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美しすぎる現代のグリオ─ソナ・ジョバルテ、魂に響く大地の音楽

飾らない。流されない。70代以上続く著名なグリオ(西アフリカの吟遊詩人)の家系に生まれ育ち、初の女性奏者として世界を舞台に活躍をはじめたソナ・ジョバルテ(Sona Jobarteh)の物語。

更新日: 2017年10月14日

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長い歴史を持つグリオ初の女性コラ奏者、ソナ・ジョバルテ

1983年、英国ロンドン生まれ、西アフリカのガンビア共和国にルーツを持つヴォーカリスト、コラ奏者、ギター奏者、作曲家。

ソナ・ジョバルテはメレス・グリオの家族出身で初の女性コラ・プレーヤー。

71代にわたる音楽家(グリオ)の家系に生まれ、両親も音楽家。
いとこにマリの伝統芸能音楽のほかフラメンコ、ブルース、ジャズなどの異文化とのコラボレーションに携わってきたトゥマニ・ジャバテ(Toumani Diabaté)がいます。
祖父はマリからガンビアに移住したアマドゥ・バンサン・ジョバルテ(Amadu Bansang Jobarteh)。

彼女の一族はマリからガンビアに移住してきた歴史をもち、祖父はコラ奏者の大家 Amadu Bansang Jobarteh とのこと。驚いたことに、現代最高峰のコラ奏者トゥマニ・ジャバテ Toumani Diabate は彼女のいとこだという。

こうした長いグリオの歴史にあって、ソナ・ジョバルテは初の女性奏者とのこと。

ロンドン王立音楽大学で作曲などを学んだ才媛でもあるそうですが、彼女の祖父、父、そして母もガンビアで活躍したグリオであり、そしてまた彼女自身も幼い頃から学んだコラを弾き歌うことを選び、現地ガンビアでも評判を呼んでいるそうです。

カサンドラ・ウイルソン、デイモン・アルバーン、ウム・サンガレなどとも仕事をしている。ロンドンのオーケストラと共演したり、ポーランドの音楽祭に招聘されて中心的役割を果たしたり、ガンビア政府の後援を受けてワークショップを開いたり。映画のサントラを書き、CDにもなっている。

日本ではまだまだ無名ですが、既に世界的なミュージシャンとの共演経歴などもある注目度の高い音楽家となっています。

とにかく、まずは彼女の音楽を聴いてみよう

シングル曲「ガンビア」の公式MV。
彼女のルーツである西アフリカの国を歌う楽曲。
YouTubeでは既に200万回近い再生回数となっています。

この曲は、西アフリカ/マンディングの伝統音楽とモダンなポップミュージックとの良質なブレンドだと思う。ほのかに切なく、それでいて心地よいメロディー。なにより、ソナ姫の清々しい歌声と笑顔に魅入られてしまった。自分にとっては、現時点でこれが今年のベスト・ビデオだ!

西アフリカの吟遊詩人「グリオ」とは?

グリオとは、文字をもたなかったアフリカ文化のなかで、歴史を伝えたり、さまざまな儀式を司ったり、あるいは名家の誉れを讃えたり、といった重要な役割を果たす世襲の音楽家です。

著名なグリオの音楽家としては、"ワールドミュージックブーム"を牽引したセネガルのユッスー・ンドゥール(Youssou N'Dour)や、ヨーロッパを中心に高い評価を得るコラの達人ブルキナファソのママドゥ・ジャバテ(Mamadou Diabaté)など、西アフリカを代表する著名アーティストが多くいます。

グリオは単に楽器の演奏をするだけではなく、歴史上の英雄譚、遠方の情報、各家の系譜、生活教訓などをメロディーに乗せて人々に伝えることを本来の目的としている。

文字のなかった時代には彼らの役割は大きく、その知識量の豊富さから王の側近などに取り立てられるグリオもいた。

いや、もっと血なまぐさく政治の道具ともされていたそうなんですね。王を讃える歌とか、敵を呪う歌まで歌ったそうです。グリオの歌の力は社会で認められていたため、王様もそう邪険に扱えない存在だったとか。

一方で差別される存在でもあったとも言われていて、その辺は社会によってその機能もさまざまだったそうです。

ソナ・ジョバルテが演奏する伝統楽器「コラ」とは?

ソナ・ジョバルテを象徴する楽器「コラ」とは?

セネガル、ガンビア、マリ、ギニア、ブルキナファソなどの国々で300年以上に渡って受け継がれてきた伝統的な民族楽器で、特にセネガルとガンビアに代表される。

元来はジャリ(仏語でグリオ)という世襲制の伝承音楽家だけが弾くことを許された楽器でした。

コラはかつて、世襲制であるグリオの家系だけが弾くことを許された楽器。

通常コラは21本の弦からなり、コラの柄の部分から左右にそれぞれ分かれていて、両手でそれぞれの音を弾いているようです。ちなみに人によっては24本だったりします。

ソナが使っているのは、標準の21弦のコラのようです。

音を出すには、両手の親指と人差し指で弦をつまんで弾くようにする。言うなればギターのアルペッジョを左右同時に、しかも両方違うパターンで弾くようなもので、滑らかな演奏にはかなりの熟練が必要である。

奏法はハープと似ています。

ハープやギターの原型とも言われ、アフリカの民族楽器の中でも最も美しい音色を持つとされる。

ジャズやブルースなど、西洋音楽のフォーマットに用いられることも多く、比較的有名なアフリカの伝統楽器と言えます。

グリオに対して人々は畏敬の念を持っているため、彼らの楽器はとても神聖なものとされる。その昔、一般人は触れることすら許されなかったという。今でも、西アフリカの一般の人々がグリオの楽器に手を出すことは少ない。

ソナ・ジョバルテの楽器コラは、それほど神聖視されているようです。

コラの演奏法は、限られた一族の間で、父から息子へと代々受け継がれてきた。その長い歴史の中に初めて登場した女性がソナ。コラを演奏する主要一族で初のプロのコラ奏者なのだそうだ。

コラは長らく男性ばかりが奏者として活躍してきましたが、おそらく時代の流れもあり、ソナ・ジョバルテが初の女性奏者として注目される存在になっています。

ソナ・ジョバルテ ライヴ演奏動画

両親はガンビアで活躍したグリオ(吟遊詩人)であり、彼女もまた幼い頃からコラの演奏や歌唱、作曲などを学んでいたそうです。

コラ演奏は左手がベース、右手がメロディの役割を担っているようです。

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