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いまや誰も疑問に思わない、12進数の「時間」の雑学

世界的に十進法が標準となっているこの世界で、未だに十二進法が基準になっているもの──「時間」。なぜ時間は十二進法で表されているのでしょうか。フランス革命によって提唱された「十進化時間」はなぜ定着せず、わずか半年で廃止されてしまったのでしょうか。身近な「時間の謎」についてまとめます。

更新日: 2017年10月20日

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なぜ時間には「十二進法」「六十進法」が使われているの?

私たちが日常で使う数字は、だいたい十進法です。

しかし、未だに「十二進法」が使われている身近なものがあります…

そう、「時間」です。

現在世界で最も使用されているであろう記数法は十進法で、これは人間の指で数をかぞえるには「10」という数字が最適だったため出来上がったものだろう、と考えられています。

ご存知のように、私たちは10で桁が繰り上がる「十進法」の世界に深く馴染んでいます。

今日でもなお十進数を用いないものがある。それが時間に関する単位である。

もはや当たり前ですが、時計の目盛りは「12」まで。

…でもよく考えてみると、十進法が当たり前の世界でなぜ「12」なの?という疑問が…。

時間は「12進法」が自然? 時計の起源

古代バビロニアやエジプトや中国では、少なくとも二千数百年前には、昼間を日時計で「12等分」した時間を使っていたという。

古代バビロニアや中国では、1日を12等分する時間を設け、これを日時計による観測で確認をしていました。

太陽が地平線に顔を出してから、姿を完全に現すまでの時間が約2分で、この2分を基本単位としていたのですね。

古来より人類は、時間を測るために十二進法を用いてきたみたい。
そしてそれは、自然の法則に基づくものだったのです。

古代バビロニア人は天空をこの太陽のサイズで分割すると、720個分で一昼夜が経過することを知っていたのです。

十二進法の起源は「太陰周期での1年が12か月であること」もしくは「親指以外の指の関節の数が12個であること」のいずれかであると考えられているようです。

親指を指標として、小指から順に指骨(末節骨 ・中節骨・基節骨)を数えることで、もう一方の手で同様に表す繰り上がりを組み合わせることで両手で144まで数えることができます。

一年に月の満ち欠けの周期が約12回あることで一年を12等分し、天球の12の星座と対応させました。1日も繰り返すものなので円でたとえた時に、その天球の12星座と対応させた時間の概念が生まれたのではないかと言われているようです。

十二進数は、意外と自然な数の法則なのです。

1日は「十二進法」をもとに、時間は「六十進法」をもとに作られた単位のため、1日は24時間で、1時間は60分として区切られているのですね。

現在一般的な計算で使われることはまれな六十進法ですが、いまだに角度・地理座標・時間を計測する際に使用されているのも事実です。

アメリカ合衆国などでは十二進数を基準とした「ダース」や「フィート」といった単位が未だに用いられているのはご存知のとおりです。

でもなぜか、ミリ秒は十進法である理由

秒以上が十二進法や六十進法を採用しているのに対し、ミリ秒(1000分の1秒、10−3s)は十進法が採用されています。

この「ねじれ」はなぜなのでしょうか。

「時間は60進法」の原則からすれば、1秒のポイント以下は、【59から01まで60等分】されねばならぬはずです。ところが、「秒」の単位の1ケタ下からは、急に「10進法」。

100m走などで馴染み深い1/10秒以下は、「9.80秒」のように十進法が用いられています。
一見奇妙なこの現象。どのような経緯でこうなってしまったのでしょうか?

国際単位系 (SI) における時間の単位は秒 (second) であり、セシウム原子の放射周期の約90億倍と定義されている。

国際単位である「秒」は、明確な定義付けがなされています。
例えば日本の計量法体系においては「セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍に等しい時間」と定義されています。

秒以下についてはまったく決まりが無く、これは他の国でもほとんど同じで、世界的な取り決めも無いまま、時計の精度だけが向上し、暫定的に使われていた10進法がいつの間にか定着してしまったのが実態のようです

しかし、秒を細分化した単位については定義が決められないまま、いつのまにか十進法で表されることが定着。

秒以下を測るようになったのは歴史が浅いので特に単位もなく、通常の数え方である10進法で数えているだけです。

要はミリ秒を十進法で数えているのは、単に「慣例」なのです。

「時」「分」「秒」といった単位が1秒以下には無いためだと思います。
では何故無いのか?
昔はそこまで短い時間を計る必要が無かったからです。

ミリ秒を計測できるようになったのはつい近年のこと。
もっと昔からミリ秒を計測できていたら、これも十二進法だったのかもしれません。

かつて時間を十進法にしようとした国があった

フランスで使用された十進化時間による時計。

18世紀に起きた市民革命「フランス革命」は、時間に十進法を本気で取り入れようとしたことで知られています。

フランス革命では、カトリックへの反発も強かったため、主導者たちはグレゴリオ暦を否定し、独自の暦と時間を作りました。

フランス革命暦では、1週は10日、1日は10時間、1時間は100分、1分は100秒とすべて十進法が使われた(十進化時間)。

フランス革命では合理性を追求した結果、日常生活におけるすべての単位を十進法を基準とした考え方に改めました。

フランス革命中の1793年10月5日、十進化時間が提唱された。これは、1日を10等分し、それぞれの分割を100等分、それをさらに100等分するというものであった。これにより、正午は5時、深夜は10時となる。

フランス革命では合理主義の名のもと、徹底的に十進法が提唱・推進されました。
十進化時間は結局定着しませんでしたが、メートル法や重さの単位であるグラムなども、フランス革命の成果といえます。

フランス革命暦は次のような規則で組み立てられました。
・一月を30日、一年を12ヶ月とし、年末に 5日( 4年に一度は 6日)の余日を置く。
・一月を10日ごとの三旬に分け、旬の最終日(10,20,30)を休日とする。
・一日は10時間。一時間は 100分、一分は 100秒とする。

さらにメートル法の創始者たちは、時間や角度すらも10進法にしようと考えた。フランス革命暦は3ヶ月ごとに韻を踏む文学性の高い月の名前を有していた。しかし他国のものと異なる暦であり、また10進法時刻表示の時計は製造が間に合わないので混乱が続き、この暦はわずか12ヶ月でナポレオンによって廃止されるはめになった。

しかし十進化時間は、それまでの市民の慣習に合わず、不評だったとされています。

フランス革命によって誕生した十進化時間を廃止したのは、ナポレオン・ボナパルトでした。

フランスでは、1から10までの十進化時間の目盛りと、1から24までの従来の時間の単位の目盛りの両方が表示された時計が作られるなどしたが、結局十進化時間は普及しなかった。

もしこの時十進化時間が受け入れられていたとしたら…いま私たちが使っている時計も、違ったものになっていた可能性が大きいのです。

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