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戸山高校「医学部に大量合格」快挙の秘密

都内屈指の名門校、都立戸山高校の校風や独自の教育、学校行事、大学進学実績、偏差値、私立併願校といった情報をまとめました。高校受験生は参考にしてください。

更新日: 2019年09月08日

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kurumisawaさん

■【2019年速報】 東大+京大に最多19名合格! 医学部32名快挙!

戸山高校の大学合格実績の躍進が止まりません。東大には重点校指定以後の最多を更新する12名合格。東大理系に大量の合格を出しました。中高一貫校出身者がほとんどを占める中で、異例の合格です。

さらに、医学部合格数は32名と近年最高値を更新。医学部専門コースの新設2期生が大きな結果を残しました。

難関国立大学の合格人数は増え続けています。しかも、新入試制度は、英語重視のため高校受験出身者が大幅に有利といわれているため、さらに伸びる可能性が大です。ここ数年で早慶附属よりも戸山高校を選ぶ生徒が増えてきました。

■教養主義と自主自立を重んじる超名門校! 戸山高校の魅力

1888年創立以来120年以上の歴史がある名門校です。

明治通りに面し、周囲には学習院女子大学や早稲田大学理工学部、広大な戸山公園に囲まれた緑の多い立地です。

創立以来、本物志向の教養主義教育と、生徒達の自主性を重んじる自主自立の気風が根付いています。

せっかくの高校3年間を、予備校のような勉強だけで終始してはもったいないですし、大学進学後に苦労してしまいます。

戸山高校では大学進学後も見越した教養主義教育を何よりも大切にしています。例えば、他校ではほとんど学べない高校地学を、戸山高校では学ぶことができます。大学の理系学部へ進学した際、地学の知識は必須です。大学教授が「戸山出身者は幅広い教養があり大学進学後に強い」と話すのは、受験一辺倒ではない教育の成果でしょう。(写真は、大学と提携した化学実験の様子。使用言語は英語!)

戸山高校の究極の目標は「世界に通用する突出した科学技術人材の育成」です。

戸山高校には、「理数課題研究」という学校独自の選択制の科目があります。2年次に生徒自身が膨大なテーマの中から課題を設定。そこから実験計画を打ち出し、実験→分析→考察→プレゼンと論文作成を行います。

「月の引力と海面計算」「磁性流体センサーの利用」「バナナの長期保存は可能か?」といった高度なテーマから身近なものまで。早稲田大理工学部が隣接していて、戸山出身者の教授や院生も多いため、全面サポートが得られるのも魅力!

戸山高校の校舎は新しくなったばかりの新築で、吹き抜けの階段広場では各部活動等のパフォーマンスや昼食を食べる生徒の憩いの場となっているほか、屋上には天文台、理科室は最新の実験室が複数備わっています。

写真の手前にあるのは、戸山高校の象徴として大昔からあるラジアン池です。(西高の愛の泉とつながっているという都市伝説があります)

戸山高校は戦前からの伝統校だけあって、これだけ都心部に立地しているにもかかわらず、広いグラウンドに、多目的コート3面、テニスコート2面、陸上用全天候型アンツーカー2レーン、走り幅跳び用の砂場を完備。

3階建ての部室棟は、戸山を象徴する生徒達の秘密基地!ナイター照明はなんと13基もある充実ぶりで、薄暗くなっても練習や試合に支障がありません。

名門校だからこその施設が存在します。栃木県那須町にある戸山高校那須寮は、戸山高校の伝説の校長、深井鑑一郎校校長が1937年に宮内省より買い取り建設した由緒正しき施設です。

東京ドームより遥かに広い敷地全てが戸山生のもの。戸山高校の通過儀礼であるホームルーム合宿や、各部活動の合宿などで頻繁に利用され、卒業生の思い出の溜まり場としても使われています。こういう施設があるのは羨ましい!

■全国屈指の強力な生徒会組織が凄すぎる! 徹底した三権分立

「生徒が主役の高校」が謳い文句の高校はいくつかありますが、戸山高校ほど真の意味で生徒主体の学校はないでしょう。

大先輩たちが何十年にわたって受け継いできた高度な生徒会組織が戸山高校にはあります。立法権にあたる評議会、行政権にあたる執行委員会、司法権にあたる監査委員会が各権力を握っており、それらを各省庁にあたる厚生委員会、図書委員会、体育委員会、選挙管理委員会や、戸山祭運営委員会、学生公論編集委員会、新宿戦実行委員会、環境問題対策委員会が支えます。多くの高校の生徒会活動が形式化、形骸化するのとは対照的です。

戸山高校の強力な自治組織の象徴が、生徒会主催の独自説明会でしょう。

説明会といえば、校長先生をはじめ学校の先生が中心に話をするイメージですが、生徒会主催説明会には、先生は一切出てきません。それを許しません。戸山生が、学校のありのままの姿を中学生達に伝えます。短編映画「ゼロから始める戸山生活」の上映も。ここまで生徒の自主自立が徹底された学校は類を見ませんね。

JR最寄り駅の高田馬場駅から戸山高校へ通学する際に必ず使うであろう戸山口。実はこの出入り口は、戸山高校の生徒達が何度も交渉を重ねたうえで開設が実現したものでした。ここにも、戸山高校の自主自立の校風が反映されています。

戸山高校の自主自立の精神は、時に社会まで動かしてしまうのだからすごいですね。

■濃い3年間―最高の学校行事が待っている!

「自己表現があっての集団意識である。制服による統一ではなく自己表現重視での統一をすべき」「なんで私服でないと自己表現ができないのですか?」

これは、戸山高校の独自行事、那須寮でのホームルーム合宿で実施される伝統のクラス討論の議事録の一部です。学校に慣れてきた高1の生徒達が討論をする理由、それは、戸山の自主自立の精神を守るためです。

視野を広げ、様々な意見を受け入れたり、批判的に見たり、そして堂々と自分の意見を論理的に伝えられるようにする。こうして、戸山生が戸山生になっていくのです。

■独自路線の文化祭が凄い! 異例の3日間、映画製作が面白すぎる

ほとんどの高校が2日間の日程で文化祭を実施する中で、戸山高校は3日間という長期間文化祭を行います。

最大の特徴は、単なるお祭りではなく、「世の中のあらゆることに対する問題提起の場」という独自文化があるところ。高1は展示、高2は演劇、高3は映画製作によって、各クラスが私たちに問題を提起します。自主自立のもと、批判精神や問題意識を重んじる考えがここにも反映されています。

私立高校の多くは中高一貫生で5年間参加しているために「高3生は団体不参加」の学校が多い中で、戸山高校はちゃんと高3生も参加して、思いっきり密度の濃い青春を味わうことができます。

なんといっても、戸山高校の象徴が高3生のクラス映画製作です。全国でも高3生全クラスが映画製作をする学校はほとんどなく、一線を画した伝統です。

高3生たちが、最後の夏に何を問題提起し、何を訴えるのか、ぜひ注目してみてください。それにしても、戸山生は展示、演劇、映画製作と、他校では味わえない経験をできるのが羨ましい!(写真は、あるクラス映画のチケットです。凝ってますね!)

■ライバル校があるから面白い!高校版早慶戦の"新宿・戸山戦"

絶対に負けられない―そんなライバル校が存在するというのは、燃えますし、切磋琢磨して伸び合うという点でも大切な存在です。

戸山高校と新宿高校は、旧制中学時代の戦前からのライバル校として知られています。「新宿高校には負けたくない!(by戸山生)」「戸山高校には負けられない!(by新宿生)」そんな思いが混じる中で、お互いの決着を決める特異な行事があります。

駒沢公園体育館をはじめとする各会場で、競技ごとに、母校の名誉を賭けて新宿高校と対戦する新宿・戸山対抗戦は、60年以上も続く伝統行事です。

お互いの意地とプライドが激突する定期戦は、応援にも熱が入ります。勝利チームは胴上げが起こることも!?

■進学指導重点校 3年間で難関国立大学に合格するノウハウを蓄積

「戸山高校は塾いらず」という評判は、例えば、戸山高校で実施されている夏期講習の一覧を見てもわかります。150講座という予備校を超える講座数。高1からいくら受講しても無料で、苦手克服の基礎講座から、東大二次論述対策といった高度なものまで。慶應小論文対策といった大学別対策授業も豊富です。こうした補習や講習が、戸山高校では年間を通じて実施されています。

学校内には個別ブースの自習室が完備していて、なんと午後8時まで全学年に開放されています。自習室には、高校入試を経て難関大進学を果たした卒業生チューターが常駐。教科の質問、大学の疑問、悩み相談まで何でも話を聞いてくれます。

先生への質問は廊下の質問机へ。戸山高校の先生は、どんな場所でもすぐに対応できるよう、廊下に質問机が置かれています。廊下で先生が生徒の質問に答える光景は戸山らしい光景の一つです。

高校受験組では難関大に受からない」そんな話を私立高校からよく聞くようになりました。例えば、東大・東工大・一橋大に35名合格を出している豊島岡女子学園高校は、高入生に限定すると東大0、東工大0、一橋大0とすべてゼロという衝撃の数字です。男子難関校の本郷高校は、高入生の現役国立大合格がたった6人でした。偏差値は戸山と同等で優秀な生徒が入学しているのにです。こうした数字を見ると、私立高校は中高一貫教育に力を入れすぎて、高校受験組を3年間で育てるノウハウを失ってしまったことが分かります。

同じくらいの学力の高校受験組が、3年後に大学受験を迎え、豊島岡女子や本郷が上位国立大にほとんど合格していないにもかかわらず、戸山高校はというと、東大だけで2桁の10名が合格。一橋大14名は全国屈指。東工大や京都大、国立医学部も含め、国立大学合格数は158名にのぼります。なぜここまで差がつくのでしょうか。

それは簡単で、戸山高校は、教育カリキュラムのすべてが、高校入学者の生徒のためだけに練られたものだから。「3年間で生徒の実力を最大限にまで引き上げる」「高校入学後も伸び続ける力を3年間で付ける」そんな思いで、内進生という存在を気にすることなく、3年間の教育に資源をすべて注入できるからなのです。ある予備校の先生は「中高一貫生と、高校入学生では、理想的なカリキュラムが全く違う。両者を一緒に扱うのは不可能」と断言します。戸山高校は、3年間の密度の濃い教育に特化し、こだわってきました。その成果が出ているといって間違いないでしょう。

もちろん、公募人事制によって、高度な学習指導や受験指導のできる教員を選抜して配置していることや、日比谷、西、国立、八王子東、青山、国分寺、新宿といった3年間で生徒を伸ばす都立進学校同士の先生が定期的に集まって意見交換や授業研修をしていることも、私立高校が不可能な「3年間で伸ばす」を可能にした要因の一つです。

戸山高校の何気ない日常の一コマ。中高一貫校ではない、全員が同じスタートラインで始まる学校生活は、何にも代えがたい経験です。

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