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視点を高めるための10の思考法

視点を高めるための具体的な手法を紹介します。

更新日: 2018年03月24日

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rolly-cornさん

高い視点とは

高い視点とは、物事を俯瞰する視点です。視点が高いと、問題の全貌が見えるため、最適解を容易に導けます。例えば、巨大迷路は上から指示を出せば容易に脱出できます。

通常、要求されるのは物理的に高い視点ではなく問題の全貌を俯瞰するセンスです。「全社視点」など、お上の人達がよく喋っている抽象的な話が、いわゆる高い視点です。一般的には、現在の業務よりも1段上の視点が必要と言われています。ここからは、視点を高める手法を列挙します。良さそうなものを見つけて使ってみてください。

視点を高める方法① 没頭している作業をやめる

視点の高さは、その時の作業で決まります。なぜなら、作業によって特定の最適な視点があるからです。針の穴に糸を通す作業をする人は視点を手に近づけないと手を怪我します。低い視点の作業は低い視点が適しているのです。

一方、視点の低い作業をずっと続けると視点が低いまま抜け出せなくなります。例えば、朝早くから夜遅くまで細かい仕事をしていたら、細かい仕事から抜け出せなくなります。だから、視点を高めるためには今の作業の手を止める必要があります。さらに、「この会社をどうしていこうか」など視点の高い思考をするための専用の時間を明示的に作る必要があります。

まずは、今の作業を止め、視点を遠くに外すことが、視点を高めるための第一歩です。中性子などの多くの発見も、気分転換から生まれました。同じことをずっと悩み続けるのは非効率です。

視点を高める方法② 出来事の全体が見える視点を選ぶ

みんな円錐状の視野がある。という情景を円錐状の視野で眺めた様子。

さて、没頭している作業をやめたところで、何をすれば良いのでしょう。

視点は高ければ高いほど良いわけではありません。宇宙の果からの視点では、目前の問題を解決できません。世界の平和を願いながらはんだ付けをしていたらやけどします。出来事を正確に判断するには、出来事の全体が鮮明に見える視点が適切です。

例:
・部門をまたぐ問題は全社視点
・国家同士の問題は世界視点
・細かい手作業は手と周辺だけ見える視点
・売上に伸び悩んでいたら生産・消費全体の視点
・「○○業界の縮小」ではなく「○○業界から××業界へのシフト」

いろんな高さの視点があります。対象の全体が最も鮮明に見える視点が最も多くの有効な情報を把握できます。物事の全貌が視界にぴったりと収まっていることが重要です。この図では中央の視点が適切です。また、物事を俯瞰する際は、究極のテーマを起点として円錐状に視野が開けます。例えば、究極の目的1つと、その直接の手段3つと、間接の手段9つが見えます。手段の手段になるほど多様な選択肢が視野に入ります。円錐の頂点が視点で、内側が視野、外側が盲点(タブー)、円錐そのものは思考フレームです。例えば、究極の目的よりもさらに上の目的は盲点なので見えません。

今かかえている問題は何でしょう?それを俯瞰できる視点はどこでしょう?

視点を高める方法③ 出来事の全体を俯瞰する

視点を選んだら、出来事の全体を俯瞰します。ときとして、いくら頑張っても無駄になる仕組みが見えてくることもあります。例えば人は必ず死にます。だから、事故死を減らすと、必ず事故以外の死亡が増えます。これは、出る杭を打つと必ずその分だけ別の杭が出る仕組みになっているのです。

警察庁「事故死を減らしたンゴwww」
厚労省「ファッ!?」

視点を高める方法④ 紙に書き並べて俯瞰する

情報が多い場合は紙に書かないと俯瞰できません。よほど記憶力に自信がない限り、書くべきです。書き方には図解や箇条書きがあります。人によって使いやすい書式が違います。視覚優位の人なら図解を選ぶなど、使いやすいものを選びます。UMLなど各種の書式をマスターしておくと便利です。

UMLの一種「フローチャート図」
作業手順の確認・共有に使えます。どの作業で躓いたのか確認できます。休暇を申請したら休む理由を上司が聞いてくるのは、どの作業ステップで躓いているのでしょうか?答えは「その日に部下が外せない業務がないか上司が確認」です。この場合、部下がやるべき次の作業は「私がその日に外せない業務は何かありますか?」と聞くことです。

視点を高める方法⑤ 要約する

問題の全貌を把握するための代表的な手法は要約です。要約のサイズは短期記憶に合わせると把握しやすいです。例えば、一度に3つしか把握できない人は、要点を3か条にまとめるといいでしょう。

視点を高める方法⑥ 抽象化で物事の本質を抽出する

物事の本質が抽象的な場合、抽象化によって物事の本質を抽出できます。典型的には、目的、原因、大分類、法則を抽出することを抽象化と呼びます。

【目的・原因の抽出】
・意思決定の際は、指示、意志から大目的を抽出すると、本当の指示、意志が見えてきます。
・問題解決の際は、真の原因を抽出すると、真の解決策が見えてきます。

【大分類の抽出】
項目の多いリストは、大分類を抽出することで、情報を圧縮できます。その際、利用者の欲しい情報だけ抽出できれば、情報を失わずに軽量化でき、理解や記憶のコストを下げられます。

例:
・日本の構成を言うときに「北海道と青森県と岩手県と秋田県と・・・」というよりも、とりあえず地理的に分けて「北海道と本州と四国と九州がある」と言う。
・地下街の店を説明するときに「ゴディバとユニクロと和幸と・・・」というよりも、目的別に分けて「雑貨店と飲食店とファッション店とサービス店がある」と言う。

【法則の抽出】
ある出来事を、どんな場合でも成り立つように言い換えることで、法則を作れます。法則を使えば物事を予測できます。例えば、Aさんが傲慢だったら、それをAさんだけでなく人間全般に成り立つように言い換えることで、人はどんなときに傲慢になるのかが分かり、自分も気をつけることができます。

例:
・「Aさんは傲慢だけど仕事はできる」→「人間は仕事を覚えると傲慢になる」
・「リンゴが落ちた」→「リンゴと地球は引き合っている」→「万物は引き合っている」

自分野の法則を他分野の法則に変換することもできます。これによって、いつものやり方のまま異分野に参入できます。例えば、プログラミングの法則はコンピュータを人に置き換えるとマネジメントの法則を作れます。しかも、それは科学に基づいているため、再現性があります。

例:
・「プログラムは思った通りに動かない。書いたとおりに動く」→「人間は思った通りに動かない。言ったとおりに動く」
・「プログラムにバグがあると全く動かなかったり暴走する」→「指示に不備があると全く動かなかったり暴走する」
・「プログラムは複数人で確認すれば容易にバグを取り除ける」→「指示は複数人でチェックすれば容易に不備を取り除ける」

視点を高める方法⑦ 客観視

客観視とは、自分を他人目線で見つめる手法です。これにより、自分しか見えない状態から、自分と関係者を含めた範囲にまで視野を拡大できます。

他人を客観視するのは簡単ですが自分を客観視するのは大変です。なぜなら、人間は自分だけを特別視する習性があり、それによって自分の命を守っているからです。しかし、その習性は判断を歪ませます。

「自分」についての判断の歪み:
・自分は正しく他人が間違っているように見える
・適切な選択肢よりも楽な選択肢を優先してしまう
・短期的な利益に飛びついてしまう

客観視はこれをキャンセルする効果があります。客観視をする際は、例えば自分と同じ境遇の別人を想像します。

視点を高める方法⑧ 定番の視点を身につける

【長期の視点】
長期の出来事を書き並べて俯瞰すると長期の視点が得られます。例えば、ここ10年で自分に起きたことを書き並べて俯瞰すると、過去を単純に延長するだけでこの先10年が見えてくるでしょう。

増減を繰り返す現象も、長期のグラフにすれば大まかな推移が分かり、そこから未来を予測できます。

【因果の視点】
因果を書き並べて俯瞰しましょう。突破口が見つかるか分かりませんが、説明には使えるでしょう。

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