛が深刻な状態になります。ハゲてしまうこともあります。

■髪の毛を食べてしまうこともある?

抜毛症は、意外な症状から見つかることがあります。それは、食欲不振や腹痛といった症状で、抜いた髪の毛を食べてしまうことに起因します。髪の毛は、飲み込んでも消化されません。そのため、胃液や食物などと混ざり合って、石のように硬い固形物になってしまうのです。このような塊を「毛髪胃石」と言います。食べ続けた結果、塊が大きくなると、むかつきや嘔吐(おうと)、便秘などの症状が表れ、腸閉塞(へいそく)を起こすこともあり、見つかった場合は手術で取り除かなければ命の危険もあります。

■抜毛症の原因はストレスか

抜毛症の原因は明確に分かっていません。抜毛症の原因とされる説は


●ストレス・不安

●退屈しのぎ

●遺伝

抜毛症という病気は、過度のストレスが原因で引き起こされるもので、女性の患者さんが多いです。この病気は、本人が気づかないうちに発症していることが多く、ストレスを抱えやすい社会人から、家庭環境やいじめによるストレスを抱えている子どもにも起きます。ストレスを軽減することを目的に行われているのです。精神的な面が影響しているので、まずは精神安定剤を図ることが望ましいでしょう。

・学童期(5~10歳未満)・思春期(10~17歳)の抜毛症

無意識に起こる抜毛症は、10~12歳頃に発症しやすいようです。両親との関係などで、もっと幼少期(5~10歳未満)でも発症することがあります。

この年齢の子供は、自分ではストレスの原因がよくわかりません。不満や不安の表現方法も、それを解消する方法もよくわかりません。そのため、精神的ストレスが溜まっていきます。自分で自身の髪の毛を引き抜く行為は、ストレスの対処法なのです。

・成人の抜毛症

思春期以降成人の抜毛症は、女性の方が発症率が高いと言います。「思春期以降、男性は素直に自分を表現しながら生きていくのに対し、女性は自分の内面を隠す傾向があるため、男女差が生じる」という説があります。

しかし、社会に出てからは、男性も女性も、職場の人間関係・仕事上のトラブルや悩みなど、多種多様の精神的ストレスが絶間なくかかってきます。「自己抜毛」がストレス対策になる可能性は、男性にも女性にもあります。

ただ、男性は、自分の癖を隠す傾向があるだけでなく、若いのに薄毛やハゲに悩む人が少なくありませんから、自己抜毛が見つかりにくいのでしょう。

■抜毛症の2つのタイプ

無意識に毛髪を引き抜いてしまう

学童期から思春期にかけて、よく見られるタイプです。TVを見ていたり、本を読んでいたり、勉強したりしている時、なんとなく手持無沙汰で、無意識に頭髪を引き抜いてしまいます。

退屈感がきっかけとなって、抜毛が起こるようです。ただし、その行動の陰には精神的ストレスが存在します。

毛髪を引き抜きたい気持ちが抑えられない

思春期後半から成人以降に発症することが多いタイプです。

髪の毛をどうしても引き抜きたい・髪を引き抜かずにはいられない・とにかく髪の毛を抜きたい・髪の毛を引き抜かないと、気持ちが落ち着かない という強迫的なものです。

強い不安に駆られて、衝動的に髪の毛を引き抜いてしまいます。髪の毛を抜くと、一時的に気分がスッキリして、不安が収まります。しかし、再び不安に襲われると、また、髪を引き抜かずにはいられません。抜毛行為を繰り返し、しだいにエスカレートしていきます。

■円形脱毛症と抜毛症の見分け方

抜毛症は同じ部分の毛を抜き続けるため、毛が生えている部分と抜けた部分の境目ができ、一見すると円形脱毛症に間違いやすくなります。ただし、抜毛症は無造作に毛を抜いてしまうため、円形ではなく不規則な形になったり、切れ毛が多数できてしまったりするなど、円形脱毛症とは違った特徴から見分けることができます。

さらに、抜毛症は利き手が届きやすい範囲の毛を抜いてしまうことから、頭の両側ではなく決まった側の側頭部や前頭部の毛が薄くなることも特徴の一つです。

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