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海洋ロマン!? 地図にあって実在しない『幻島』3選

地図(海図)に載っており、広く存在が信じられていながら実在しない島を『幻島』と呼びます。CIAが消したとも言われる「ベルメハ島」、日本政府が公式に領土としていた「中ノ鳥島」、Google Earthにも載ってしまっていた「サンディ島」を紹介します。

更新日: 2017年10月14日

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▼目次
① CIAに消された!? 油田の利権が絡んだ「ベルメハ島」
② 詐欺師がでっち上げた? かつて正式な日本の領土だった「中ノ鳥島」
③ Google Earthにも掲載。2012年まで地図にあった「サンディ島」

地図にあったが実在しない島「幻島」とは

地図に記載されていながら後に実在を確かめられず、地図から抹消された島を「幻島」、英語で「Phantom islands」と呼びます。

画像は1558年のZeno mapに描かれた幻島「Frisland」

幻島(まぼろしとう)は、一度はその存在が信じられ、有史以来のある期間(数世紀に亘る場合もある)に亘って地図(海図)上にも記載されたが、後代の調査でその存在が否定され、地図上から削除された島(島嶼)である。

航空機や人工衛星がない時代、他の陸地とかけ離れたいわゆる「絶海の孤島」というものの発見は船からの発見に頼らざるを得なかった。

さらに航海術が未発達な時代自らの位置も正確に掴め無いことが多く、「新たな陸地発見!」というものが実はすでに知られた陸地だったり、発見された陸地が二度と発見されないという出来事も少なくない。

▽ 近年まで地図にあった著名な幻島たち

① CIAに消された!? 油田の利権が絡んだ「ベルメハ島」

Bermeja Island
北緯22.33度
西経91.22度

・16〜19世紀の複数の海図にその位置が正確に記述されていた島
・近年の調査では存在を確認できていない
・油田の利権のために米国CIAが消したのでは、という陰謀説も

16世紀から19世紀のメキシコ湾の地図には「ベルメハ」という島が描かれていた。

ベルメハ島は、アロンソ・デ・サンタ・クルスが1539年に発行した『ユカタンと周辺の島』という地図に最初に登場。以降、19世紀に至るまでメキシコ湾の海図にはこの島が記載されていました。

その正確な場所は、アロンソ・デ・シャーベスによるEspejo de navegantes(航海士の鏡)(セビリア、1540年頃)に記載された。
フランス系メキシコ人の作図家ミシェル・アントチウ・コルファによると、1844年のイギリスの地図で、島が約60ファゾム沈没したことが報告されている。

この島は何度も報告されており、実在していた可能性があります。

この島は海抜が低く、面積は80平方キロと小さいながらも、30年前までは公式に陸地と認められており、メキシコの200カイリ経済水域もこの島を基準に設定された。

この島は、16世紀の著名なスペインの地図作成者によって近隣諸島との位置関係が正確に記載されていたが、1997年の調査ではその位置には島が見つからず、メキシコ元老院(上院)の要請でメキシコ国立自治大学が2009年に実施した広範な調査でも同様であった。

しかしここ約30年間は、地図に示された場所に行ってもその島を“再発見”することができませんでした。

メキシコ湾にも数カ所の「ドーナツの穴」がある。そして、ある理由をめぐって米国とメキシコの間で緊張状態が続いている。その理由とは石油だ。メキシコ湾には非常に豊かな油田があり、両国にとって極めて重要な意味を持つ。この海域の主権をはっきりさせることは急務なのだ。

ベルメハ島がメキシコ湾に存在しているかどうかは、油田の利権上、米国とメキシコにとってとても重要な課題だったのです。

現在島が見つからない理由として、初期の地図製作者が存在しない島を誤って観察し記載したという説、海底の地形の移動により場所が変わったという説、海面の上昇により水没したという説のほか、アメリカ合衆国に割り当てられる経済水域を拡大するためにCIAが島を破壊したと主張する陰謀説も存在する。

ベルメハ島の“消失”を巡っては、CIAによる破壊も含め、さまざまな説が囁かれているようです。

② かつて正式な日本の領土だった「中ノ鳥島」

別名「ガンジス島」
北緯30.05度
東経154.02度

・1907年に東京都在住の山田禎三郎により“発見”
・1908年に日本政府により領土として正式に認められる
・その後“再発見”できず、1946年に海図から抹消

1907年(明治40年)に、この島は山田禎三郎が発見し、上陸して測量まで行っている。報告書によると、島は外周 6.7km、面積 2.13km²、サンゴ礁と思われ植生もあり、アホウドリのものと思われる鳥の糞が積もって構成されたリン鉱石も確認できた。

当時の東京都都知事阿部浩から内務大臣原敬に提出された「小笠原島所属島嶼発見届」により、当時東京に住んでいた山田氏から中ノ鳥島の発見が報告されました。

山田はこの島を開発するため日本による領有を訴え、1908年(明治41年)7月22日に閣議決定により「中ノ鳥島」と名付けられ、日本領に編入された。

当時の政府がよく確認もしないまま、この“新島”を領土として編入しました。

1935(昭和10)年11月30日発行の海図番号48「南方諸島」(水路部)に記載された中ノ鳥島。

しかし日本領に組み込まれたものの山田の報告以外に中ノ鳥島をみたという者は現れなかった。特に大正年間は開発のため大規模な探索が行われたが該当する島は発見されずいつしか「幻の島」だろうという認識が広がった。

その後、第二次世界大戦後に存在しないものとして1946年に海図から抹消され現在にいたる。

中ノ鳥島があったとされる海域の水深はおよそ5,000m、また火山帯からも外れており、島があったとしても、それがすぐに消えてしまうとは考えにくい。

自然科学の観点から見れば実在したとは考えられないが、日本の領土として正式に認定されていた時期がある点で、世界各地の「幻の島」「伝説の島」とは一線を画する。

実は報告者の山田の経歴には島を発見するような航海の経験は皆無と言われており、島発見はおろか島を発見した航海すら行っていないのではないかという疑惑がある。なぜ架空の島をでっち上げたかの動機であるが、山田の報告書には「アホウドリが生息し」「隣鉱石が堆積し」とある。アホウドリは羽毛を取ることができ、隣鉱石は肥料や火薬の原料となる。つまり「儲け」が期待できる商品がある島であり、実際山田はこれらの採取の事業許可を申請している。

現在は詐欺師が資金を集めるためにでっち上げのでは、という説が有力になっているようです。

③ Google Earthにも掲載。2012年まで地図にあった「サンディ島」

Sandy Island
南緯19.225度
東経159.925度

・18世紀から地図に載り続けていた幻島
・2000年に実在が疑わしいことが報告され、2012年に実在しないことが確認された
・Google Earthや複数の現代の世界地図にも掲載されていた

サンディ島、または、セーブル島は、ニューカレドニア島北端から西北西約400km、チェスターフィールド諸島の東の珊瑚海にあたるフランスの領海内にあるとされていた幻島。

この島がはじめて文献に登場するのは1792年、ブルニー・ダントルカストーによるもので、ニューカレドニアの沖合にて航海中に発見したいくつかの小島の1つとして紹介されている。

1876年には、捕鯨船が南緯19度14分・東経159度56分および、南緯19度50分・東経158度51分に存在する「島」と「環礁」を報告、これがその時代の地図製作者によって「1792年に発見された島が再確認された」と誤認され、地図に記載されてしまったと考えられている。

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