1. まとめトップ

人類の偉大すぎる発明、『アラビア数字』が世界標準になった理由

数を表す文字のことを「数字」と呼びます。数字の種類は数あれど、いま世界中で一般的に用いられている数字はご存知「アラビア数字」です。アラビア数字が世界標準になった経緯を調べてみました。

更新日: 2017年09月20日

5 お気に入り 51827 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

世界標準の言語は英語だけど、世界標準の数字は『アラビア数字』

単に「数字」といえば、通常はこの「アラビア数字」を指す。

数字は私たちがよく使うアラビア数字(1,2,3,・・・)の他にも、ローマ数字や漢数字などいろいろあります。

数を表す記号にはさまざまなものがありますが、世界中でもっとも利用されているのが私たちもよく知っている「アラビア数字」です。

現在、世界的に最も使用されている数字は、言うまでもなくアラビア数字である。(0.1.2.3...)

「英語が世界標準語」であることと同じくらい──いやそれ以上に、この「アラビア数字」は世界標準の数字として定着していると実感しているはずです。

そうなるまでには、いろんな変遷がありました。
メソポタミア、エジプト、黄河、インダス文明など、それぞれの時代や地域でそれぞれの数字が発明され、その地域で進化していきました。

数字はアラビア数字や、比較的知られているローマ数字だけでなく、世界各地で色々な数字が存在していました。

世界各地の数字=数を表す文字。

私たちに馴染み深いものとしては、
一番上の「アラビア数字」
上から二番目「漢数字」
下から二番目「ローマ数字」
が挙げられます。

実はインド発祥だった『アラビア数字』

インド最古の数字はブラーフミー数字であるが、この時はまだ位取り記数法ではなく、0 の数字が無かった。おそらく6世紀までに 0 が発明され、デーヴァナーガリー数字となり、これが四方に伝わっていった。

インドで発明された“アラビア数字”の原型が各地に伝わった最大の理由として、「ゼロの概念」の発見があります。(詳しくは後述)

ゼロを発見したインド、そしてインド数字はアラビア数字となり、現在使われている数字となったこと。
負の数や方程式の計算を発展させたのもインドの人々です。

イスラムで発達した数学が西洋につたわり西洋科学の基礎になりました。
そこから世界に広まりました。

なお、算用数字は一般に「アラビア数字」とも呼ばれるがアラビアで用いられている数字(ヒンディー数字)とは異なっている(ただし「ヒンディー数字」はインドで用いられている数字とも異なるものである)。

当時のイスラム圏が学術的に中世ヨーロッパより上だったというのも、この意味においては間違いありません。

「数」を「数学」にした天才、フワーリズミー

al-Khuwārizmī

9世紀前半にアッバース朝時代のバグダードで活躍したイスラムの科学者/数学者。

インド起源ゼロの概念を初めて用いたことで知られ、その著書『代数学』は、後にラテン語に翻訳されてヨーロッパに伝えられ、教科書とされた。

西暦780年ごろに現在のウズベキスタンで生まれたアル‐フワーリズミーは,「アラビア数学の偉大な英雄」と呼ばれています。

アル・フワーリズミーは、彼の書物の中で2次方程式に2つの根があることを述べています。
また、方程式における未知数を、「shay'」(シャイ=とあるもの)という単語で示すことを述べています。

彼の著作がヨーロッパに伝えられる段階で、「x」を「sh(シ)」と読むスペイン語を通過する際に、shay'の「s」が「x」に置き換えられたといいます。われわれが未知数を「X」と呼ぶようになるには、このような背景があるとされています。

数学である種の問題を解くための計算の手順、方法を意味するアルゴリズムという用語はこのアル=フワーリズミーに由来する。

アラビア数字が世界標準になった理由は「ゼロの概念」の存在

アラビア数字が世界標準になった理由──

それは、数字としての「ゼロの概念」の存在にありました。

数字の表記においては、空位を示す「0」の存在が、その簡明さと実用性において、極めて重要な役割を果たしている。

アラビア数字が世界に広まった鍵となっているのは、極めて優れていた「ゼロの概念」の存在です。

最大の特徴は、ローマ数字や漢数字と違い、ゼロ記号があることで、このゼロの概念はインドからイスラーム世界に伝えられたとされる。

7世紀(紀元628年)に、数学者・天文学者であるブラーマグプタが、その天文に関する著書「Brahmasphuta Siddhanta」(宇宙の始まり)において、「0(ゼロ)と他の整数との加減乗除」について論じ、0/0を0と定義した以外は全て現在と同じ定義を用いた。これが、「数としてのゼロ」、即ち「数学的演算の対象として、初めて0(ゼロ)を取り扱った」形になっている。

「無」を意味するゼロの定義が確立されたことが、その後の数学の発展に非常に大きな影響を与えているのです。

インドは「無」や「空」といった概念を深めたヒンズー教・仏教の国であり、数学やITに強い国として知られる。その源泉は抽象化力にある。1個のリンゴを食べてしまえば、なくなる。ないものは数える必要がない。しかしインド人はリンゴの存在を抽象化して、「リンゴが0個ある」と考えた。

インドでは数える必要のない「何もないもの」を「ゼロ」と表現しました。

そして、これが数学の大いなる発展の礎となるのです。

画像は数字としての「ゼロ」の用例が記された世界最古の数学書『バクシャーリー写本』(Bakhshali, 3〜4世紀頃)。

ゼロ記号を用いたアラビア数字を用いることによって、フワーリズミーに代表されるアラビアの数学は世界の中で最も早く発展した。

インドで使われるようになった「ゼロの概念」は、便利な記数法としてアラビア人の手をへて十字軍やイベリア半島でヨーロッパに伝えられ、それまでのローマ数字の記数法に代わって「アラビア数字」として用いられるようになった。

例えば、「2,704」というような数字を表現することを考えてみると、これを「ローマ数字」で表すと、「MMDCCIV)(M=1,000、D=500、C=100、IV=4)となる。

ローマ数字は、「0」を表す表記を持たず、その一般的なルールに従った場合、4,000以上の値を表現できないが、アラビア数字では、「0」を用いることによって、どんな大きな数字も簡単に表現できる。

たとえば、百の位が欠けていることを表すのに、1 34と空位をあけておくだけにすると、最初の1がなんの位かはっきりせず、誤るおそれがある。そこで、空位をはっきりと表す記号として0を考え、それを使うことにすると、1034のように紛れがなくなる。このように、位取り記数法には空位を表す0が必要不可欠である。

1 2