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本自体に特殊な仕掛けがあるから二度驚けるミステリ小説7選

ミステリー小説、推理小説と言えばその内容に驚天動地のトリックが仕掛けてあるのは誰もが知るところです。しかしストーリーだけでなく、本そのものにもギミックが仕込まれていたとしたら。。。何だか考えただけでもワクワクしてきますよね。ミステリ好きにはたまらない、そんな一冊で二度おいしい小説を紹介します。

更新日: 2020年04月18日

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gesyutarutoさん

■短編小説が消える驚きのマジック!

作者:泡坂妻夫

本作はまずは袋とじを破かずに短編小説を楽しみます。そして袋とじを破ると長編小説が現れるという驚き満載の小説です。

マジシャンでもある著者ならではの奇抜なマジックです。

作者は他に「しあわせの諸」という仕掛け本も書いています。こちらもオススメです。

袋とじの状態で短編小説を読んだ後、各ページを切り開くと、長編ミステリが現れ、それまでの短編小説は長編ミステリの中に埋もれて消えてしまうという超絶技巧の仕掛けが施された本作

最大の見所は短編から長編に変わった瞬間で、短編と長編とでは全く異なったものになる所が面白いし割と良く出来ている

■ジグソーパズルを解いて謎を暴け!

作者:京都大学推理小説研究会

ジグソーパズルつきの一風変わった推理小説。パズルを解いて真相を明らかにするという趣向なので、読者が謎を解く楽しみを味わえます。

あらすじは資産家が遺産のヒントをジグソーパズルに残し、足りないピースを探してくれと依頼を受けた調査会社の二人が不思議な少女と出会うというもの。

付録のジグソーパズルを完成させると暗号が見えてくるという一風変わったミステリー。ジグソーパズルを解いてる間は、学年誌の付録を作っているような、懐かしい高揚感を楽しめました

真相と結末は、なかなか洒脱な感じで良かったと思う。ちょっとした頭の体操として、遊べればそれでよし、だね

■ぱらぱら漫画つきのミステリー

作者:鯨藤一郎

パラパラ漫画つきのミステリー。
舞台となるのはミステリの概念がない世界で、ルブランやドイル、クリスティにカーといった有名作家が大学生となり、新入部員のワンダを交えて物語が展開されていきます。

事件の謎も真相もばかばかしいままにすがすがしいです。バカミス好きは一読の価値ありだと感じました

何故かページ下にパラパラ漫画が付いているが、これが後々このような手段で使われるとは・・・・・。まあ、真面目なミステリー読者が読めば激怒してしまうのも納得の作品だが、バカバカしくも結構楽しめるのであなどれない

■一回目は普通に、二回前は鉛筆でこすって読め!

作者:RE(清涼院流水と飯野賢治のユニット)

一回目は普通に呼んで、二回目は空白の部分を鉛筆でこすって読むという斬新な形式の小説です。一回目と二回目で異なる読後感を味わえます。
ストーリーは絶望に取り憑かれた女と逃げ場を求めている男、二人がレッドブックの地で出会うとき、運命は動き出すというものです。

パースペクティヴを見事に活用したトリックにより、巧みに読者は小説世界に導かれ、帯に予言されている通り2度作品を読み直し、確実に2回衝撃を受けるであろう。私も比喩ではなく手足の先が冷たくなるようなショックを感じた

(   )のなかを鉛筆でこすると文字が浮かびあがるという、実験的な小説。この試みが思いのほか成功していて、たしかに何回も読みたくなる。でも、肝心のストーリーがなんともいえず、賛否両論だろうなあ

■読む順番でストーリーが変わる!

作者:清涼院流水

不吉なメモに焦点を当てた「DRIVE1」、朝起きると自分が二人に増えていた「DRIVE2」の二つの短編が収録されています。1と2、どちらからでも読める構成になっていて、読む順番によって読後感が変わります。

読者の好みで、読み方が選べて読後感が異なるや言葉遊び。また一番楽しめたのは話の最後に最大の仕掛けは物語の外にあるということ。わくわくしました

どんでん返しに次ぐどんでん返しがあります真相はなかなか分かりませんが自分で推理してみると面白い

■前からも後ろからも読める小説を二冊続けてどうぞ!

作者:折原一

絶海の孤島で起こる連続密室殺人を描いた「首吊り島」、都会で発生した監禁事件を描く「監禁者」、そして二つの話が交差する「倒錯の帰結」の三部構成です。袋とじは最後にお楽しみください。

<B表から読めば『首吊り島』。裏から読めば『監禁者』という風になっており、その中央に『倒錯の帰結』という風に、二つの作品を繋げる話

このぶっ飛んだ発想に脱帽。本当に面白かった。メビウスの輪のようにぐるぐる廻るストーリー。エンドレスに続く監禁。さすが折原一

作者:芦辺拓

名探偵の森江春策が館で起きた殺人に挑む「月琴亭の殺人」、不可解な事件の連鎖を追うジャーナリストが活躍する「ノンシリアルキラー」の二つの物語を収録。
前からも後ろからも読めるようになっており、解決編は袋とじの中にあります。

本書は「月琴亭の殺人」は縦書きで「ノンシリアル・キラー」は横書きであるため右開きからでも左開きからでも読者の好みで読み進めることができて、紙の本ならではの仕掛けがうれしい

芦辺氏らしい本格ミステリーの裏をかいたようなトリックがさく裂する。アイデア倒れに終わらずきっちりと仕上げているのは評価したい

■独創的な実験小説短編集はこちら

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