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本当にあったネットの怖い話 【随時更新中】

本当にあったネットの怖い話をまとめてみました。随時どんどん更新していますので、ご覧下さい。ただし、どんなことが起きても自己責任です、、、

更新日: 2018年01月28日

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この記事は私がまとめました

koudaisophさん

29話目 「洞窟にて」

高校時代の同級生で比較的仲のいい俺、B、Cは、
この夏、久しぶりに沖縄へ旅行する事になった。

到着は夜の7時。

俺達はは予約していたペンションに荷物を置くと、
早速浜辺へ出かけた。

単純に海で泳ぐ事や、ナンパが目的ではない。

実は数日前、Cの兄が友人数人とここを訪れた時、
妙な洞窟を見つけたのだ。

浜辺の隣にある森を抜けなければ発見できないが、
その森を抜ければすぐそこにある。

Cの兄は友人たちと遊んでいるうち、その洞窟を見つけ、
不審に思ったので地元の住人に訊ねると、
どうやらかなり怪しい洞窟で、誰も近づかないそうだ。

その洞窟に今から行くのだ。

それも夜に。

俺達は洞窟に着いてまず驚いた。

落書きや悪戯が全く無い。

こういう曰くつきの洞窟などには
何かしら悪ガキ達が何かしていくものだ。

覚悟を決め、中に入っていった。

ヒタヒタヒタ・・・と進むうち、Bが口を開いた。

「おい、無意味じゃないか・・・?」

怖気づいたのかと、この企画を立てたCは言った。

「こんな所に来たって無意味だろ。
霊がいて、何になる?何にもならねぇじゃねえか」

Bが眉間に皺をよせて言った。

相当苛立っている。

「こいつで撮るんだよ。
雑誌でそういう企画があってさ、心霊写真1枚につき3千円だと」

Cはそう言うと、ポラロイドカメラを片手に笑って見せた。

「畜生、結局金儲けのために来たんじゃねえか」

Bは渋々着いて行った。

俺も後に続く。

もう随分進んだだろうか、
帰り道には地面に蛍光テープを貼って来たが、流石に怖い。

Cは洞窟の隅で小便をしている。

俺達3人は地面に座り、だるそうにCを待った。

Dが沈黙を破った。。

「見知らぬ人に急に写真を撮られたらお前らも怒るよな?」

Dが何を言いたいのか知らないが、
俺とBは素直に「ああ」と応えた。

「そんなことされたら幽霊さん達も怒るんじゃないか?
元は人間だったんだし」

何を言いたいのか解った。

写真を撮れば幽霊を怒らすことになるんじゃないかと。

だが俺は既に、
ここに足を踏み入れた時から怒っていると思える。

「逆鱗に触れたくないのは分かるぜ。でもCはもうその気だろ」

さっきの件以来、Bはどうやらその気らしい。

「Aはどうなんだよ」

Bが聞いてきた。

Dも横目でこっちを見ている。

「俺は・・・、別にいいぜ。皆で行けば怖くないしな(笑)」

そんな事を話す内に、Cが戻って来た。

時計の針は7時半を指しているが、
もう数時間歩いたような気がする。

流石に喉も渇いてきた。

目的の写真も1枚も撮れていない状況。

「おい、何かやばくないか・・・」

Bが静かに言った。

Cは

「またかよ」

と言う。

「何かその先、霊が手招きしてるぞ。いっぱい・・・」

CはBの指す方向をライトで照らす。

「何にもねえよ。先、進もうぜ」

「駄目だ!!」

Bが怒鳴った。

さっきまではいく気になり始めてたのに。

「何だよ!じゃあお前だけ帰ればいいだろが。
この先に何がいるってんだ」

Cも怒鳴る。

段々険悪なムードになってきた。

「じゃあお先に帰らせてもらうぜ。どうなっても知らないからな」

俺もBの会話を聞いているうちに段々怖くなってきた。

誰が手招きしているんだ?

「お、俺も帰らせてもらうよ。さきにペンションで待ってるよ」

Cは

「腰抜け達め」

と捨てゼリフを吐き、
Dと共に奥へと消えていった。

「さぁ、行くぞ!」

Bはそう言うと、
俺の手を引っ張りながらもうダッシュで
もと来た道を引き返した。

俺は何度か待てよと言ったが、
Bは聞く耳持たず、
と言った感じで出口へ向かった。

しばらく、二人とも森の隣の浜辺で一休みしていた。

俺は近くの自動販売機で買ったジュースで喉を潤し、

「あいつら大丈夫かな」

と言った。

Bは何故か俺を睨んでいる。

「多分助からねえよ。絶対にな」

Bの発言に驚いたが、俺はすぐさま言った。

「何で分かるよ?
あいつらだっていつまでも馬鹿じゃないんだし、すぐ戻ってくるさ」

「実は、誰かが手招きしてるってのは嘘だ。
誰も手招きなんかしてなかったよ」

俺は

「なんだよ、嘘ついてたのか」

と笑い顔で言った。

「おいA、よく考えてみろ」







「Dって誰だ?」

28話目 「お札のいたずら」

私、ちょっと変わった印刷屋をやってまして、
仕事でお札等を印刷することがよくあります。
(普通の印刷もやっていますが)

そのため、よく真っ新のお札を持ち歩いていたりするのですが
ときどきホテルに泊まったときなんかに、つい、いたずらで
絵の裏とかにこっそり貼ってしまったりすることがあります。

泊まった部屋で、絵をひっくり返してみて、
妙に真新しいお札が貼って、
怖い思いした人はごめんなさいね。

ほんの出来心です。

そうしたいたずらで、個人的に一番、怖い思いをしたのは、
近年、人気のある温泉観光地に行ったときのことですね。

ホテルから帰ってきたすぐ次の日に
ホテルから電話がかかってきまして、
どうやら悪戯がばれたらしく、
勝手にお札が貼り付けてあるがどういうことか、と厳しく
問いただされたことですね。

「いやな感じがしたので、お守りのために貼ったまま忘れてました」

と適当にごまかせましたが、
さすがにああいうイメージを大切にするところは
管理を徹底しているものですね。

少しでも悪評の立つようなことがないよう、
細心の注意をしています。

支配人の方の口調の豹変ぶりは本当に恐ろしかったです。

2番目に怖かったのは、
これは仕事関係である地方都市の
ビジネスホテルに泊まったときの話です。

そこはビジネスとはいえ、
観光名所にもなっている地方都市にありがちな、
結構、グレードの高いところで、
普通のグレードの部屋だったのですが、
それでも飾ってある絵なんかもどことなく
品のある、大変、落ち着いた感じのところでした。

その日は、ちょっと商談がうまくまとまらずにいらいらしていたので、
部屋に帰って来るなり、何か悪戯してやれ、という気分で、
いつものように(笑)、額を外して、その裏にやたら滅多に結構な
枚数のお札をベタベタと貼り付けてしまいました。

その後、一旦、食事を取りに外に出て、
部屋に戻ってからは一人で酒盛りをして寝たのですが、
寝床の中で少し気分が悪くなってきまして、
どうも寝付きが悪かったのを、不思議とよく覚えています。

まあ、これは単純に酒のせいなわけですが。

で、そうこうしながら何となく眠り込んでいたわけですが、
気が付くと、暗闇の中、何か非常ベルのようなものが耳元で、
大変けたたましく鳴り響いていることが分かりました。

私は最初、それが目覚まし時計かと思って
必死に止めようとしたのですが、
体が重くて全然、動かないのです。

そうこう悪戦苦闘しているうちに、ふと目が覚めまして、
今までのが夢だったと分かったのですが、
何でそんな夢を見たのか、すぐに分かりました。

枕元で電話が鳴り響いているのです。

周囲はまだ真っ暗ですし、さすがにギョッとしましたが、
取りあえず出てみようと思って受話器に手をかけた瞬間、
電話は切れてしまいました。

まあ夜中に電話が鳴っていたことは
少し怖い気もしましたが、まだ眠かったですし、
モーニングコールの設定ミスか何かだろう、と気にせず
また布団に入り、ウトウトとしてきた頃です。

突然、ピーンポーン!
と、来訪者を告げる呼び鈴の音が
部屋に鳴り渡ったのです。

さすがにこれには一度に眠気が吹き飛ばしました。

私が呆然としていると、
すぐさま、ピーンポーン!ピーンポーン!と、
呼び鈴が続けざまに何度も押されました。

ただ、最初は私も唖然としてしまったのですが、
すぐにドアの外で

「お客様!お客様!」

と呼びかけている声に気付いたので、
少し安心してドアの方に行き、

「今、開けます」

と返事をしたところ、呼び鈴の音は止まり
相手はドアの外で待っている様子です。

開けるかどうか、やや躊躇をしたのですが、
チェーンをかけて扉を少しだけ開くと、
そこには見える範囲だけで
ホテルの従業員らしき人が3人ほど立っている様子でした。

私が不審に思い、

「何でしょうか!?」

と尋ねると、彼らは申し訳なさそうに、
理由も告げずに部屋に入らせて欲しい、と言います。

私が理由を尋ねると、ただ、

「不審な通報を受けたので、念のため、確認したい」

とだけ言います。

私は、少々、腹は立ちましたが、
向こうにはどうやら警備員らしき人もいるようなので、
一方的に断って不審に思われるのも面倒なので、
とりあえず彼らを中に入れることにしました。

彼らは私の部屋に入って、しばらく浴室等を見回した後、
非常に申し訳なさそうに確認完了した旨とお詫びを告げて
部屋を去ろうとしたので、私は改めて先ほどの従業員に
その理由を尋ねたところ、次のように話してくれました。

「実は大変、不思議なことなんですが、実は30分ほど前、
お客様の部屋からフロントに電話がありまして、
『部屋に宿泊している人間に閉じこめられてしまった』
とだけ言って切れてしまったのです。
そこで、何度かお部屋に電話したのですが、お客様が出られない
ようでしたので、お伺いして頂いた次第です」

私ははたして良いことをしたのでしょうかねぇ・・・・。

27話目 「飛び降りるあそび」

私が十数年前、
下○市に住んでいた頃の出来事です。

当時新聞配達のバイトをしていたのですが、
一軒だけとても嫌なお客さんがおりました。

なぜかと言うと、通常の配達順路を大きく外れている上、
鬱蒼とした森の中の長い坂道の突き当たりにある、
3方を塀に囲まれた家で、
しかもそこの配達時間は午前3時位でしたので、
いつも暗く不気味な雰囲気がとても怖かったのです。

8月のある日、いつものように嫌だなあと思いながら
その家へ配達に行くと、
小さな男の子が塀の上に乗って遊んでいます。

「こんな時間になぜ?」

と思いましたが、塀の高さは1m程でしたし、
家の窓からは明かりがもれていたので、

「きっと夏休みだし、どこか出かけるんだろう。
親御さんの出かける準備がまだできず、
外で遊びながら待ってるのかな」

ちょっと危ない気もしましたが、
早い時間に家族で出かけるのは
私の小さい時もわくわくしたっけなあ。

懐かしいなあなどと、気楽に考えていました。

その男の子は幼稚園年長位で、
塀の上に立っては向こう側に飛び降りて
又上ってきてというのを淡々と繰り返していました。

その日はそれで何事も無く配達し終えたのですが、
次の日、その次の日もその男の子は塀の上に立っては
向こう側へ飛び降りる遊びをずっとしているのです。

4日目になるとさすがに、

「ねえ、こんな時間に何してるのかな?
危ないよ。お父さん、お母さんは?」

と塀に立った時に声を掛けてみました。

すると男の子は無言で
いつものように向こう側へ飛び降りました。

「あっ!!!」

男の子が飛び降りた塀の向こう側を見て死ぬほど驚きました。

なんと、こちら側からは1m程のただの塀ですが、
向こう側は崖になっていて、
しかも下の方から「ザザー」と波のような音が聞こえてきます。

高さも暗くて良く見えませんでしたが、
軽く10mはありそうです。

もちろん、男の子は影も形もありません。

振り返ると今まで点いていた家の明かりも消えて
真っ暗になっていました。

私は恐ろしくなって無我夢中で逃げ帰りました。

販売店に着いて所長にそのことを話すと、

所長「お前どこに配ってるんだ?
そこはうちの配達区域じゃないじゃないか!」

私「えっ、でも順路表にはちゃんと。」

と配達に使う順路表を見てみると
確かにあったはずのその家の項目は空欄になっていました。

「もう良いからとりあえず今日は帰れ」

所長に言われてその日はそのまま帰宅しました。

家に帰ってからもどうしても納得がいかず、
怖かったのですが明るくなってからならと思い、
お昼頃その家に行ってみました。

明るいうちに行ってみても
なんか不気味なその家は表札も無く、
庭には雑草が生い茂っていて、窓ガラスも所々割れていて、
とても人が住んでるようには見えませんでした。

例の塀の向こう側を覗いて見ると、
崖になっていて、高さ10mは確実にありそうでした。

下は岩場で波が叩きつけています。

やはり海でした。

よくよく見ても、
子供がつかまれそうな場所はどこにもありません。

ふと、真下の岩場に白いものがあるのに気が付きました。

白い花の花束と、それを囲むように
私の配った新聞が岩場に散乱していました。

26話目 「距離を置くようになった理由」

俺が高校生2年になった時、
同じクラスにYという男がいた。

俺とYは気が会う友達でよくつるんでいたが、
突然、夏辺りを境にYは俺から距離を置くようになった。

話しかけても適当にはぐらかされるし、
グループ分けの時にも俺を避けるようにしやがる。

別に俺もYもクラス内でも地位が低いとかは無かったので、
何が原因かなとは思ったが、
別に男の尻を追いかける趣味は無いので放っておいた。

その頃から俺は体調不良でよく学校を休むようになった。

あまり長期に休むとクラスの連中に忘れられてしまうので、
それでも精一杯出席した。

夏休みが始まって、俺はやっと気楽に休養できるようになった。

しかし体調が悪化して、
俺は生まれて初めて入院するハメになった。

原因は不明。

症状は心臓の鼓動数が一定では無い、
肩が妙に凝る、視界が暗くなる、など。

一時は検査を受けまくったが結果は出ず、
結局俺は10月の半ばまで病院生活を強制された。

家族の事情(主に入院費)で自宅療養に切り替え、
俺の強い要望で学校に戻れた時はすでに秋だった。

夏服を学ランに衣替えして俺が久々に学校に行ったら、
皆驚いた顔して迎えてくれた。

しかし、一番驚いていたのはYで、
喜ぶというより不審なモノを見るような顔だった。

俺はそれを機にどんどん健康を取り戻し、
病院の診断でも異常無しを頂いた。

その年の暮れも迫り、冬休み前。

学校からの帰り道、
クラスから出る途中にYに一緒に帰ろう、と言われた。

久々の健康のありがたみにハイテンションが続いていた俺は快く承諾し、
久しぶりに話しながら下校した。

近くの駄菓子屋で買い食いして、
どこかでジュースを飲みながらダベろうか、
という話になった時、

Yは近くの神社の境内で休もう、と言い出した。

俺は別に変とは思わずにそれに従った。

俺達が人気の無い神社の賽銭箱横の石段に座った途端、
Yがいきなり無言になった。

「どうした?」
「ん・・・・スマン、今まで」

「はぁ?」
「ほら・・・お前の事シカトしとったやろ、俺」

「あぁ・・・別にいいけど」
「あれな、理由あってん」

「どんな?」
「別に嘘なら嘘と思ってくれてええねんけど・・・・」

「言うてみーや」
「夏前からな、お前の後ろの変な女がおってん。幽霊、や」

「はぁ?(小馬鹿にした笑い)」
「ま、一応全部聞いてや」

Yがポツリポツリと話しだした内容に、俺は圧倒された。

時期的には夏の前あたり、
Yは登校してきた俺を見て愕然となった。

俺の後ろに、まるで白黒写真から抜け出てきたような女が
ピッタリと張り付いていたらしい。

柄の無い喪服のような白と黒の着物姿に髪の長い奇妙な女。

時々髪の間から覗く顔つきはものスゴイものがあり、
火傷のせいであろう奇形な顔に、
釣り目どころか逆立ったような目が見えた。

その女が顔を吸血鬼みたく俺の首に近づけて、
何か煙みたいなのを吐きかけていた、と。

体育の時間にも授業中にも、
その女はまるで俺の後ろにいるのが当然のようにそこに居て、
クラスの皆はまるで気づいていない、勿論、俺自身さえも。

毎日その女を連れてくる俺に、
Yは次第に距離を置くようになった。

Yは自分の家族にその事を相談したらしい。

すると、

「絶対に近寄るな!その女にも!そのクラスメイトにも!」

と今までの最大級の説教を受けたらしく、
理由すら教えてくれない。

しばらくして、俺は学校を休みがちになった。

Yは一応その事も親に報告したらしい。

「もしかして、アイツ死ぬの?」
「知らん。ウチらには関係ないやろ」

「あの女って幽霊なん?オトンも見えるん?」
「多分、見えるやろ」

「除霊とかってあるやん?それやれば」
「アホゥ!無理や!死ぬで!下手したらウチの一族郎党死ぬで!」

Yの父親が言うには、その女は
自分の色さえも忘れるほどの怨念を持った霊であり、
下手に手を出せば殺されるだろうが、
気づかない振りをしていればまだ大丈夫だ。

そのクラスメートにも知らせるな。

そんな女が居るかも、とすら思わせるな。

そのクラスメートが不登校にならなんだら、
お前を欠席させるところやったわい、と。

Yはその意見に従い、俺の様子を窺いながらも
俺を半分死んだ人間として扱っていたらしい。

そして秋、学校に戻ってきた俺の後ろには
その女がいなくなっていた、と。

話が終わると同時に俺はビビり隠しにYに文句をつけまくった。

「嘘言うな、仲直りしたいなら別に嘘なんぞつかんでええやろ」
「そんな女が居たんならなんで俺は今生きてんねん」

Yは黙って腰を上げると、
そのまま俺を置いて帰っていった。

Yとはそのぎこちない関係のまま高校3年になり、クラスも変わった。

そして今、俺は大学生。

あの時の話は信じていない。

だが、やはり首筋がスースーする時に
後ろを振り向くのは躊躇してしまう。

もしYの話が本当なら、俺はその女のような霊がいるかも、
という認識をすでに持ってしまっているから。

この女の話を読んだおまいらも、どうなるかは知らん。

ただ、部屋の中にいるのに首筋がゾクッとしたり、
妙な空気の流れを首の肌あたりで感じる時には、
後ろを向く時に注意したほうが良いかも知れん。

俺は対処法は知らんし、責任も持たないけど。

25話目 「ねぇ、どこ?」

ある夜、ふと気配を感じ、目が覚めた。

天井近くに、白くぼんやり光ものが浮かんでいた。

目を凝らして見てみると、
白い顔をした女の頭だけがぷかぷか浮いていた。

ぎょっとして、体を起こそうとするが、動かない。

目を閉じたくても、何故だか閉じることができない。

冬だというのに、脂汗が滲んできた。

その女は、無表情のまま、

目だけを動かして部屋をきょろきょろ眺めていた。

こっちを見ないだけ、救いだった。

固まったまま、どうすることもできず、女を見つめていると
急に、こっちを見てつぶやいた。

「どこ?」

何が何だかわからない。

何を探しているんだ。

俺の部屋に何かあるのか?

さっぱり見当もつかない。

震えていると、浮かんだ顔がずいっとこっちへ近づいた。

すぐ目の前、息がかかるほどの距離で

「ねぇ、どこ?」

目を見開き、口をかっと開けたその表情に恐怖が増し、とっさに、

「今はない!」

と答えた途端、意識を失ったのか、気がつけば朝だった。

夢とは思えない感触に、震えは止まらず、
すぐに家を出て、友達のAの家に行った。

そのままAの家に泊めてもらおうかと思ったが、
その日は良くても、次の日家に帰って出たらどうしようと不安になり
結局、Aに、うちに泊まってもらうようにした。

夜更けまで話をして気をまぎらわしていたが
睡魔には勝てず、いつしか眠ってしまっていた。

再び、あの気配がして、目を覚ました。

いた。

俺の上ではなく、Aの上に。

Aの顔を覗き込み、じっとしている。

Aは気付かず眠っているようだった。

がたがた震えながら、目を逸らすこともできず凝視していると
ふーっとこっちへ寄って来て目の前で

「違う。ねぇ、どこ?」

息がかかるのがわかる。

「今はない!」

また気を失ったようで、Aに起こされて、目が覚めた。

夕べの話をしても、Aは何も感じなかった、夢だろうと笑った。

俺にはそう思えなかった。

心当たりは何もない。

部屋にはたいした荷物もないし、
何を探しているのかさっぱりわからない。

今日も泊まっていってくれとAに懇願したが、用事があると断られた。

仕方がないので別の友人Bに、泊まりに来ないかと電話をかけた。

結果は同じだった。

Bの顔を覗き込み

「違う。ねぇ、どこ?」

「今はない」

俺は意識を失う。

恐くなった俺は、友人Cのところへ泊まりに行った。

部屋を替えれば何ごとも起こらないだろう。

友人Cは快く泊めてくれた。

しかし、Cの部屋にもあいつはやってきた。

眠ったCの顔を覗き込み

「違う。ねぇ、どこ?」

少し慣れたのか、思わず

「知らねーよ!」

と答えた途端、顔がぶわっと視界一面に広がり、
弾けたように消えた。

良かった。いなくなった…

そう安堵して、自分の部屋へ帰った

甘かった。

その夜、また

「ねぇ。どこ?」

今までと違ったのは、顔に怒りの表情が見えることだ。

俺を責めるように、問い掛ける。

「ねぇ、どこ?」

「ねぇ、知ってるんでしょ?どこにいるの?」

神経がおかしくなりそうだった。

あいつは誰かを探しているんだ。

俺に関係するのか?

何もわからない。

それから俺は、友人を片っ端からうちの部屋に泊めた。

誰も何も見ない。

何も感じない。

しかし、あの女は毎晩俺に尋ねてきた。

「ねえ。どこ?」

そんな毎日が続いた。

気が狂いそうだった。

しばらくして、友人のHが泊まった時のこと。

目が覚めるといつもの女。

もうだいぶ慣れてしまった俺は、女を見つめていた。

Hの顔を覗き込み、じっとしていたが

俺の方に顔を向け、ぐぐっと寄って来た。

しばらく俺の顔を見つめ

「み~つけた」

と、にたりと笑った。

歪んだ笑みは何とも言いがたい、不気味さだった

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

叫ぶと体が動き、思わず外へ飛び出した。

近くの友人のとこへ飛び込み、
がたがた震えて今までの話をした。

一旦、家に行こうと言われ、一緒に部屋へ帰ってみると

寝ているはずのHの姿はなかった。

それ以来、Hの行方は知れない。

Hの家族にいろいろ聞かれたりもしたが、
正直に話をしても頭のおかしな奴だと思われたようだ。

俺が殺して埋めたんじゃないかという噂もあった。

当時の友人も離れて行ってしまった。

俺のせいなのか。

こんなことになるとは思っていなかったんだ。

Hとその女の関係はわからないまま。

Hはどこへ行ってしまったのだろう…

24話目 「試験に遅刻して、、、」

名古屋にある大学で本当にあった話です。


その大学の学生だった友達の兄はちょうど前期試験の真っ最中で、
その日は経済史のテストを受けるために学校へ行きました。


テストが始まり、みんなペンを走らせ始めました。


そして20分くらい経過したとき、突然教室のドアが勢いよく開き、
汗だくの学生が息を切らしながら入ってきました。


するとそれに気付いた試験官が


「20分以上の遅刻は途中入室が認められていませんよ」


とその学生に告げました。


確かに、試験を受ける際の規則にそう書いてありました。


するとその学生は


「お願いします!この単位取らないと卒業できないんです!」


と必死に懇願しました。


しかし試験官は


「20分はとっくに経過しているし、君の入室を認めると、
今まで遅刻して試験受けられなかった学生に申し訳がたたんだろ」


と言いました。


そして彼を退室させました。


すると彼は青ざめた表情でふらふらと力なく教室を出て行きました。


そしてそのまま廊下に出、
目の前にあった柵を乗り越え5階の高さから飛び降りたそうです。


生死は不明。


学校は必死に隠蔽したとか。

23話目 「電話」

高校2年の夏、姉が死んだ。

21歳だった。

一人暮らしをしていたマンションの屋上からの飛び降り自殺。

動機は不明。

家族の中で姉と最も親しかった私にも、
自殺の原因は全く見当がつかなかった。

葬儀の翌日、姉の住んでいた部屋を引き払うため、
朝から母と私で荷物の整理をしていた。

二人して黙々と働いたので、夕方にはほとんど段ボールに詰め終わり、
それを玄関先に積み上げてから自宅に戻った。

夕食後、姉の部屋に携帯を忘れたことに気付いた私は一人家を出た。

9時頃だった。

マンションは自宅から自転車で10分くらいのところにある。

部屋に上がり明かりを点けると、携帯はすぐに見つかった。

床の真ん中に落ちている。

腰をかがめて拾い上げると、電話のベルが鳴った。

私の携帯の着信音ではない。

振り返ると、台の上に置いてある電話が光っていた。

一瞬迷ったが、受話器を取る。

「もしもし…」

最初は何も聞こえなかった。

ノイズが酷い。

電波状態の悪い携帯から掛けているみたいに。

なぜか、誰かが息を殺しているイメージが頭に浮かんだ。

果たして、しばらくそのままでいると
雑音の向こうから微かな息づかいが聞こえてきた。

「誰?」

返事はない。

ただ、息づかいが少し荒くなったような気がした。

その背景、少し離れたところで何かの声。

雑音にまぎれて、

『…クス‥クスクス…』

小さく笑い合う声が、受話器越しに聞こえた。

急に寒気を感じた。

背中がゾクゾクする。

なま暖かい空気がうなじのあたりを撫でた。

窓は閉まっているはずなのに…

「もしもし?」

足もとが急激に冷えてきた。

足首から下が冷水に浸かっているような感覚。

明かりは灯っているし、外の通りを通る車の音も聞こえるのに、怖い─

ふと、壁の差し込み口に目がいった。

ジャックには何も繋がっていない。

電話線は台の上から床に向かってダラリと垂れ下がっていた。

電話を切ろうとしたその時、受話器の向こうから声がした。

『うしろ』

ハッキリとした女の声だった。

それが姉の声だったのかは分からない。

しかし、その声を聞いた瞬間、
私は反射的に後ろを振り向こうとした─

ザワ…

全身の皮膚が粟だった。

背後に何ものかの気配。

受話器を握る手に力が入る。

全身が硬直して、息ができない。

いま振り向いてはいけない。

本能がそう告げているような気がした。

…クスクス…クス…

どこからか、小さな笑い声が聞こえてくる。

それが電話からなのか、それとも部屋のなかから聞こえるのか、
もう判別がつかない。

足元の冷気が水面のように波打ちはじめたような気がした…

「お姉…ちゃん?」

ようやく、その言葉だけを絞り出した。

途端に笑い声が止んだ。

一瞬の空白の後、

『アハハハハハハハハハハハハ…』

けたたましい笑い声。

足元の冷気が、ぬるり、といった感じでうごめき、
最後に、粘り気のあるゼリーのような感触を残して足首から離れた。

背後の気配がスーっと薄れていく…

『ハハハハハハハハハ─・・・・

不意に声が途切れた。後は発信音もなく、無音。

その一瞬前、笑い声の彼方に、女の声がかすかに聞こえた。

消え入りそうに小さな声で、

『…バカ…』

徐々に全身の力が抜け、私は床にへたり込んだ。

しばらくは、そのままの姿勢で何も考えられなかった。

やがて、安堵感がゆっくりと体を満たしはじめた頃、また電話が鳴った。

一瞬、鼓動が跳ね上がったが、自分の携帯の着信音だと気付いた。

手を伸ばし、通話ボタンを押す。母親からだった。

『すぐに戻ってきてッ』

電話口からも分かるくらい、母はうろたえていた。

姉の遺影が真っ黒になったのだ、と言う。

『声が聞こえたような気がして部屋に行ったら…さっきまで何ともなかったのに…』

私は電話を切ると立ち上がり、部屋のドアを開けた。

「ばーか」

今度はハッキリと男の声が聞こえた。

22話目 「別の世界へ行く方法」

私が小学生だったの頃の話しです。

私達の遊び場の一つに、神社公園という所がありました。

単に神社の隣に公園があるというだけです。

他にも遊び場はありますが、たまに神社公園に行くという感じですね。

ある日、私達はいつものように神社公園で遊んでいました。

いつもと違う事は、昼間でもほとんど人がいないのですが、
その日はおばさんが石段の所に腰をかけて、私達の遊ぶ風景を観察していました。

私達も少し気になっていたのか、遊びながらチラチラとおばさんの方を見ていました。

少し疲れた私達は、石畳の所に座ってペチャクチャと話していました。

そこにおばさんが近付いて言いました。

「今はいないけど、私にもあんた達ぐらいの子供がいたんだよ」

しばらく会話をした後、おばさんは笑顔でこう言いました。

「面白い遊びを教えてあげようか」

正直、私達は興味がなかったのですが、
断るのも悪いので教えてもらう事にしました。

「別の世界へ行ける方法」

おばさんはこう言いました。

私達は子供でしたが、さすがにそれは信じられません。

私達は少し小馬鹿にした感じで、その方法を聞きました。

「皆で手をつないで目を閉じ、ある呪文を繰り返せばいい」

私はこのおばさんは私達が実際に、
それを試して嘘だと分かったらどうするのだろうと思いました。

「で、その呪文はどういうの?」

と誰かが聞きました。

「すしろこいしろのいくしに」

とおばさんは言いました。

急におばさんの声が脅すような低い声に変わりました。

「別の世界と言っても、楽しい世界ではない」

私はその時に分かりました。

おばさんは私達を怖がらせようとしてるなと・・。

おばさんは別の世界について説明しました。

「あの世界では、恐ろしき者に追い掛けられる」

「恐ろしき者は、お前達が怯えれば強くなり、お前達が強気ならば弱くなる」

「痛みなども本当のように感じるし、夢のようには逃げられない」

「帰る為には、全員が揃って呪文を唱えなければならない」

「「しおぬけ」と皆で手を繋いで唱え続けなさい」

初めは半信半疑だった私達も、
おばさんの話しが本当なのではと思い始めました。

そして、そんな怖い所へは行きたくないという気持ちがありましたが、
同時に試してみたいという、強い好奇心がありました。

しばらく相談した結果、私達は実際にやってみる事にしました。

おばさんはもう一つ、注意を付け加えました。

「目を閉じていなければならない、一人でも目を開けていると恐ろしい目にあう」

私は恐ろしい目とはどんな事なのだろうと思いました。

そして私達6人は直線に並んで、手を繋ぎ目を閉じ

「すしろこいしろのいくしに」

と唱え続けました。

・・・・・しかし、ずっと唱えているのに、何も起きません。

なんだ、やっぱり嘘か~、と私達は笑いながら目を開けました。

既におばさんはいませんでした。

「あ、嘘をついて逃げたんだ~」

と私達は話しました。

私達は騙されたのですが、楽しかったので満足した感じでした。

しかし一人だけ暗い顔つきをしています。

「A君、どうしたの?」

と誰かが訪ねました。

Aは言いました

「実は薄目を開けていたんだけど、おばさんの顔が怖かった・・・」

さらに詳しく聞くと、おばさんは私達1人1人顔に近付いて、
順番に睨んでいたそうです。

Aの順番になって、Aは怖くて目をつぶったので、
立ち去る姿は見ていないとの事でした。

「・・・・・・」

私達は何か後味悪い雰囲気に包まれました。

すでに日は落ちて来て、神社は薄暗くなっています。

「もう帰ろうか」と、その時です。

ザザザザザと林の方から人が走ってきます。

「こっちに来る!」

私達は一目散に自転車に乗って逃げました。

その後は何もなかったのですが、あの公園では遊ばなくなりました。

しかし私は一度だけ行きました。

高校生だった頃です。

友達と学校をサボって映画を見に行った帰りでした。

昼の暑い時間帯は過ぎたのですが、まだ蒸し暑かったです。

ちょうど、その公園の近くに通りかかった私と友人は、
近くの自動販売機でジュースを買って、
木陰のベンチに座りながら映画の話しをしていました。

そこで私はこの事を思い出し、その友人に話して聞かせました。

友人は自主制作映画を作ろうとしてて、
そのテーマはホラー映画だったので、興味をしめしました。

友人はこの神社公園は使えるなといい、
あちらこちらを歩きながら見てました。

友人が林の方に入って行ったので、私も立ち上がって追い掛けました。

林の中は日も入らず涼しかったので、心地よかったです。

そこで始めて知ったのですが、地蔵が3体程並んでいる場所がありました。

私はしばらく地蔵を眺めていました、その時、友人が言いました。

「おい、この神社ってなんなんだ?気持ち悪いぞ。」

え?と私が友人の視線の先を追うと、そこには周りの木よりも、
ふた回り大きな木がありました。

その木には藁人形が6体も並んで、釘で打ち付けてありました。

「こんな所、早く出ようぜ」

友人は言いました。

私達はそのまま神社を出て、他の人の多い場所に行きました。

長くなりましたが、以上です。

しかし、あのおばさんは何がしたかったのでしょうか?

21話目 「バイク」

オクでバイクを買いました。

外見は綺麗だし、走行距離もそれほど多くなくて、
しかも考えられないような値段で落札できたので、
とても嬉しかったんです。

前から欲しかったバイクでもあったので、
それは嬉しくて休日は必ずツーリングに行くようになりました。

それまで移動手段が自転車だった僕にとって、
バイクは移動範囲を飛躍的に広めてくれました。

おかげで県外の友達も出来、
それはそれは楽しい日々を送っていたんです。

しかしある日、脇道から出てきた車に接触され、事故ってしまいました。

この事故で、僕は両足を骨折してしまい、
入院を余儀なくされました。

事故の原因は全て先方にあると言う事から、
入院費やバイクの修理代は全て先方がもってくれる事になったのですが、
既にバイクが体の一部のように感じていた僕にとって、
バイクに乗れない日々はとても苦痛にしか思えませんでした。

そんな僕を励まそうと思ってくれたのか、
毎日のように友人が見舞いに来てくれ、少しは気が晴れてきた時、
一人の友人が口にした言葉に僕は耳を疑いました。

「あれ?彼女は見舞いに来てくれないのか?」

彼女?

自慢にはならないけど、と言うより悲しいことなんだけど、
僕は彼女いない暦21年なんです。

でも、友人はみんな口を揃えてこう言うんです。

「ホラ、いつも後ろに乗せていた彼女だよ。ポニーテールの。」

全く覚えがありません。

そして僕は気が付くと、
バイクを売ってくれたオクの取引相手に電話をしていたんです。

最初は否定していた取引相手でしたが、
しつこく問いただしている内に、渋々と重い口を開いたんです。

「実は、あのバイクの前の持ち主は俺の妹なんだ・・・」

彼曰く、彼の妹はポニーテールの似合う、
ちょっとやんちゃな女の子で、
164cmと小柄な体ながらバイクを男顔負けに操る
凄腕の持ち主だったそうだ。

しかし彼女は些細な接触事故がきっかけで、
他界してしまったんだそうだ。

事故自体はそれほど大きなものではなく、
誰でも経験しそうな、軽微な事故だったらしい。

ただ彼女の場合は運が悪く、転倒した場所に縁石があり、
彼女はそこに後頭部を強打してしまい、即死だったそうだ。

彼は妹の死を嘆き、その原因になったバイクを手元に置いておくのも辛くなり、
一旦は廃車してしまおうと思っていたが、
生前、妹が毎日のように磨いていたバイクを見るとそんな気にもなれず、
それなら誰か大事に乗ってくれる人に譲ってしまおうと考えたらしい。

そして何の縁か、バイクは僕の元にやってきた。

みんなが見たという女の子は彼の妹の霊だったんだろうか?

バイクが好きで好きで、
それなのに突然向こうの世界に行くことになってしまった自分を嘆いて、
バイクにもっと乗りたいという想いをこの世に残してしまった為、
成仏できなかった彼女の霊だったんだろうか?

一ヶ月が過ぎ、僕は退院をし、また元の生活に戻っている。

しかし入院前と違うのは、僕の生活の中にバイクが無いと言う事だけだ。

まだ修理中というわけではない。

バイクは入院中に修理が終わり、
バイク店からも再三引き取りの電話が入っている。

しかし僕はまだ、バイクを取りに行こうかどうか迷っている。

それは交通事故の相手がふと漏らしたこんな一言が原因だった。

事故を起こしたとき、何故かブレーキが利かなかったんです。

それより一番不思議だったのはぶつかる瞬間、
後部座席に乗っていた女の子がとても嬉しそうに笑ったんですよ。

まるで、事故を起こして喜んでいるかのように・・・。

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